「だいろの湯」のパワーダウンを考える
先日の天皇誕生日、昼になって時間が空いて、どこに行こうか思案しましたが遠出はできず、手近な「だいろの湯」に行ってきました。
つい最近も記事にしたばかりで申し訳ありませんので、今回は泉質変化について考察したいと思います。
前日の春の様な陽気が嘘のように、気温は10℃以上下がって真冬に逆戻りしてしまいました。
寒風が吹き荒れ、小雪が吹き付ける中に「だいろの湯」に到着しました。
休日ではありましたが、駐車場はそれほどの混みようではありませんでした。
いつものように飲泉所に立ち寄ってから入館しました。
入館料はタイルセット付で880円です。
体温測定を受け、下足箱の鍵と引き換えに受付し、タオルセットを受け取ります。
今回は入浴前に昼食をいただきました。
昼時ではありましたが、食事処は空いていました。
いただいたのは、前回同様に今回もチャーシューメン(税込880円)です。
美味しくいただきました。
庭を見ながらひと休みして、浴室へと向かいました。
体を洗い、2号源泉の内湯へ。いつもと変わらず、微白濁の湯は薄い塩味と硫黄味があり、柔らかな硫黄泉です。他の温泉でしたら、十分に主役を張れる硫黄泉です。
続いて大庭園露天風呂へ。ここは「だいろの湯」を代表する1号源泉です。しかし・・。あれ? いつもと様相が異なります。いつもの淡緑色の湯ではなく、無色透明でした。硫化水素臭は乏しく、飲んでも塩味はするものの、苦みや硫黄味がわずかしかありません。
もしかして3号源泉ではないかと思うほどであり、月岡温泉に次いで新潟県第2位の硫黄泉の面影が感じられませんでした。
この源泉は時々パワーダウンすることがありますが、今回たまたま運が悪かったのでしょうか。それとも・・。
不満はありましたが、これは往年の1号源泉と比較しての話です。これはこれで温まりも良く、深く考えなければ十分楽しめる湯ではありました。
つい最近も記事にしたばかりで申し訳ありませんので、今回は泉質変化について考察したいと思います。
前日の春の様な陽気が嘘のように、気温は10℃以上下がって真冬に逆戻りしてしまいました。
寒風が吹き荒れ、小雪が吹き付ける中に「だいろの湯」に到着しました。
休日ではありましたが、駐車場はそれほどの混みようではありませんでした。
いつものように飲泉所に立ち寄ってから入館しました。
入館料はタイルセット付で880円です。
体温測定を受け、下足箱の鍵と引き換えに受付し、タオルセットを受け取ります。
今回は入浴前に昼食をいただきました。
昼時ではありましたが、食事処は空いていました。
いただいたのは、前回同様に今回もチャーシューメン(税込880円)です。
美味しくいただきました。
庭を見ながらひと休みして、浴室へと向かいました。
体を洗い、2号源泉の内湯へ。いつもと変わらず、微白濁の湯は薄い塩味と硫黄味があり、柔らかな硫黄泉です。他の温泉でしたら、十分に主役を張れる硫黄泉です。
続いて大庭園露天風呂へ。ここは「だいろの湯」を代表する1号源泉です。しかし・・。あれ? いつもと様相が異なります。いつもの淡緑色の湯ではなく、無色透明でした。硫化水素臭は乏しく、飲んでも塩味はするものの、苦みや硫黄味がわずかしかありません。
もしかして3号源泉ではないかと思うほどであり、月岡温泉に次いで新潟県第2位の硫黄泉の面影が感じられませんでした。
この源泉は時々パワーダウンすることがありますが、今回たまたま運が悪かったのでしょうか。それとも・・。
不満はありましたが、これは往年の1号源泉と比較しての話です。これはこれで温まりも良く、深く考えなければ十分楽しめる湯ではありました。
続いて3号源泉の露天風呂へ。無色透明無臭の湯ですが、湯温は低く、私の体感で37~38℃の不感温度です。ゆったりと湯につかり、高ぶった精神を鎮めるには最適です。
しばしクールダウンし、再び1号源泉、2号源泉で温まって浴室を後にしました。不満はありましたが、それなりの温泉パワーはあり、湯上りの汗は引きませんでした。
浴室を後にして休憩用の広間に行きますと、ごろ寝する人であふれており、近寄るのははばかられましたが、きれいなひな人形が飾られていました。
岩室温泉では2月26日(金)から3月14日(日)まで、「岩室温泉ひな巡り」というイベントをやっており、「だいろの湯」も参加していますので、これにちなんで飾られているものと思います。
さて、今日の本題に移りましょう。「だいろの湯」のメインとなる1号源泉は、新潟県第2位の硫黄分を誇る良質な硫黄泉です。
2001年11月に「だいろの湯」が開業する前から、源泉が水路に垂れ流されていて、近くを通ると硫化水素臭が感じられ、入浴したい衝動に駆られていました。実際にビニールプールを持参して入浴したマニアの方もおられましたが、私はそこまではできませんでした。
