猫の見送り..「西方の湯」

 大雪続きの冬が去り、新潟にも春がやってきました。鉛色の空から解放されて、心も明るくなります。今日も昼前には快晴となり、すがすがしい天候となりました。

 先日、温泉仲間より胎内市の「西方の湯」が休業中という情報をいただきました。毎年夏前に源泉の定期点検のため「塩の湯温泉」とともに休館となりますが、3月のこの時期に休館することはこれまでありませんでしたので、ちょっと心配になりました。
 そこで、好天に誘われて、ドライブがてらに「西方の湯」に行ってみることにしました。正月に来て以来ですので、3ヶ月ぶりになります。

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 例によって、広大な駐車場に車はなく、閑散としていましたが、ちゃんと営業していました。良かったです。

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 いつものように受付には誰もおらず、静かな空気が漂っていました。

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 呼び鈴を鳴らしますと、奥から女将さんが出て来られ、「久しぶりですね」と声を掛けていただきました。
 毎年元旦の一番風呂を目指して「西方の湯」に行き、初湯を楽しむのですが、今年は仕事が入ってしまい行けませんでした。元旦に私が行かなかったことを残念に思っていたそうです。翌日には行ったのですけれど、女将さんにはお会いできませんでした。来年はちゃんと行かねば・・。

 500円払って浴室へ向かいました。

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 廊下は春の陽射しに照らされて、いつもは不気味な館内も明るさを感じます。

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 浴室にはもうもうとした湯気が立ち込めていましたが、窓から日が射し込んで明るく、窓からの見える青空が心地よかったです。
 先客が一人おられましたが、あの浴槽に潜水していたのにはびっくりしました。なかなかの強者ですね。

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 湯温はいつもより低めで、ゆっくり、ゆったり浸かることができました。

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 湯は茶褐色に混濁。ヨウ素臭とアンモニア臭が入り混じった臭気が心地よく感じられます。
 源泉名はN12-2.。ガス性除く成分総計が35920mg/kgのナトリウム-塩化物強塩温泉で、ヨウ素イオンを82.5mg/kg含みますので、新しい基準では含ヨウ素泉になります。もともとヨウ素を採取するための工業用温泉ですから当然なのですけれど。

 伝説の黒湯が懐かしく思われますが、現在の源泉も十分に個性的であり、魅力たっぷりに思います。

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 窓からは日本海が一望されて、すがすがしく感じられます。窓から吹き込む春風が気持ち良かったです。
 露天風呂は空ですが、夏には露天風呂も楽しめるものと思います。楽しみにしましょう。

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 脱衣場のテーブルにはきれいな花が飾られていました。女将さんの心遣いでしょうか。

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 帰り際、猫に見送ってもらいました。

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 猫好きにはたまりませんね。ありがとね。

 休館の情報で心配になり、急きょ訪問したのですが、通常営業していて安心しました。肌に染みついた源泉の臭いを嗅ぎながら帰路に着きました。

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