夏といえば、冷泉風呂 七福温泉「七福荘」

 もう季節は夏から秋へ向かい、猛暑から解放されて随分と過ごしやすくなりました。ちょっとタイミングがずれてしまいましたが、過行く夏の話題をお届けしましょう。今回の話題は阿賀町の七福温泉「七福荘」です。

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 「七福荘」では、毎年7月から9月末まで、大小2つある浴槽のうち、小浴槽を夏季限定の「冷泉風呂」としています。
 この温泉は、13.3℃の冷鉱泉を42℃に加温して使用していますが、その設定温度を25℃程度に下げて、「冷たい温泉」を楽しんでもらおうというものです。

 毎年夏の風物詩であり、私はこの時期を狙って毎年訪問し、「冷泉風呂」と名物のそばを食べて楽しんできました。
 しかし、昨年は指定管理者が5月末で指定管理を返上し、コロナ休みからそのまま長期の休館になってしまったため利用できませんでした。
 このまま閉館になってしまうのではないかと危惧していたのですが、地元有志によるNPO法人が指定管理者となって営業再開することになり、4月24日にグランドオープンしました。
 そしてこの夏、2019年以来、2年ぶりに「冷泉風呂」が復活し、地元紙にも紹介されていました。早速行くべきだったのですが、行くタイミングを逃し、秋になろうというこの時期になって、漸く行ってきました。

 かのせ温泉「赤湯」で、激熱風呂にノックアウトされましたが、せっかく来た阿賀町ですので、今度は真逆の「冷泉風呂」を楽しむことにしました。

 国道49号線を津川から会津方面に進み、案内板に従って右折して上川市街へと進みます。上川支所の先の交差点を左折し、アップダウンのあるクネクネ道をひたすら進みます。途中ニホンザルの群れに遭遇してびっくりしました。
 8kmくらい行った先に七名小学校があり、その先を右折して、深い谷に架かる
赤い欄干の端を渡りますと、左手に「七福荘」があります。

 橋から下を眺めますと、数十メートル下に谷川が流れ、身を乗り出しますと、ちょっとスリルを感じます。

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 橋を渡りますとこの看板が出迎えてくれます。

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 広い駐車場に車をとめて、玄関に向かいます。

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 下足棚に靴を入れ、スリッパに履き替えて入館。コロナ対策のため、町外からの利用者は、住所・氏名・電話番号を紙に書いて受付に提出します。

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 中に入って左手に受付があり、料金を支払います。入浴料は、大人(中学生以上)500円、小人(小学生)300円、幼児無料です。営業時間は、10時から18時までで、最終受付は17時30分です。食堂の営業は、11時から15時までで、ラストオーダーは14時30分です。

 中に入りますと、左手に食堂、正面に売店があります。

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 右に大広間があり、休憩できます。

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 そして、右奥に進んだ先に浴室があります。

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 奥が「幸の湯」、手前が「福の湯」で、2つ合わせて「幸福」ということのようです。

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 奥の「幸の湯」は、2面がガラス窓になっていて、浴槽も石組になっていて好きなのですが、今回の男湯は「福の湯」でした。「幸の湯」の様子は、以前のブログをご覧ください。

 期待通りに空いていて、脱衣場は無人でした。

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 脱衣棚に脱衣籠がありますが、テープが張られ、ひとつおきに使用するようになっていました。

 ほかに鍵付きロッカーもあります。

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 洗面台にはドライヤーがあります。

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 浴室内も無人で、完全な貸し切り状態でした。窓際に沸かし湯の大浴槽があり、窓から見える緑が鮮やかでした。

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 そして、右手に「冷泉風呂」の小浴槽があります。

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 洗い場は入り口を入って左に3か所、右に4か所あり、合計7か所あります。七福にちなんで7か所なんでしょうね。

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 ボディソープとリンスインシャンプーがあります。

 まずは、沸かし湯に浸かりましょう。

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 無色透明の特徴のない湯で、カルキ臭を強く感じましたが、大きな浴槽を独り占めできて良かったです。
 この給湯口に、七福神のレリーフがありますが、「福の湯」は、毘沙門天、寿老人、大黒天、恵比寿の4人が描かれており、「幸の湯」は、福禄寿、布袋尊、弁財天が描かれているそうです。

 続いて小浴槽の「冷泉風呂」に浸かりましょう。

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 湯温は25~30℃程度で、冷たいというほどではなく、入りやすかったです。
大浴槽とは違ってカルキ臭は感じられず、気持ちよく入浴できました。

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 窓から見える緑が、癒し気分を盛り上げてくれました。

 源泉名は、七福の湯。療養泉には該当せず、泉質名は付きませんが、温泉法第2条に規定する総硫黄の項により温泉に該当します。源泉温度は、13.3℃、使用位置 42℃で、PHは、8.6です。

 主な成分(イオン濃度:mg/lg、令和2年1月15日付)は、Li 0.0、Na 178.0、K 1.1、NH4 1.4、Mg 3.5、Ca 8.5、Sr 0.2、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.6、Cl 12.5、Br 0.0、I 0.0、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.5、S2O3 1.6、SO4 172.6、HPO4 0.0、HCO3 238.0、CO3 3.0、メタケイ酸 22.8、メタホウ酸 0.9、遊離CO2 2.4、遊離H2S 0.0 
など、ガス性除く成分総計は1258mg/kgです。

 加水なし、入浴に適した温度に保つため加温、温泉資源保護と衛生管理のため循環ろ過装置を使用、入浴剤なし、衛生管理のため塩素系薬剤により消毒、浴槽水入れ替えは週1回実施、浴槽清掃は週1回実施、レジオネラ属菌と大腸菌群の検査を年2回実施とのことです。
 
 なお、ガス性除く成分総計が1258mg/kgと記載されていますが、明らかに間違っていると思います。陽イオン、陰イオン、非遊離成分を合計しても649.7mg/kgにしかなりません。1258mg/kgが正しいとするなら、塩類泉の基準を満たしますから、ナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉という泉質名が付くことになります。正しい記載を求めたいと思います。

 湯は無色透明無味無臭。総硫黄が1mg/kg以上になりますので、温泉に該当しますが、療養泉の基準(総硫黄2mg/kg)にはわずかに及びません。
 いずれにしましても特徴ある湯ではありません。インパクトには欠けますが、それなりの成分はあり、家庭浴槽に入浴剤を入れたときの数倍の濃度はあり、侮ることはできません。
 特に「冷泉風呂」は、浴室の雰囲気も含めて味わいが深く、毎年夏に楽しみに来るだけの価値はあろうかと思います。

 山の奥の集落内にあり、通りすがりに寄るような場所ではありませんが、国道49号線の交差点から12km程度ですので、ドライブがてらに利用するには良いでしょう。
 静かな雰囲気の中で、世間の喧騒から逃れ、リラックスするには良い温泉だと思います。

 今回は食堂は利用しませんでしたが、そばが名物ですので、是非ご賞味ください。

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 感染防止対策はしっかりとされており、「默浴」の掲示もされていました。

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 阿賀町内では最も徹底されているのではないでしょうか。

 帰り道に、来るときに遭遇したニホンザルの群れに再び出会いました。

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 サルに別れを告げ、クネクネ道を進んで帰路に着きました


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