開業当初は、温泉としては露天風呂に使用された1号源泉ひとつでしたが、全国屈指の濃厚な硫黄泉はパワーにあふれ、豊富な硫黄分により足の裏やお尻が真っ黒になったりしました。浴槽奥の石をくり抜いた噴湯口から、ボコボコと源泉が噴き出す演出も気分を盛り上げました。
また、この噴湯口には柄杓が置いてあって、飲泉ができたのですが、保健所の指導でほどなくして撤去されました。
高温の1号源泉は、内湯に使用される低温の2号源泉に熱交換器により温度を与えて、温度調整されています。このへんのことや、「だいろの湯」のいわれなどは、大庭園露天風呂の天井に書かれていますので、湯に浸かりながらお読みください。
また、内湯の2号源泉は、当初は温泉の認定を受けていませんでしたが、保健所の指導もあって、2006年秋に正式に温泉として認定を受け、2号源泉となりました。高温の1号源泉から熱交換器により温度をもらい、200L/分で掛け流ししているとのことです。
そして「だいろの湯」の通りを隔てた向かいに新しい源泉井戸が掘られ、2006年の露天風呂の大改修工事の後、2007年秋から3号源泉として露天風呂に供給開始されました。
この3号源泉は湧出量が豊富であり、新潟駅前の「ドーミーイン新潟」にタンクローリーで運ばれて、「多宝の湯」として供用されているほか、姉妹館である「めんめん亭わたや」にも供給され、岩室温泉の源泉との混合泉(わたやの湯)として使用されています。なお、この「わたやの湯」は、混合泉としては新潟県で初めて許可を得たそうです。
そして、これまでの2号源泉は、2020年10月5日付で新潟市より飲泉許可を得て、「薬師の湯」として名前を変え、2020年10月17日に玄関先に飲泉所が開設されました。カルピスを源泉で割る「薬師のミネラルカルピス」はなかなか美味しいですので、受付で紙コップとカルピスをいただくことをお勧めします。
これら3つの源泉の中で、メインとなるのが1号源泉ですが、この1号源泉のパワーダウンが今回の問題です。
この源泉は、白濁したり、黒濁したり、緑濁したりと、その時のコンディションによって様々な姿を見せて楽しませてくれました。
しかし、ときどき不調になり、パワーダウンすることが度々ありました。3号源泉で補ったりしたこともありましたが、メンテナンスにより復活してきました。
経年的な源泉変化は以前より感じており、2018年9月に考察したことがあり、昨年もパワーダウンについて記事にしています。今回もどうも調子が悪いようで、往年の姿はなく、さびしく感じられましたので、再度この問題について考察したいと思います。
泉質は、下記のようですが、2号源泉のみ令和2年8月27日付の新しい分析表になっています。2号源泉を飲泉所の源泉として使用したため、飲泉許可を得たときの分析表を掲示したものと思います。
1号源泉(平成28年6月6日付)
源泉名:1号泉(だいろの湯)
泉質:含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)源泉温度:63.4℃、湧出量:160L/分(動力)、PH:7.6
主な成分(イオン濃度:mg/kg):Li 0.0、Na 1388、K 25.5 、NH4 5.6、Mg 4.8、Ca 439.0、Sr 6.9、Ba 0.5、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.4、Cu 0.0、Zn 0.0、F 3.4、Cl 2860、Br 10.2、I 1.6、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 24.8、S2O3 21.7、HSO4 0.0、SO4 9.3、HPO4 0.0、HCO3 106.2、CO3 0.0、メタケイ酸 49.4、メタホウ酸 30.7、遊離CO2 4.5、遊離H2S 7.1、ガス性除く成分総計:4988mg/kg。
入浴に適した温度に保つため熱交換器により冷却、加水なし、浴槽水の温度を下げ浴槽内の温度を均一に保つため循環装置を使用、入浴剤の使用なし、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、温泉水は毎日1回入換、浴槽は毎日入換時に清掃。
2号源泉(令和2年8月27日付)
源泉名:多宝温泉 薬師の湯
泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)源泉温度:26.8℃、湧出量:記載なし、PH:記載なし
