今年も初湯は、「西方の湯」

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 新年は稲妻と雷鳴で目覚めました。風雨は強かったですが、吹雪でないだけありがたかったです。

 新年の初湯はどこにしようかと思いましたが、今年もやっぱり「西方の湯」にしました。

 昨年は吹雪の悪天候の中、1番風呂をいただくことができました。今年も1番風呂狙いで、早めに家を出て、10時に到着しました。

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 まずは、初詣を兼ねて、親鸞聖人像に参拝。家内安全と健康を祈願して手を合わせました。

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 そして受付へ。入浴料は500円です。

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 例によって、館内は薄暗く、人気がありません。当然1番乗りかと思ったのですが、すでに先客がおられました。
 呼び鈴で女将さんをお呼びすると、「いまKさんが来たところなので、一緒にお茶でも・・」ということで、事務室でお茶をいただきました。

 いつも温泉情報でお世話になっているKさんとお会いできて良かったです。きっと私が来るに違いないと、ご主人と噂話をしていたところに私が来たようで、驚かれていました。

 ご主人とお話していると、次のお客さんが来られました。のんびりお茶をいただいていて、危うく1番風呂を逃すところでした。急いでKさんと連れ立って浴室に行き、無事二人で1番風呂をいただくことができました。

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 浴室内はもうもうと湯気が充満していました。ご主人は水面付近は熱いので、良くかき回して入ってくれと話されていましたが、湯温はちょうど良かったです。

 大浴槽隅から注がれた源泉は、小浴槽に流れ込み、浴槽縁から掛け流されています。黄褐色の湯は混濁し、塩辛さの中に甘みも感じます。

 Kさんと温泉談義をしながら、しばし濃厚な温泉を堪能しました。湯に浸かっていると肌に良くなじみ、長く浸かれるのですが、浸かりすぎるとガツンときますからご注意ください。

 窓から外を眺めますと、強風で木々が揺れ、木立の向こうに見える海は白波が立っていました。これ以上荒れませんように・・・。

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 さて、現在使用されている源泉は、掲示によればN12-2。源泉温度60.7℃、ガス性除く成分総計が35920mg/kgの濃厚なナトリウム-塩化物強塩温泉です。アンモニウムイオン、ヨウ素イオン、臭素イオンを豊富に含み、特徴ある泉質を作り出していますが、かつての「黒湯」のような強烈さはなくなっています。

 「西方の湯」を全国に知らしめ、温泉マニアを狂喜乱舞させ、イメージソングまで作らせた、あの「黒湯」は、源泉井戸のトラブルにより、もはや味わうことはできません。不気味な泡が浮かぶ墨汁色の源泉が懐かしく思い出されます。

 ともあれ、現在の泉質でも十分満足はできます。一般人には現在の泉質の方が入りやすくて良いかもしれません。
 泉質がどうであれ、「西方の湯」は、やはり「西方の湯」。来る人を拒むような外観、館内の不気味な雰囲気は、ここならではのもの。
 初めての人は入りにくいかと思いますが、慣れてしまえば魅力に感じます。ただし、子連れ向きではありませんが。

 「西方の湯」を応援する者としましては、多くの客で賑わってほしいと思いますが、そっと自分だけの隠れ家であってほしいようにも思われます。混雑して困ることは心配無用かもしれませんけれど・・。

 Kさんが出られた後も湯に浸かっていましたら、次の客が来られました。その方とお話ししてみたところ、私のホームページをご覧いただいているとのことでした。世の中狭いですね。
 というよりも、新年早々にここに来るような人は、私のホームページを見るような温泉好きということなのかもしれませんが。

 女将さんに挨拶して帰路につきましたが、家に着いた今でも体はポカポカです。新年早々に、偶然にも温泉仲間に会えて、心もポカポカになりました。親鸞聖人にお参りしたご利益が早くもあったのかもしれません。きっと今年は良いことがあることでしょう。皆さんもいかがですか。

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