新潟平野を一望 「ごまどう湯っ多里館」

 昨日は、午前中は急な予定外の仕事をこなし、午後の予定まで時間が空きましたので、落ち込んだ気分を転換するため、久し振りに田上町の「ごまどう湯っ多里館」に行って来ました。

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 ここは、湯田上温泉の北側の高台に、総事業費8億3800万円で田上町が建設し、2001年4月21日オープンしました。私はオープン翌日に駆けつけたことを思い出します。

 雨降る中に車を進めて国道403号線を南下。コンビニのある交差点を左折し、案内板に従って右折。カーブのある急な坂道を上った先の左側に「ごまどう湯っ多里館」の広い駐車場があります。玄関前まで上って行けるのですが、玄関前には駐車できませんので、一般車はここにとめます。

 この駐車場の横は湯田上カントリークラブのゴルフコースのすぐ横であり、ゴルフボール対策のネットが張られています。(写真は退館時に晴れたところで撮ったものです。)

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 この駐車場からごまどう湯っ多里館」まではエレベーターで上がっていきますが、エレベーターの塔が威容を誇ります。

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 エレベータの棟の横には野菜の直売所があります。 

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 この入り口を入りますとエレベーターがありますが、コロナ対策で現在4人までに制限されていますので、混み合いますと待たされることになります。

 2階に上がり、長い通路を歩いて行きます。

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 通路を抜けますと、飲泉所があり、源泉が流されています。

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 浴室にある成分表と同じ分析表が掲示されています。

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 硫黄味がある柔らかな源泉で、魅力的に感じます。この源泉にそのままは入れたら良いのですが・・。

 ここの左手にはジェラート屋さんがあり、なかなか人気のようですが、横目に玄関に向かいます。

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 右手の下足箱に靴を入れ、券売機で入浴券を購入します。

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 入館料は、大人700円、小人400円で、夕方5時以降は大人は600円になります。平日は大人はタオルセット付ですが、土日祝日は別料金(100円)です。下足箱の鍵と引き換えに受付し、引き換え用の番号札を受け取ります。

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 営業時間は10時~21時までで、20時受け付け終了です。休館日は毎月第2火曜日です。

 建物は円弧状に弯曲しており、十日町の「千年の湯」の様な印象です。

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 浴室は「ごまどうの湯」と 「あじさいの湯」があり、男女交互で使用され、毎週土曜日に入れ替わります。
 どちらもサウナの違いなどがある他は基本構造は同様ですが、雰囲気は異なり、私は「ごまどうの湯」の方が好きです。この日の男湯は、左側の「ごまどうの湯」でした。

 脱衣場ロッカーは自由に選びますが、コイン返却式なのが煩わしいです。

 浴室内には、掛け湯、大浴槽、ぬる湯の小浴槽、各種のジェットバス(ドリームバス、肩たたき、エステバス)、ソルティーサウナ、水風呂があります。
 洗い場は仕切り付で15か所、ボディソープ、シャンブー、トリートメントがあり、ほかにシャワーが2か所あります。

 浴室は混みあっておらず、気兼ねなくゆったりと浸かれました。湯温計は壊れているのか表示されていませんでしたが、私の体感で41~42℃程度でした。無色透明無味無臭で、飲泉所で感じられた硫黄泉の面影は感じられないのは残念ですが、温まりは良かったです。
 スーバー銭湯並みに強力なジェットバスで腰をマッサージし、傷んだ身体を癒やして気持ち良かったです。

 露天風呂は無人で、独り占めの入浴を楽しみました。石造りの浴槽は大きくて深めで、湯温は内湯より高めで、気持ち良かったです。
 仕切られた部分があり、打たせ湯があったのですが、いつの間にか使用されなくなっています。

 内湯、露天風呂からの眺めは最高です。ただし、浴槽に浸かった状態では景色は見えませんけれど。
 雨が上がって青空も見え、新潟平野が一望されました。左に弥彦・角田山、右に新潟市の街並みが望め、正面の彼方には、佐渡の山並みみ見えました。

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 湯上がりには、脱衣場の2階の展望休憩所でクールダウンしました。浴室より若干ながら高い位置になり、大きなガラス窓からの眺望は抜群です。雨が上がって景色を眺められて良かったです。

 さて、2020年12月17日分析の最新の成分表に代わっていましたので紹介しましょう。
 源泉名は、田上ごまどう温泉。泉質は、ナトリウム-塩化物温泉(低張性アルカリ性温泉)。湧出量 393L/分、源泉温度 34.5℃。PH 記載なし。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 334.4、K 2.5、NH4 0.7、Mg 0.0、Ca 19.1、Sr 0.1、Ba 0.0、Al 0.0、Mn0.0、Fe(II) 0.0、Cu0.0、Zn 0.0、F 1.2、Cl 436.5、Br 0.9、I 0.0、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.3、HSO4 0.0、S2O3 0.7、SO4 96.7、HPO4 0.0、HCO3 53.7、CO3 18.6、メタケイ酸 46.4、メタホウ酸 4.1、遊離CO2 0.0、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は1016mg/kgです。

 源泉温度は低めですので、加熱・循環・消毒は必須であり仕方ないことなのですが、硫黄分を含むものの、飲泉所で感じられた硫黄泉の味わいは失われているのは残念です。
 ガス性除く成分総計が1000mg/kgの基準をわずかに超えて、塩類泉の基準を満たしていますが、わずかでも薄くなりますと単純温泉になります。

 ここの源泉は度々不調になり、源泉工事のための沸かし湯営業がときどきあるのが心配です。
 前回の分析(平成27年10月30日分析)では、ガス性除く成分総計は1951mg/kgあったのですが、かなり薄くなってしまいました。
 オープン当初は、湧出量も多く、ガス性除く成分総計は4045mg/kgもあって、源泉掛け流しだったのですけれど・・。
 「さくらんど温泉」のように、非加熱源泉浴槽でもあると良いように思いますが、そこまで気にする人はいないでしょうね。

 さて、奥には大きな休憩用の大広間があり、たくさんの人で賑わっていました。マスクなしで談笑されていて、ちょっと心配でしたけれど。

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 その奥には食堂があり、お昼をいだだきました。食券を買ってのセルフサービス式です。

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 テーブル席のほかカウンター席がありますが、広間まで運んで食べることもできます。
 私は特製塩ラーメン(750円)をいただきましたが、瀬戸内産の塩を使っているとのことで、大変美味しかったです。

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 浴室前の休憩所でひと休みして、いつものこれ。

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 110円でした。

 ちょうど時間となり、退館しました。帰り際、駐車場横の飲泉所がどうなったのか見てみましたが、朽ち果てていました。

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 もう復活の見込みはないですね。

 その後再び雨雲が出てきましたが、どうにか雨は降らずに済みました。つかの間の休息の後、次の予定へと車を進めました。

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