寒風露天風呂を楽しむ 「さくらの湯」
某所より海岸沿いを北上。途中吹雪で視界不良となり慎重に車を進めましたが、「
雪交じりの寒風が吹く中に、小走りに玄関へと向かいました。
下足箱に靴を入れて受付へ。通常料金は、タオルセット・館内儀(
受付では毎回必ず岩盤浴(500円)はどうかと聞かれますが、
通常料金の1000円は高く感じますが、
こう考えますと「さくらの湯」
話が横道にそれてしまいました。悪天候の平日夜にも関わらず館内はなかなか賑わっており、人気のほどがうかがわれました。
浴室に入り掛け湯して、窓際の大浴槽に浸かりました。
軽い硫化水素臭があり、飲めば薄い塩味・
小さなハーブ風呂がありますが、今回はローズマリーの湯でした。
露天風呂に入るため外に出ますと寒風が吹き荒れ、
露天風呂の湯温は、私の体感で41℃程度で、
ただし寒風が吹き荒れており、浴槽間の移動のため歩きますと、雪が容赦なく体に吹き付けるため、肌に付いた雪が冷たく感じました。
壺湯にザバーと浸かっていますと、
多彩な浴槽が配置された露天風呂はよくできていると思いますが、
十分に温泉を楽しみ、内湯に戻り、
洗い場は仕切り付で、豆乳ボディーソープ、豆乳ヘアシャンプー、
さて、源泉名は、やひこ桜井郷。泉質は、含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉)。源泉温度44.2℃、湧出量394L/分(動力)、PH 8.2です。
主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成28年9月30日付)は、Li 0.1、Na 728.2、K 6.0、NH4 0.8、Mg 1.7、Ca 129.1、Sr 4.5、Ba 1.0、F 2.2、Cl 1228、Br 4.2、I 0.5、HS 6.6、S2O3 0.3、SO4 63.8、HPO4 7.3、HCO3 47.2、CO3 0.6、メタケイ酸 27.2、メタホウ酸 13.6、遊離CO2 0.5、遊離H2S 0.5 など、ガス性除く成分総計は2273mg/kg。です。
加水なし、源泉掛け流し、入浴に適した温度に保つため一部加温、衛生管理のため一部循環、衛生管理のため塩素系薬剤を使用との掲示があります。
毎回書いていますが、経年変化により成分が薄くなり、パワーダウンする温泉が多い中にあって、この温泉は検査のたびに濃くなっています。
この温泉は、もともとは「高齢者総合生活支援センター」という村の福祉施設で利用されていましたが、2900L/分という豊富な湯量にかかわらず有効利用されていませんでした。そこで一般向けの日帰り温泉施設として「さくらの湯」が建設され、2006年10月24日にオープンしました。
2002年12月の分析では、ガス性除く成分総計が469.4mg/kgの単純硫黄泉でしたが、2007年7月の中越沖地震後に泉質変化があり、2009年3月の分析で、ガス性除く成分総計が1028mg/kgとなり、塩類泉の基準を満たして含硫黄-ナトリウム-塩化物泉となりました。
さらに、東日本大震災後の2011年6月の分析では、ガス性除く成分総計が1516mg/kgとさらに濃くなり、Caイオンが20mval%の基準を超えて、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉となりました。なお、硫黄分が基準を満たしており、正確には含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉です。
そして、2016年9月の分析では、ガス性除く成分総計が2273mg/kgの含硫黄-ナトリウム-塩化物泉となりました。
このように検査のたびに濃くなり、最初に比べれば5倍の濃度です。なお、カルシウムが泉質名から外れましたが、Caイオンが減ったのではなく、Naイオン、Clイオンが増えたため、相対的にCaイオンの割合が減り、20mVal%を切ったためで、絶対量としてはむしろ増えています。
さらに、硫黄分を私が概算しますと、2011年6月が2.71mg/kgに対して2016年9月は7.04mg/kgと増えています。
この硫黄分の増加は硫化裾臭、硫黄味の増大として実感されます。どんどん魅力ある温泉に進化しているのは素晴らしいですね。
その素晴らしい源泉が、もったいないくらいに大量に掛け流しされています。やっぱり魅力あふれる温泉ですね。
また、オープン当初は、玄関へのエントランスの左横に飲泉所があり、絶えず源泉が流されて飲泉できたのですが、2007年7月の中越沖地震後の成分変化により飲泉に適さなくなり、飲泉所が廃止されたのは残念です。
なお、浴室内ではおしゃべりせずに黙って入浴、「黙浴」をしましょうと以前のブログに書きましたが、ここではちゃんと「黙浴」を促す掲示がありました。
素晴らしいですね。他の施設も真似してもらいたいと思います。
湯上りにクールダウンを兼ねて足湯テラスに行ってみました。建物の間で屋根もあり、直接風が吹き込むことはないのですが、さすがにこの寒さの中に足湯を利用する人はなく、無人でした。
ちなみに、足湯用のタオルが置いてあるのは良いですね。
大広間には仕切りが設置されていて、感染対策がなされています。
ティーサーバーで冷茶をいただきましたが、
休憩所でひと休みしながらこの原稿を書き、
外に出ると猛吹雪になっており、急ぎ足で車に向かいました。
1時間ほどの滞在でしたが、車には2~
吹雪の県道を北上しますと、弥彦市街で雪がやみ、
今回は帰り道の立ち寄り湯でしたが、今度はゆっくり食事でもして過ごしたいと思います。