主な成分(イオン濃度:mg/kg):Li 0.04、Na 535.4、K 3.28、NH4 0.4、Mg 0.3、Ca 95.7、Sr 0.6、Ba --、Al 0.01、Mn --、Fe --、Cu 0.02、Zn --、F 0.3、Cl 957.4、Br 3.6、I 0.3、NO2 --、NO3 --、HS 9.5、HSO4 --、SO4 43.6、S2O3 0.6、HPO4 --、HCO3 33.2、CO3 1.8、メタケイ酸 19.0、メタホウ酸 4.2、遊離CO2 --、遊離H2S 0.3 ガス性除く成分総計:1710mg/kg。
入浴に適した温度に保つため熱交換器により加温、加水なし、浴槽水の温度を昇温し浴槽内の温度を均一に保つため循環装置を使用、入浴剤の使用なし、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、温泉水は毎日1回入換、浴槽は毎日入換時に清掃。
3号源泉(平成28年6月6日付)
源泉名:3号泉(だいろの湯)
泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(アルカリ性低張性高温泉)源泉温度:47.8℃、湧出量:800L/分(動力)、PH:9.1
主な成分(イオン濃度:mg/kg):Li 0.0、Na 1421、K 9.4 、NH4 4.3、Mg 0.1、Ca 391.8、Sr 3.5、Ba 0.1、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 1.7、Cl 2820、Br 10.1、I 0.9、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 13.3、HSO4 0.0、S2O3 1.5、SO4 44.2、HPO4 0.0、HCO3 19.8、CO3 0.0、メタケイ酸 34.9、メタホウ酸 43.0、遊離CO2 1.7、遊離H2S 0.1 ガス性除く成分総計:4820mg/kg。
高温泉ですが冷却・加温等せずそのまま使用、滝湯については浴槽水の温度を下げ浴槽内の温度を均一に保つため循環装置を使用、入浴剤の使用なし、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、温泉水は毎日1回入換、浴槽は毎日入換時に清掃。
以上のように掲示されています。浴槽には循環装置が使用されていますが、温度むらをなくすための攪拌であり、濾過はしておらず、いわゆる循環湯とは違うことを強調しています。
厳密に考えると疑問がなくはありませんが、新源泉の投入分はオーバーフローされていますので、掛け流しということで問題ないでしょう。
2001年11月に「だいろの湯」が開業する前から、源泉が水路に垂れ流されていて、近くを通ると硫化水素臭が感じられ、入浴したい衝動に駆られていました。実際にビニールプールを持参して入浴したマニアの方もおられましたが、私はそこまではできませんでした。
開業当初は、温泉としては露天風呂に使用された1号源泉ひとつでしたが、全国屈指の濃厚な硫黄泉はパワーにあふれ、豊富な硫黄分により足の裏やお尻が真っ黒になったりしました。浴槽奥の石をくり抜いた噴湯口から、ボコボコと源泉が噴き出す演出も気分を盛り上げました。
また、この噴湯口には柄杓が置いてあって、飲泉ができたのですが、保健所の指導でほどなくして撤去されました。
高温の1号源泉は、内湯に使用される低温の2号源泉に熱交換器により温度を与えて、温度調整されています。このへんのことや、「だいろの湯」のいわれなどは、大庭園露天風呂の天井に書かれていますので、湯に浸かりながらお読みください。
また、内湯の2号源泉は、当初は温泉の認定を受けていませんでしたが、保健所の指導もあって、2006年秋に正式に温泉として認定を受け、2号源泉となりました。高温の1号源泉から熱交換器により温度をもらい、200L/分で掛け流ししているとのことです。
そして「だいろの湯」の通りを隔てた向かいに新しい源泉井戸が掘られ、2006年の露天風呂の大改修工事の後、2007年秋から3号源泉として露天風呂に供給開始されました。
この3号源泉は湧出量が豊富であり、新潟駅前の「ドーミーイン新潟」にタンクローリーで運ばれて、「多宝の湯」として供用されているほか、姉妹館である「めんめん亭わたや」にも供給され、岩室温泉の源泉との混合泉(わたやの湯)として使用されています。なお、この「わたやの湯」は、混合泉としては新潟県で初めて許可を得たそうです。
