ちょっと薄味 「だいろの湯」 泉質変化を考える
2001年11月の開業以来、私のホームグランド的存在の「だいろの湯」。県内では月岡温泉に次ぐ硫黄分を誇り、硫化水素臭漂う名湯として、県内日帰り温泉の中でもトップクラスの集客を誇ります。食事も美味しく、度々利用させていただいており、このブログの登場回数も必然的に多くなり、またかとお思いでしょうが、新たなネタがありますのでお付き合いください。
敬老の日の夕方、夕食がてらに「だいろの湯」に行ってきました。駐車場には空きが多く、休日としては空いているようでした。
下足箱に靴を入れ、鍵と引き換えに受付します。入浴料は大人800円、小人400円(タオルセット付)で、平日17時以降は大人500円、小人250円(タオルセット付)に割引になります。私は某スーパーのサービス券2枚で入館しました。
脱衣場にはスチールロッカーが多数。洗面台は2カ所にあって、ドライヤー、綿棒、ヘアブラシ等があります。体重計があるのですが、故障続きで、この日は家庭用のヘルスメーターになっていました。
浴室内は写真撮影できませんので、館内に掲示されている写真をご覧ください。また、以前のブログには写真が出ていますので、検索してご覧ください。
浴室に入りますと、掛け湯、大浴槽、ドライサウナ、水風呂があります。洗い場は仕切り付で、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。
この内湯は2号源泉が使用されていて、微白濁していることが多いのですが、この日は無色透明でした。微硫黄味、微硫化水素臭のある柔らかな湯です。通常の温泉なら、メインになりうる泉質です。浴槽の手前はジェット付です。注湯口から注がれた湯は、浴槽縁からオーバーフローされていますが、浴槽内にも撹拌のため注湯されています。
外に出ますと、通路の先にメインである屋根付の大庭園露天風呂があり、1号源泉が使用されています。ほぼ正方形の浴槽で、淡緑色の湯が満ちていて、薄い塩味と硫黄味があり、硫化水素臭漂う名湯です。
奥の石の注湯口がら時々噴湯させながら湯が注がれ、2カ所の排湯口からオーバーフローされています。
浴槽の手前側の一角は浅くなっていて、寝湯として利用できます。浴槽内には温度むらをなくすために撹拌用の注湯口が数か所あります。
そして、露天岩風呂と打たせ湯があります。この露天風呂は、当初は露天湯滝・露天滝壺と称した小さなものでしたが、2006年10月に改修されて広くなり、さらに2007年7月末から3号源泉が使用されています。そして、2008年2月、この露天風呂の半分に屋根がかけられ、現在の姿になりました。
湯は無色透明ですが、薄い塩味と硫黄味があります。温度はぬるめに調整されていて、ゆったりと浸かるに便利です。浴槽内注湯口付近では泡付も体験できることがあります。
この3号源泉は湯量豊富であり、新潟駅前の「ドーミーイン新潟」に専用のタンクローリーで運搬して使用されています。ローリーされて加水・加熱・循環ろ過されても温泉の味わいはあり、源泉のパワーを感じます。
さて、本題に移りましょう。この日の浴槽の湯は、露天岩風呂の3号源泉はいつもと同様に感じましたが、内湯の2号源泉、大庭園露天風呂の1号源泉ともに薄味に感じました。
まず、内湯の2号源泉は無色透明でいつもよりかなりに薄味でした。湯温は熱めで、温まりは良く、特に不満ではないのですが、いつもとの違いを感じました。まあ、ここはメインではありませんので、良しとしましょう。
そしてメインの1号源泉。いつもは淡緑色透明ですが、無色に近かったです。塩味・硫黄味・苦みがあるのですが、かなり薄味で、硫化水素臭も少なく感じました。
温泉は生き物ですので、その日のコンディションで変化するのは当然なのですが、最近薄味に感じることが多いように思います。
これまでも湯が白濁したり、黒濁したり、緑濁したりと、コンディションによって湯色が変化することがあり、そんな日に当たりますと得した気分になったりしました。そういう日は湯の状態が良くなことが多いのですが。
さらに、度々源泉トラブルがあって、メンテナンスが時々行われ、メンテナンス後は黒い湯花が浮遊し、手足やお尻が黒くなることもありました。
また、深刻なトラブルに見舞われ、3号源泉を応急的に使用したこともありました。
このように様々なできごとがありましたが、開業当初の強烈な硫化水素臭がパワーダウンしていることは否めません。経年変化するのは仕方ないことですが、ちょっとさびしく感じます。
とはいえ、これは開業前の源泉垂れ流し時代を懐かしみ、往年のパワフルな湯を知っているジジイの戯言であり、現在の湯も客観的に考えれば、素晴らしい泉質に違いはなく、新潟を代表する名湯であることは揺るぎません。
源泉の変化は分析表にも表れていますので紹介しましょう。つい最近まで、平成6年4月5日付けの分析表が掲示されており、「だいろの湯」のホームページにも本日現在この分析表が掲載されています。今回改めて館内の掲示を見てみましたら、平成28年6月6日付けの分析表がこれまでの分析表の上に重ねて貼り付けられていました。春までは古いものだったことは確認していますので、つい最近直されたものと思います。
この平成28年6月6日付けの分析表によりますと、
1号源泉
泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度63.4℃、湧出量160L/分(動力)、PH 7.6。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 1388、K 25.5 、NH4 5.6、Mg 4.8、Ca 439.0、Sr 6.9、Ba 0.5、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.4、Cu 0.0、Zn 0.0、F 3.4、Cl 2860、Br 10.2、I 1.6、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 24.8、S2O3 21.7、HSO4 0.0、SO4 9.3、HPO4 0.0、HCO3 106.2、CO3 0.0、メタケイ酸 49.4、メタホウ酸 30.7、遊離CO2 4.5、遊離H2S 7.1で、ガス性除く成分総計は4988mg/kg。
2号源泉
泉質は、含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度25.8℃、湧出量668L/分(動力)。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 512.0、K 3.2 、NH4 1.0、Mg 0.2、Ca 83.3、Sr 0.5、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.3、Cl 847.0、Br 3.1、I 0.3、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 4.8、HSO4 0.0、SO4 69.1、S2O3 1.8、HPO4 0.0、HCO3 29.0、CO3 0.0、メタケイ酸 20.4、メタホウ酸 3.8、遊離CO2 0.2、遊離H2S 0.3で、ガス性除く成分総計は1580mg/kg。
3号源泉
泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(アルカリ性低張性高温泉)。源泉温度47.8℃、湧出量800L/分(動力)、PH 9.1。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 1421、K 9.4 、NH4 4.3、Mg 0.1、Ca 391.8、Sr 3.5、Ba 0.1、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 1.7、Cl 2820、Br 10.1、I 0.9、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 13.3、HSO4 0.0、S2O3 1.5、SO4 44.2、HPO4 0.0、HCO3 19.8、CO3 0.0、メタケイ酸 34.9、メタホウ酸 43.0、遊離CO2 1.7、遊離H2S 0.1で、ガス性除く成分総計は4820mg/kg。
となっています。当然前回の分析表と変化があり、1号源泉はカルシウムイオン(Ca)が増えて、泉質名が含硫黄-ナトリウム-塩化物泉から含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉に変わっていますが、一番気になるのは1号源泉の硫黄分の変化です。硫黄分については、2号源泉は不変、3号源泉は増加していますので問題ないのですが、1号源泉では減少しています。
平成6年4月5日付では、硫化水素イオン(HS) 71.6、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 12.8mg/kgで、総硫黄は私の概算で81.5mg/kgでしたが、平成28年6月6日付では、硫化水素イオン(HS) 24.8、チオ硫酸イオン(S2O3) 21.7、遊離硫化水素(H2S) 7.1mg/kgで、総硫黄は43.1mg/kg と、かなり硫黄分が減っています。この変化が浴感の変化につながっているのかもしれません。硫黄泉の基準は総硫黄が2mg/kgですので、濃度が減ったとはいえ、濃厚な硫黄泉であることには何ら変わりはありません。
以前の分析表ではチオ硫酸イオン(S2O3)が分析されていないのが気になりましたが、どうしたんでしょうか。
なお、硫黄泉についての考察はこちらをご覧ください。
→ 月岡温泉「美人の泉」で硫黄泉について考える
→ 多宝温泉「だいろの湯」で硫黄泉についてもう一度考える
ちなみに、1号源泉を濃くして重曹を混ぜ、石油を1滴たらすと月岡温泉になるような印象を持っています。
以上、「だいろの湯」の泉質変化について論じてみましたが、こんなことを気にしてるのは私ぐらいでしょうね。多少硫黄分が減ったとしても全国に誇るべき濃厚な硫黄泉であり、十二分に素晴らしい泉質であることは間違いありません。細かなことは気にせず、温泉をお楽しみください。
なお、入浴後は、ラウンジや広間で休憩することができますし、2階の大広間では大衆劇団の公演が行われたりもあります。
食事処も充実しています。寿司カウンターもあって、日帰り温泉らしからぬ美味しいお寿司もいただけます。
雨に濡れた庭園を見ながら夕食をいただきました。
