新しい成分表 聖籠観音の湯「ざぶーん」

 最近源泉トラブルが度々あり、その度に沸かし湯営業を余儀なくされている聖籠観音の湯「ざぶーん」ですが、久しぶりに行って来ました。

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 タオルセット付750円ですが、SDカードを提示して100円引きで入館。今回の男湯は右側の観音の湯でした。それほど混み合うこともなく、ゆったりと湯に浸かることができました。

 内湯でゆったり。露天風呂でゆったり。

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 気持ちいいですねえ・・。

 今回ちょっと気になることがありました。 内湯はこれまで同様の塩辛さでしたが、露天風呂がかなり薄味なのに驚きました。内湯の半分程度の濃度ではないかと思います。源泉の不調と関連しているものと思います。

 さて、標題の件。浴室に平成30年6月付の新しい分析表が掲示されていました。

 源泉名は聖籠観音の湯。泉質はナトリウム-塩化物強塩泉(高張性中性高温泉)。源泉温度49.4℃。湧出量72L/分(動力)。PH 7.1。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成30年6月4日付)は、Li 3.3、Na 11530、K 183.8、NH4 253.8、Mg 79.9、Ca 354.9、Sr 7.0、Ba 2.7、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 2.7、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.2、Cl 17300、Br 140.3、I 76.6、,NO2 0.0、NO3 0.2、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.5、SO4 7.8、HPO4 0.0、HCO3 1416、CO3 0.0、メタケイ酸93.1、メタホウ酸280.0、遊離CO2 299.0、遊離H2S 0.0、など、ガス性除く成分総計は31733mg/kgです。

 湯は黄褐色透明、塩辛く、揮発性の臭気が漂い、ツルスベ感があります。湯の性状はこれまでと不変ですが、前記しましたように、露天風呂がかなり薄味でしたので、加水されているものと思います。

 分析表上はこれまでと大差ありませんが、湧出量がかなり少なくなっています。源泉供給が不安定なため、新源泉掘削を余儀なきされているものと思います。

 なお、泉質はナトリウム-塩化物強塩泉となっていますが、よう化物イオン(I)を76.6mg/kg含み、平成26年7月に改定された鉱泉分析法指針による療養泉の規定(10mg/kg以上)に従えば、よう素泉の基準を満たしますので、正しくは、含よう素-ナトリウム-塩化物強塩泉とすべきです。どうしたんでしょうね。

 それはそれとして、いいお湯であり、温まりは良く、心身は十分にリラックスできました。

 近くでは新源泉の掘削工事が進められています。3月の町議会では源泉掘削関連工事費1億365万円を盛り込んだ平成30年度予算案が否決され、温泉工事費は取り下げられましたが、新年度になって補正予算が付いたようですね。
 予定通りですと10月には新源泉の供給が始まるそうです。どんな湯になるのか楽しみに待ちたいと思います。

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