そして、これまでの2号源泉は、2020年10月5日付で新潟市より飲泉許可を得て、「薬師の湯」として名前を変え、2020年10月17日に玄関先に飲泉所が開設されました。カルピスを源泉で割る「薬師のミネラルカルピス」はなかなか美味しいですので、受付で紙コップとカルピスをいただくことをお勧めします。
これら3つの源泉の中で、メインとなるのが1号源泉ですが、この1号源泉のパワーダウンが今回の問題です。
この源泉は、白濁したり、黒濁したり、緑濁したりと、その時のコンディションによって様々な姿を見せて楽しませてくれました。
しかし、ときどき不調になり、パワーダウンすることが度々ありました。3号源泉で補ったりしたこともありましたが、メンテナンスにより復活してきました。
経年的な源泉変化は以前より感じており、2018年9月に考察したことがあり、昨年もパワーダウンについて記事にしています。今回もどうも調子が悪いようで、往年の姿はなく、さびしく感じられましたので、再度この問題について考察したいと思います。
泉質は、下記のようですが、2号源泉のみ令和2年8月27日付の新しい分析表になっています。2号源泉を飲泉所の源泉として使用したため、飲泉許可を得たときの分析表を掲示したものと思います。
1号源泉(平成28年6月6日付)
源泉名:1号泉(だいろの湯)
泉質:含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)源泉温度:63.4℃、湧出量:160L/分(動力)、PH:7.6
主な成分(イオン濃度:mg/kg):Li 0.0、Na 1388、K 25.5 、NH4 5.6、Mg 4.8、Ca 439.0、Sr 6.9、Ba 0.5、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.4、Cu 0.0、Zn 0.0、F 3.4、Cl 2860、Br 10.2、I 1.6、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 24.8、S2O3 21.7、HSO4 0.0、SO4 9.3、HPO4 0.0、HCO3 106.2、CO3 0.0、メタケイ酸 49.4、メタホウ酸 30.7、遊離CO2 4.5、遊離H2S 7.1、ガス性除く成分総計:4988mg/kg。
入浴に適した温度に保つため熱交換器により冷却、加水なし、浴槽水の温度を下げ浴槽内の温度を均一に保つため循環装置を使用、入浴剤の使用なし、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、温泉水は毎日1回入換、浴槽は毎日入換時に清掃。
2号源泉(令和2年8月27日付)
源泉名:多宝温泉 薬師の湯
泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)源泉温度:26.8℃、湧出量:記載なし、PH:記載なし
主な成分(イオン濃度:mg/kg):Li 0.04、Na 535.4、K 3.28、NH4 0.4、Mg 0.3、Ca 95.7、Sr 0.6、Ba --、Al 0.01、Mn --、Fe --、Cu 0.02、Zn --、F 0.3、Cl 957.4、Br 3.6、I 0.3、NO2 --、NO3 --、HS 9.5、HSO4 --、SO4 43.6、S2O3 0.6、HPO4 --、HCO3 33.2、CO3 1.8、メタケイ酸 19.0、メタホウ酸 4.2、遊離CO2 --、遊離H2S 0.3 ガス性除く成分総計:1710mg/kg。
入浴に適した温度に保つため熱交換器により加温、加水なし、浴槽水の温度を昇温し浴槽内の温度を均一に保つため循環装置を使用、入浴剤の使用なし、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、温泉水は毎日1回入換、浴槽は毎日入換時に清掃。
3号源泉(平成28年6月6日付)
源泉名:3号泉(だいろの湯)
泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(アルカリ性低張性高温泉)源泉温度:47.8℃、湧出量:800L/分(動力)、PH:9.1
主な成分(イオン濃度:mg/kg):Li 0.0、Na 1421、K 9.4 、NH4 4.3、Mg 0.1、Ca 391.8、Sr 3.5、Ba 0.1、Al 0.0、Mn 0.0、Fe 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 1.7、Cl 2820、Br 10.1、I 0.9、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 13.3、HSO4 0.0、S2O3 1.5、SO4 44.2、HPO4 0.0、HCO3 19.8、CO3 0.0、メタケイ酸 34.9、メタホウ酸 43.0、遊離CO2 1.7、遊離H2S 0.1 ガス性除く成分総計:4820mg/kg。
