硫黄泉の魅力たっぷり 咲花温泉「佐取館」
五泉市の咲花温泉「佐取館」で職場関係の忘年会があり、宿泊して温泉を楽しんできました。前回宿泊したのは2011年1月でしたので、久しぶりになります。
阿賀野川の岸辺に温泉街があり、その奥に「佐取館」があります。駐車場に車をとめ、旅館に向かいましたが、駐車場のすぐ横は「丸松」で、間違えて入りそうになりました。その奥が「佐取館」です。
玄関を入りますと正面にラウンジがあり、阿賀野川を見渡せて良い雰囲気です。
宴会前に入浴したかったですが、開宴ぎりぎりにチェックインし、そのまま宴会に参加しました。
入浴に備えてアルコールはほどほどにし、宴会終了とともに5階の大浴場へと向かいました。
大浴場は「翠玉の湯」と名付けられていますが、翠玉とはエメラルドのことで、エメラルドグリーンの温泉の色にちなんで命名したそうです。
浴室は「水鏡」、「花鏡」の二つあり、男女交互に使用されます。ほかに貸切露天風呂が二つ(檜の湯、織部の湯)あり、50分2160円で利用できます。
夜の男湯は川側の「水鏡」でした。
浴室には人影がなく、夜の部の最初の客だったようです。
脱衣場には脱衣棚に脱衣籠が多数。洗面台には必要十分な備品が揃っています。
内湯には大浴槽がひとつ。
二面ガラス張りで、阿賀野川の雄大な眺めを見ながら入浴可能なのですが、夜間で真っ暗でしたので、景色は楽しめませんでした。
この内湯は温泉ではなく、地下水の沸かし湯で、循環されています。
そして、露天風呂。
小ぶりの浴槽ですが、源泉100%で掛け流しされています。
洗い場にはボディソープ、シャンプー、コンディショナー等が揃っています。
さて、源泉名は咲花温泉6号。泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。源泉温度48.3℃。主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成26年10月22日分析)は、Li 0.2、Na 233.1、K 7.0、NH4 0.8、Mg 0.8、Ca 75.7、Sr 1.2、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 1.I 0.4、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 20.5、HSO4 0.0、S2O3 7.6、SO4 281.7、HPO4 0.2、HCO3 45.2、CO3 0.0、メタケイ酸 55.5、メタホウ酸 3.4、遊離CO2 2.5、遊離H2S 3.7 など、ガス性除く成分総計は1022mg/kgです。
以前はガス性除く成分総計が1000mg/kg以下で、単純硫黄泉でしたが、平成16年の分析から1000mg/kgの基準を超え、塩類泉に分類されるようになりました。
現在掲示されている最新の分析表では、これまでに比して、硫化水素イオンが20.5mg/kg、チオ硫酸イオンが7.6mg/kg、遊離硫化水素が3.7mg/kgと硫黄分が増加しており、月岡温泉や多宝温泉にはかないませんが、県内屈指の硫黄分となっています。
源泉は加水なし、加温なし、循環・ろ過なし、入浴剤なし、塩素消毒なしであり、生の源泉をそのまま楽しめます。
エメラルドグリーンの湯が特徴なのですが、この日はほぼ無色透明でした。でも、硫化水素臭は強く、なめれば卵味がして、硫黄泉の魅力がたっぷりと味わえました。
朝は5時に起床し、朝湯を楽しみに大浴場へと向かいました。男女の入れ替えがあり、男湯は山側の「花鏡」になっていました。
私以外に客はなく、完全な貸切利用となりました。皆さん朝が遅いですね。
脱衣場に脱衣棚が多数ありますが、脱衣籠はありません。洗面台には備品が十分に揃っています。
内湯には大浴槽がひとつ。
内湯は「水鏡」と同様に、地下水の沸かし湯です。
洗い場は壁に沿ってずらり。
露天風呂は、直径2mほどで小型です。
源泉100%掛け流しで、小型浴槽と相まって、鮮度の高い湯を堪能できました。
夜明け前で外は真っ暗で、景色は見えませんが、川岸の国道49号線を行きかう車のライトが見えました。
次の客が来るまで入浴していようと頑張って待っていましたが、6時過ぎまで次の客は来ず、1時間以上も貸切風呂を楽しみました。
朝食はバイキング。十分な内容です。
私のメニューはこんな感じ。美味しくいただきました。
せっかくですので、チェックアウト前にもう一風呂。
光の加減でしょうが、露天の湯が若干緑がかって見えました。
露天風呂からの眺めはこんな感じです。左に雄大な阿賀野川、右に磐越西線とトンネルが見えます。
正面にこの秋に閉館した「湯元館」が見え、ちょっと寂しさを感じました。
チェックアウトして駐車場に向かう途中に、わらで作られた「正鬼大神」。ご立派です。
硫黄分がアップした咲花の湯を堪能し、満足気分で帰路に着きました。肌に染みついた硫黄の香りが心地良く感じます。素晴らしい温泉だと思います。