桜も見納め 「さくらの湯」

 春といえば桜ですが、新潟県内で桜がらみの温泉といえば、五泉市の「さくらんど温泉」か弥彦村の「さくらの湯」ということになりましょうか。
 「さくらんど温泉」についてはすでに記事にしていますので、今回は弥彦村の「さくらの湯」にしましょう。

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 先日某所へ出かけた帰り道に寄ってきましたが、前回来たのが寒波襲来中の2月でしたので、2か月ぶりになります。
 この間に季節は大きく移り変わり、凍てついた吹雪から今や春真っ盛りとなりました。ソメイヨシノはとうに散り、新緑が美しくなりましたが、八重桜はまだ見頃です。

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「さくらの湯」の周囲に植えられている八重桜もきれいに咲いていて、夕暮れの弥彦山のシルエットが穏やかでした。

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 駐車場わきの小さな花壇の花もきれいに咲いていました。春ですねえ・・。

 しばし花を楽しみ、入館しましょう。

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 下足箱に靴を入れ、受付へ。

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 入館料はタオルセット、浴衣付で1000円と高めですが、浴衣で温泉旅館気分を味わえますので、妥当な料金でしょうか。夜間割引はタオルセット付で600円です。

 夜間割引料金を考察しますと、近隣の日帰り温泉では、「てまりの湯」の夜間割引はタオル付(バスタオルは50円)で300円と格安で別格ですが、「だいろの湯」の夜間割引はタオルセット付で660円、「じょんのび館」は夜間割引がなくなり、「ヴィネスパ」は夜間割引が700円(タオルなし)に値上げされましたので、「さくらの湯」のタオルセット付で600円は設備の充実度を考えれば安いと思います。

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 早速奥の浴室へ。手前が女湯、奥が男湯で、その間にマッサージ椅子があります。左には岩盤浴がありますが、別料金(500円)ですので利用したことがありません。
 脱衣場は狭いのですが、付け足すように増築されて拡張されています。洗面台には必要十分な備品が揃っています。

 浴室内に入りますと、まず掛け湯があり、奥に温度の違う大小の浴槽があります。ほかにハーブ風呂、腰掛湯、水風呂、ドライサウナ等があります。
 洗い場は仕切り付と仕切りなしがあり、ボディソープ、シャンプー、コンディショナーがあります。垢擦りが置いてあるのはありがたいですが、今では貴重ですね。
 外には露天風呂。軒下の大浴槽のほか、深さの違う種々の浴槽、寝湯、壺湯など、多彩な浴槽で楽しませてくれます。広日とした空間で、開放感は抜群です。

 さて、まずは内湯大浴槽へ。湯口から大量に注がれた湯は、もったいないくらいに浴槽縁から掛け流されており、鮮度は抜群です。
 浴槽の湯はその日により湯色が違いますが、この日の大浴槽の湯は薄いグリーンでした。一方ぬるめの小浴槽の湯は無色透明でした。同じ源泉なのに色が違うのが面白いですね。温泉は生き物であることを実感します。
 ハーブ風呂は、今回はローズマリーの湯でしたが、良質な硫黄泉の下ではありがたみは感じません。サウナは蜜を避けて利用しませんでした。

 露天風呂に出ますと、八重桜はまだ見頃で、今を盛りと咲き誇っていました。各浴槽を楽しみ、壺湯に浸かりながら桜を眺め、花見風呂を楽しみました。

 暮れゆく空に飛行機が飛び、夕日に照らされて輝いていました。あの飛行機はどこに行くんだろうかと夢想しました。そういえば、昨年2月を最後に県外へは一歩も出ていないんだよなあ・・。

 さて、源泉名は、やひこ桜井郷。泉質は、含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉)。源泉温度44.2℃、湧出量394L/分(動力)、PH 8.2です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成28年9月30日付)は、Li 0.1、Na 728.2、K 6.0、NH4 0.8、Mg 1.7、Ca 129.1、Sr 4.5、Ba 1.0、F 2.2、Cl 1228、Br 4.2、I 0.5、HS 6.6、S2O3 0.3、SO4 63.8、HPO4 7.3、HCO3 47.2、CO3 0.6、メタケイ酸 27.2、メタホウ酸 13.6、遊離CO2 0.5、遊離H2S 0.5 など、ガス性除く成分総計は2273mg/kg。です。
 加水なし、源泉掛け流し、入浴に適した温度に保つため一部加温、衛生管理のため一部循環、衛生管理のため塩素系薬剤を使用との掲示があります。

 刺激の少ない柔らかな硫黄泉が十分量掛け流しされており、満足度は高いです。経年劣化で薄くなる温泉が多いのですが、前回のブログに書きましたように、検査の度に濃くなるという不思議な温泉です。これからも進化していくことでしょう。

 と、温泉については良かったのですが、どこの温泉施設に行っても見られる光景ながら、今回も若者3人組がおしゃべり。洗い場でおしゃべりの後、内湯浴槽でおしゃべり。

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 「黙浴」の掲示がされているんですけどね。こんなことばかり書いているのは気が引けるのですが、やっぱり気になります。

 湯上りに大広間へ。

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 空いていて良かったのですが、ここに来た目的は・・

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 この給茶機の冷茶が好きです。のどを潤した後は、足湯へ。

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 無人で独り占めでした。冬は寒くて大変ですが、今は足湯も気持ちよく利用できます。

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 足湯用のタオルも用意してあるのは良いですね。

 その後は休憩所でこの原稿を書きながらひと休みしました。

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 頃合いをみて退館しましたが、月がきれいに見えていました。

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 カエルの鳴き声もにぎやかに聞こえ、まさに春ですね。田んぼに水が張られ、これから田植えも始まります。新潟の春を満喫しましょう。

 なお、4月1日から、広大な駐車場の手前側に「やひこRVパーク」がオープンしました。これはキャンピングカーなどでの車中泊専用の有料エリアで、24時間利用できるトイレ、手洗い場、100V電源、ゴミ捨て場などが整備されています。

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 Free WiFi も利用でき、「さくらの湯」の利用割引もあります。1泊2000円で、6台分整備されています。チェックインは13時~20時、チェックアウトは11時、手続きは「さくらの湯」で行います。
 広過ぎにも思える駐車場が有効利用できていいですね。でも、近くに民家があり、迷惑がかからないのかと余計な心配しています。

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