高温泉ですが冷却・加温等せずそのまま使用、滝湯については浴槽水の温度を下げ浴槽内の温度を均一に保つため循環装置を使用、入浴剤の使用なし、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、温泉水は毎日1回入換、浴槽は毎日入換時に清掃。
以上のように掲示されています。浴槽には循環装置が使用されていますが、温度むらをなくすための攪拌であり、濾過はしておらず、いわゆる循環湯とは違うことを強調しています。
厳密に考えると疑問がなくはありませんが、新源泉の投入分はオーバーフローされていますので、掛け流しということで問題ないでしょう。
前回にも書きましたが、1号源泉の泉質の変化について硫黄分に注目して考察してみますと、平成6年4月5日付の分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1853mg/kg。硫化水素イオン(HS) 71.6、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 12.8mg/kgで、総硫黄は私の概算で81.5mg/kgでした。
平成28年6月6日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は4888mg/kg。硫化水素イオン(HS) 24.8、チオ硫酸イオン(S2O3) 21.7、遊離硫化水素(H2S) 7.1mg/kgで、総硫黄は43.1mg/kg となっています。
成分総計が大幅に増加して濃厚になっているほか、Caイオンの割合(mval%)が増加し、泉質名にカルシウムが加わっています。しかし、硫黄分は大幅に減っており、この変化が浴感の変化につながっているものと推測します。
ただし、硫黄泉の基準は総硫黄が2mg/kgですので、濃度が減ったとはいえ、濃厚な硫黄泉であることには何ら変わりはありません。でも、往年のパワーを知る者としましては、寂しさは禁じえません。
なお、2号源泉は、平成18年8月25日付の分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1553mg/kg。硫化水素イオン(HS) 5.6、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 0.08mg/kgで、総硫黄は私の概算で5.5mg/kgでした。
平成28年6月6日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1580mg/kg。硫化水素イオン(HS) 4.8、チオ硫酸イオン(S2O3) 1.8、遊離硫化水素(H2S) 0.3mg/kgで、総硫黄は5.9mg/kgでした。
令和2年8月27日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1710mg/kg。硫化水素イオン(HS) 9.5、チオ硫酸イオン(S2O3) 0.6、遊離硫化水素(H2S) 0.3mg/kgで、総硫黄は9.8mg/kgとなっています。
成分総計は大きな変化がないですが、硫黄分が増えており、硫黄泉としての味わいが増しているのは良いと思います。
一方、3号源泉は、平成19年3月29日付の分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は6696mg/kg。硫化水素イオン(HS) 5.4、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 0.08mg/kgで、総硫黄は私の概算で5.3mg/kgでした。
平成28年6月6日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は4820mg/kg。硫化水素イオン(HS) 13.3、チオ硫酸イオン(S2O3) 1.5、遊離硫化水素(H2S) 0.1mg/kgで、総硫黄は13.8mg/kgとなっています。
硫黄分が倍以上に増えているのは良いのですが、ガス性除く成分総計が6696mg/kgから4820mg/kgと薄くなっているのが気になります。
平成28年6月6日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は4888mg/kg。硫化水素イオン(HS) 24.8、チオ硫酸イオン(S2O3) 21.7、遊離硫化水素(H2S) 7.1mg/kgで、総硫黄は43.1mg/kg となっています。
