閉館！ 鯨波松島温泉「メトロポリタン松島」

　今朝（24日）の新潟日報に残念な記事が載っていました。

　柏崎市の鯨波松島温泉「メトロポリタン松島」が、経営難から、来年2月頃に新潟地裁長岡支部に自己破産を申請することになり、12月22日までに事業を停止したとのことです。
　景気低迷による宿泊客の減少、婚礼需要の減少等で経営難になっていたところに、新型コロナウイルス感染の拡大に伴う集客減が追い打ちをかけたと思われ、コロナ倒産の一例といえましょう。新潟県内の新型コロナ関連倒産としては28件目になります。

　「メトロポリタン松島」は、夏は海水浴客で賑わう鯨波海岸の近くの国道8号線沿いに、1985年9月、結婚式場、宴会場を備えたホテルとしてオープンしました。
　1991年には、地下1400mから湧出した湯量豊富（140L/分）な自家源泉の湧出に成功し、この源泉を使用した6階の展望大浴場からの眺めは最高でした。

　この鯨波松島温泉の泉質は、ナトリウム-塩化物泉で、ガス性除く成分総計は2204mg/kgです。源泉温度が34.1℃と低いので、加熱循環されていましたが、淡黄色透明の源泉は、微薬臭、薄い塩味・薬味があり、若干のツルスベ感があって、浴感は良かったことを良く覚えています。
　泉質もさることながら、日本海を一望しての入浴は爽快であり、特に日没時の入浴は最高の喜びでした。

　また、柏崎のご当地グルメとして人気の「鯛茶漬け」を広めたことでも知られており、館内のレストランで食べることができました。

　各地のイベントにも参加して、鯛茶漬けを全国に広め、柏崎観光の目玉にもなっていましたので、閉館に伴う今後の影響が危惧されます。

　柏崎市街からすぐ近くの国道8号線沿いの便利な場所にあり、広い駐車場を備えています。
　日帰り入浴（タオルなし700円）も可能で、私も入浴や宴会利用で何度か利用させていただきましたが、最近は利用しておらず、2016年10月が最後の利用となりました。
　こうとわかれば最後の入浴に行ったのですが、突然のニュースで、今となっては後の祭りです。

　柏崎市の市街地にある温泉としては、「ソルトスパ潮風」が閉館したまま再開の話は立ち消えとなっていますので、「メトロポリタン松島」は、市街地近くでは唯一の存在でした。

　いい温泉がまたひとつ消えてしまうのかと思うと寂しさを禁じ得ません。施設のほか、源泉がどうなるのかが心配です。経営が再建され、営業が再開されることを祈らずにいられません。

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