やっぱりいいなあ・・月岡温泉「美人の泉」

 温泉といえば、硫黄の香り、正確には硫化水素の香りを思い浮かべる人が多いでしょう。私も硫化水素の香りが大好きです。アブラ臭も好きですけれど・・。

 硫黄泉についての考察は以前のブログに記しましたが、新潟で硫黄泉といえば、月岡温泉が代表であり、新潟県第1位、全国でもトップクラスの硫黄分を誇ります。ちなみに新潟県第2位は多宝温泉「だいろの湯」です。
 月岡温泉については何度も取り上げており、つい先月も「湯宿あかまつ」の記事を載せたばかりですが、早くも硫黄泉が恋しくなって、今回は「美人の泉」に行って来ました。

 仕事を終えて、夜7時過ぎに到着しましたが、日没がずいぶんと遅くなり、まだ明るさが残っています。

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 混雑しているようなら自粛しようと思ったのですが、駐車場は空いていましたので入館することにしました。

 まずは駐車場奥の小さな神社にお参り。

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 狐が迎えてくれます。

 玄関前の券売機で入浴券を購入。大人は550円です。

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 共同浴場を名乗る割には高額ですが、休憩所がありますから良しとしましょう。昨年10月の消費増税に伴って値上げされたのは残念です。

 玄関を入って左側の受付に入浴券を出しますと、手を消毒するよう促されました。右の下足箱に靴を入れ、玄関のすぐ前の浴室に入ります。

 左が男湯、右が女湯です。

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 脱衣場や浴室内は写真撮影できませんので、以前のブログをご覧ください。

 脱衣場には脱衣棚に脱衣籠。洗面台にはドライヤーとヘアブラシがありますが、ヘアブラシは共用ですので、気持ち良くありません。

 浴室に入りますと、左右に洗い場があり、正面に浴槽があります。洗い場には、ボディソープとリンスインシャンプーがあります。仕切り付ですが、2人毎というのが残念です。

 浴槽には2つの注湯口があり、ひとつは循環湯、もうひとつは新源泉が投入され、反対側からオーバーフローされています。
 温泉は生き物であり、その日により湯のコンディションは異なりますが、この日の湯色は、いつもに比して緑が濃くて、目に鮮やかなエメラルドグリーンでした。いつもより心なしか濃厚に感じられました。硫化水素臭漂うツルスベの湯は、まさに月岡温泉です。
 新源泉の投入はかなりありますが、循環併用というのは残念です。でも、もともとの源泉が濃厚ですので、多少循環されても月岡温泉を楽しむには十分です。

 源泉名は月岡5号井。泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。源泉温度50.4℃。湧出量440L/分(動力)。PH 8.0。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成25年7月4日分析)は、Li 0.3、Na 1097、K 22.6、NH4 6.7、Mg 22.1、Ca 50.2、Sr 2.4、F 2.7、Cl 1059、Br 4.9、I 1.3、HS 71.5、S2O3 41.4、SO4 575.1、HPO4 0.4、HCO3 482.1、メタ珪酸 40.3、メタ硼酸 14.6、遊離CO2 8.1、遊離H2S 8.1、など、ガス性除く成分総計は3494mg/kgです。
 入浴に適した温度を保つために加温、温泉資源の保護と衛生管理のために循環ろ過装置を使用と掲示されています。

 さて、ゆったりと湯に浸かり、硫化水素臭を嗅ぎながら至福の時間を過ごしたのですが、実は問題がありました。

 空いていると思い込んで、ラッキーとルンルン気分で浴室に入りますと、浴槽には7~8人の人が・・・。
 まさに芋洗い。これは、密集・密接じゃないですか。おまけにおしゃべりしている人まで・・。

 洗い場は空いていましたので、いつもよりゆっくりと入念に体を洗い、浴槽が空くのを待ちました。
 やがて、入浴客が去り、浴槽は独り占めできました。注湯口付近のお気に入りの場所でまどろみ、ストレスで爆発しそうだった頭を空にしました。
 さすがに浴槽の独り占めは数分の間でしたが、気分良かったです。他の客が浴槽に来たところで場所を譲り、退室しました。

 湯上りに待合所に行きましたが誰もいません。その横にある冷水器でのどを潤しました。

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 ここの水は冷たくて美味しいです。

 奥の休憩用広間も無人でした。

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 しばしクールダウンして退館しました。

 体に染みついた硫化水素臭を嗅ぎながら、うっとりしながら車を運転して家路に着きました。

 最後に、温泉に行かなくても、手軽に硫黄泉気分を味わえる品があります。硫黄泉ファンの皆さんにはたまらない逸品だと思います。生野菜に一振りして食べますと幸せ気分です。皆さんもいかがですか。

 

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