成分総計が大幅に増加して濃厚になっているほか、Caイオンの割合(mval%)が増加し、泉質名にカルシウムが加わっています。しかし、硫黄分は大幅に減っており、この変化が浴感の変化につながっているものと推測します。
ただし、硫黄泉の基準は総硫黄が2mg/kgですので、濃度が減ったとはいえ、濃厚な硫黄泉であることには何ら変わりはありません。でも、往年のパワーを知る者としましては、寂しさは禁じえません。
なお、2号源泉は、平成18年8月25日付の分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1553mg/kg。硫化水素イオン(HS) 5.6、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 0.08mg/kgで、総硫黄は私の概算で5.5mg/kgでした。
平成28年6月6日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1580mg/kg。硫化水素イオン(HS) 4.8、チオ硫酸イオン(S2O3) 1.8、遊離硫化水素(H2S) 0.3mg/kgで、総硫黄は5.9mg/kgでした。
令和2年8月27日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は1710mg/kg。硫化水素イオン(HS) 9.5、チオ硫酸イオン(S2O3) 0.6、遊離硫化水素(H2S) 0.3mg/kgで、総硫黄は9.8mg/kgとなっています。
成分総計は大きな変化がないですが、硫黄分が増えており、硫黄泉としての味わいが増しているのは良いと思います。
一方、3号源泉は、平成19年3月29日付の分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は6696mg/kg。硫化水素イオン(HS) 5.4、チオ硫酸イオン(S2O3) 記載なし、遊離硫化水素(H2S) 0.08mg/kgで、総硫黄は私の概算で5.3mg/kgでした。
平成28年6月6日付分析では、泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、ガス性除く成分総計は4820mg/kg。硫化水素イオン(HS) 13.3、チオ硫酸イオン(S2O3) 1.5、遊離硫化水素(H2S) 0.1mg/kgで、総硫黄は13.8mg/kgとなっています。
硫黄分が倍以上に増えているのは良いのですが、ガス性除く成分総計が6696mg/kgから4820mg/kgと薄くなっているのが気になります。
以上のように、2号源泉、3号源泉は硫黄分が増えているのに対して、1号源泉は大幅に減少しており、濃厚な硫黄泉の味わいが薄れていることが分析表からもうかがえます。
その源泉が今回はさらに薄くなったように感じました。温泉は生き物であり、その日の天候や気温にも左右され、色が変わったり濁ったりと、コンディションが大きく変化することがありますが、たまたま悪い日に当たってしまったのでしょうか。でも、最近はずれの日に当たる頻度が多いように思います。
結局、今回硫黄泉らしさを一番感じられたのは飲泉所の非加熱源泉であり、汚い話ですが、たっぷり飲泉した後に帰り道でゲップをしますと、口腔内に硫化水素が込み上げ、得も言われぬ恍惚感を感じました。まさに「マグマ塩」を舐めたときの感覚と同じです。
まあ、いろいろありますが、3種類の源泉を掛け流しで楽しめ、飲泉までできるというのは画期的であり、全国的にも誇りうるものと思います。
その源泉が今回はさらに薄くなったように感じました。温泉は生き物であり、その日の天候や気温にも左右され、色が変わったり濁ったりと、コンディションが大きく変化することがありますが、たまたま悪い日に当たってしまったのでしょうか。でも、最近はずれの日に当たる頻度が多いように思います。
結局、今回硫黄泉らしさを一番感じられたのは飲泉所の非加熱源泉であり、汚い話ですが、たっぷり飲泉した後に帰り道でゲップをしますと、口腔内に硫化水素が込み上げ、得も言われぬ恍惚感を感じました。まさに「マグマ塩」を舐めたときの感覚と同じです。
まあ、いろいろありますが、3種類の源泉を掛け流しで楽しめ、飲泉までできるというのは画期的であり、全国的にも誇りうるものと思います。
何だかんだ文句を言いながらも、開業以来のファンであり、これからも「だいろの湯」通いを続けたいと思います。1号源泉の復活を祈りながら・・。