私はいつものようにお刺身定食(1400円)。
お刺身は肉厚で美味しいですよ。
お湯良し、料理良し。民間経営にしては料金も安いですし、お勧めの温泉です。なんだかんだ言っても、「だいろ」通いはやめられません。
敬老の日の夕方、夕食がてらに「だいろの湯」に行ってきました。駐車場には空きが多く、休日としては空いているようでした。
下足箱に靴を入れ、鍵と引き換えに受付します。入浴料は大人800円、小人400円(タオルセット付)で、平日17時以降は大人500円、小人250円(タオルセット付)に割引になります。私は某スーパーのサービス券2枚で入館しました。
脱衣場にはスチールロッカーが多数。洗面台は2カ所にあって、ドライヤー、綿棒、ヘアブラシ等があります。体重計があるのですが、故障続きで、この日は家庭用のヘルスメーターになっていました。
浴室内は写真撮影できませんので、館内に掲示されている写真をご覧ください。また、以前のブログには写真が出ていますので、検索してご覧ください。
浴室に入りますと、掛け湯、大浴槽、ドライサウナ、水風呂があります。洗い場は仕切り付で、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。
この内湯は2号源泉が使用されていて、微白濁していることが多いのですが、この日は無色透明でした。微硫黄味、微硫化水素臭のある柔らかな湯です。通常の温泉なら、メインになりうる泉質です。浴槽の手前はジェット付です。注湯口から注がれた湯は、浴槽縁からオーバーフローされていますが、浴槽内にも撹拌のため注湯されています。
外に出ますと、通路の先にメインである屋根付の大庭園露天風呂があり、1号源泉が使用されています。ほぼ正方形の浴槽で、淡緑色の湯が満ちていて、薄い塩味と硫黄味があり、硫化水素臭漂う名湯です。
奥の石の注湯口がら時々噴湯させながら湯が注がれ、2カ所の排湯口からオーバーフローされています。
浴槽の手前側の一角は浅くなっていて、寝湯として利用できます。浴槽内には温度むらをなくすために撹拌用の注湯口が数か所あります。
そして、露天岩風呂と打たせ湯があります。この露天風呂は、当初は露天湯滝・露天滝壺と称した小さなものでしたが、2006年10月に改修されて広くなり、さらに2007年7月末から3号源泉が使用されています。そして、2008年2月、この露天風呂の半分に屋根がかけられ、現在の姿になりました。
湯は無色透明ですが、薄い塩味と硫黄味があります。温度はぬるめに調整されていて、ゆったりと浸かるに便利です。浴槽内注湯口付近では泡付も体験できることがあります。
この3号源泉は湯量豊富であり、新潟駅前の「ドーミーイン新潟」に専用のタンクローリーで運搬して使用されています。ローリーされて加水・加熱・循環ろ過されても温泉の味わいはあり、源泉のパワーを感じます。
さて、本題に移りましょう。この日の浴槽の湯は、露天岩風呂の3号源泉はいつもと同様に感じましたが、内湯の2号源泉、大庭園露天風呂の1号源泉ともに薄味に感じました。
まず、内湯の2号源泉は無色透明でいつもよりかなりに薄味でした。湯温は熱めで、温まりは良く、特に不満ではないのですが、いつもとの違いを感じました。まあ、ここはメインではありませんので、良しとしましょう。
そしてメインの1号源泉。いつもは淡緑色透明ですが、無色に近かったです。塩味・硫黄味・苦みがあるのですが、かなり薄味で、硫化水素臭も少なく感じました。
温泉は生き物ですので、その日のコンディションで変化するのは当然なのですが、最近薄味に感じることが多いように思います。
これまでも湯が白濁したり、黒濁したり、緑濁したりと、コンディションによって湯色が変化することがあり、そんな日に当たりますと得した気分になったりしました。そういう日は湯の状態が良くなことが多いのですが。
さらに、度々源泉トラブルがあって、メンテナンスが時々行われ、メンテナンス後は黒い湯花が浮遊し、手足やお尻が黒くなることもありました。
また、深刻なトラブルに見舞われ、3号源泉を応急的に使用したこともありました。
このように様々なできごとがありましたが、開業当初の強烈な硫化水素臭がパワーダウンしていることは否めません。経年変化するのは仕方ないことですが、ちょっとさびしく感じます。
とはいえ、これは開業前の源泉垂れ流し時代を懐かしみ、往年のパワフルな湯を知っているジジイの戯言であり、現在の湯も客観的に考えれば、素晴らしい泉質に違いはなく、新潟を代表する名湯であることは揺るぎません。
源泉の変化は分析表にも表れていますので紹介しましょう。つい最近まで、平成6年4月5日付けの分析表が掲示されており、「だいろの湯」のホームページにも本日現在この分析表が掲載されています。今回改めて館内の掲示を見てみましたら、平成28年6月6日付けの分析表がこれまでの分析表の上に重ねて貼り付けられていました。春までは古いものだったことは確認していますので、つい最近直されたものと思います。
この平成28年6月6日付けの分析表によりますと、
1号源泉
泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度63.4℃、湧出量160L/分(動力)、PH 7.6。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 1388、K 25.5 、NH4 5.6、Mg 4.8、Ca 439.0、Sr 6.9、Ba 0.5、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.4、Cu 0.0、Zn 0.0、F 3.4、Cl 2860、Br 10.2、I 1.6、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 24.8、S2O3 21.7、HSO4 0.0、SO4 9.3、HPO4 0.0、HCO3 106.2、CO3 0.0、メタケイ酸 49.4、メタホウ酸 30.7、遊離CO2 4.5、遊離H2S 7.1で、ガス性除く成分総計は4988mg/kg。
2号源泉
泉質は、含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度25.8℃、湧出量668L/分(動力)。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 512.0、K 3.2 、NH4 1.0、Mg 0.2、Ca 83.3、Sr 0.5、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.3、Cl 847.0、Br 3.1、I 0.3、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 4.8、HSO4 0.0、SO4 69.1、S2O3 1.8、HPO4 0.0、HCO3 29.0、CO3 0.0、メタケイ酸 20.4、メタホウ酸 3.8、遊離CO2 0.2、遊離H2S 0.3で、ガス性除く成分総計は1580mg/kg。
3号源泉
泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(アルカリ性低張性高温泉)。源泉温度47.8℃、湧出量800L/分(動力)、PH 9.1。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 1421、K 9.4 、NH4 4.3、Mg 0.1、Ca 391.8、Sr 3.5、Ba 0.1、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 1.7、Cl 2820、Br 10.1、I 0.9、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 13.3、HSO4 0.0、S2O3 1.5、SO4 44.2、HPO4 0.0、HCO3 19.8、CO3 0.0、メタケイ酸 34.9、メタホウ酸 43.0、遊離CO2 1.7、遊離H2S 0.1で、ガス性除く成分総計は4820mg/kg。
となっています。当然前回の分析表と変化があり、1号源泉はカルシウムイオン(Ca)が増えて、泉質名が含硫黄-ナトリウム-塩化物泉から含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉に変わっていますが、一番気になるのは1号源泉の硫黄分の変化です。硫黄分については、2号源泉は不変、3号源泉は増加していますので問題ないのですが、1号源泉では減少しています。
平成6年4月5日付では、硫化水素イオン(HS) 71.6、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 12.8mg/kgで、総硫黄は私の概算で81.5mg/kgでしたが、平成28年6月6日付では、硫化水素イオン(HS) 24.8、チオ硫酸イオン(S2O3) 21.7、遊離硫化水素(H2S) 7.1mg/kgで、総硫黄は43.1mg/kg と、かなり硫黄分が減っています。この変化が浴感の変化につながっているのかもしれません。硫黄泉の基準は総硫黄が2mg/kgですので、濃度が減ったとはいえ、濃厚な硫黄泉であることには何ら変わりはありません。
以前の分析表ではチオ硫酸イオン(S2O3)が分析されていないのが気になりましたが、どうしたんでしょうか。
なお、硫黄泉についての考察はこちらをご覧ください。
→ 月岡温泉「美人の泉」で硫黄泉について考える
→ 多宝温泉「だいろの湯」で硫黄泉についてもう一度考える
ちなみに、1号源泉を濃くして重曹を混ぜ、石油を1滴たらすと月岡温泉になるような印象を持っています。
以上、「だいろの湯」の泉質変化について論じてみましたが、こんなことを気にしてるのは私ぐらいでしょうね。多少硫黄分が減ったとしても全国に誇るべき濃厚な硫黄泉であり、十二分に素晴らしい泉質であることは間違いありません。細かなことは気にせず、温泉をお楽しみください。
なお、入浴後は、ラウンジや広間で休憩することができますし、2階の大広間では大衆劇団の公演が行われたりもあります。
食事処も充実しています。寿司カウンターもあって、日帰り温泉らしからぬ美味しいお寿司もいただけます。
雨に濡れた庭園を見ながら夕食をいただきました。
私はいつものようにお刺身定食(1400円)。
お刺身は肉厚で美味しいですよ。
お湯良し、料理良し。民間経営にしては料金も安いですし、お勧めの温泉です。なんだかんだ言っても、「だいろ」通いはやめられません。