4月からどうなるの? 宝珠温泉「あかまつ荘」

 阿賀野市にある公共日帰り温泉施設の「あかまつ荘」が、新年度からの指定管理者の応募がなく、存続の危機に瀕しているという記事を昨年12月に書きましたが、その後も指定管理者の応募はなく、4月以降の運営が困難となっています。
 
 「あかまつ荘」は、合併前の旧安田町が、ふるさと創生資金を活用して建設し、1993年にオープンした日帰り温泉施設です。
 平成の大合併により阿賀野市が誕生し、以後阿賀野市の公共施設となり、市が運営していましたが、2014年度から指定管理者による運営に代わりました。
 公共の施設ということで、入浴料は、大人500円、小学生200円、70歳以上300円、障害者300円と格安であり、17時以降の夜間割引は300円と大変お得です。以前はタオルセットまで付いていたのですが、さすがにタオルなしになりました。
 ポイントカードがあり、スタンプが10個たまりますと、入湯税の100円で利用できます。毎週火曜日・金曜日はスタンプ2個、毎月26日はスタンプ3個もらえますので、すぐに10個たまり、大変重宝していました。
 循環湯や設備にこだわらず、単に温浴を楽しむなら便利な施設であり、私も度々利用させていただいておりました。
 
 ステージ付きの体育館風の広い休憩所があり、かつてはいろんなイベントが開かれていましたが、コロナ後はイベントはなくなりました。食堂もあったのですが、営業が中止されて久しくなります。
 市の直営とすると年間5千万円程度の支出が想定され、さらに施設の老朽化により今後大規模な改修も必要となり、3億円程度の費用が見込まれるため、このまま指定管理者の応募がなければ、将来的には廃止の可能性もあると報道され、心配したまま年度末を迎えてしまいました。

 現状確認のため、先日久しぶりに行ってきました。駐車場には、相変わらず近隣の某牧場からの糞尿の臭気が立ち込めていました。

DSC_2002.JPG
 夜間割引300円で温泉を楽しみましたが、地元の常連さんで賑わっていました。

DSC_2004.JPG
 浴室内には大小の浴槽とジャグジー風呂があり、小浴槽は檜風呂になっています。各浴槽の側壁には穴があって互いにつながり合っています。

 源泉名は宝珠温泉。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉(低張性 弱アルカリ性温泉)。源泉温度41.5℃。湧出量63L/分(動力揚湯)。pH 8.0。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成25年10月3日分析)は、Li 0.4、Na 700.7、K 8.9、NH4 0.5、Mg 26.4、Ca 218.3、Sr 4.3、Mn 0.1、Fe(II) 0.5、F 1.9、Cl 128.6、I 0.1、HS 0.1、HSO4 1795、HCO3 39.1、CO3 0.3、メタケイ酸 24.4、メタポウ酸 5.7、遊離CO2 0.2 など、ガス性除く成分総計は2955mg/kgです。
 湯は加熱・循環され、塩素消毒されており、無色透明無臭の湯は一見特徴は感じられませんが、若干の薬味があり、トロトロ感があります。温まりは良く、温泉としての楽しみは味わえます。

DSC_2007.JPG
 広い休憩所をながめ、ロビーで休憩。

DSC_2008.JPG
 わが友に挨拶して退館しました。

 さて、本題に戻りましょう。

 現在、ドーミーインでおなじみの「共立メンテナンス」が指定管理者として運営していますが、3月で指定管理期間が満了するとのことです。

DSC_2005x.jpg
 スタンプカードの押印は2月末で終了しており、ポイントがたまったスタンプカードは、3月中に使用してほしいとのことでした。

DSC_2006xx.jpg
 受付の人に、4月以降はどうなるのか尋ねてみましたが、わからないとの返事でした。心配していましたように、このまま廃止されてしまうのでしょうか。

 阿賀野市では、入浴利用も可能な宿泊施設の「リズムハウス瓢湖」が、コロナ禍での利用客減少により指定管理者が指定管理を返上し、今年の3月から休館になり、そのまま廃止になることも心配されましたが、営業内容を日帰り利用だけにしぼって、市の直営で4月15日に営業再開されたという事例があります。
 阿賀野市内唯一の公共日帰り温泉である「あかまつ荘」も、どういう形であれ存続してもらいたいですね。

 いずれにせよ、3月のこの時期になっても、4月以降の運営は決まっておらず、このまま休館になることが避けられないのが現状です。今後どうなってしまうのか、見守っていきたいと思います。

この記事へのトラックバック