気分爽快 ツルスベの湯 「ロイヤル胎内パークホテル」

 記事にするのが遅れてしまいましたが、ツルツル、スベスベの温泉が恋しくなり、先日久しぶりに胎内市の「ロイヤル胎内パークホテル」に行って来ました。昨年10月以来ですので、8ヵ月ぶりです。

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 胎内川の対岸から望むこの豪華な佇まいは、何度見ても素晴らしいですね。

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 川の中に「胎内川大噴水」があり、この場所は絶景フォトスポットだったのですが、年月が経ち、草木が生い茂って陰に隠れてしまい、大噴水が見えにくくなってしまいました。

 橋を渡って、対岸のホテルに向かいます。

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 正面からの雄姿。開業して21年にもなるのですが、手入れがされていて、美しさは失われていません。「ロイヤル」の名に恥じないその豪華さは私のような庶民を拒むかのようです。

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 右奥には、かつては「胎内パークホテル」「ニュー胎内パークホテル」があって、そちらは何度か泊ったことがあるのですが、「ロイヤル胎内パークホテル」は立ち寄り湯でしか利用したことがありません。

 では、思い切って正面から入館しましょう。

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 中に入りますと、広いロビーには一流シティホテルのような空気感が漂い、立ち寄り入浴できるのか心配になるほどです。

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 左にあるフロントで料金を払いますと、緑色の小さな入浴券が渡されます。入浴料金は800円ですが、「温パラ」の割り引きクーポンを利用して、100円引きになりました。

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 立ち寄り入浴時間は、11時から14時30分までで、最終受付は13時30分です。以前は17時までだったのですが、今年の4月末から利用時間が短くなってしまったのが残念です。

 ロビー右奥のエレベーターで2階に上がります。

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 靴を脱いで、下足棚に靴を入れて、奥に進みます。

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 入浴券入れがありますので、入浴券を入れます。

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 浴室は、奥が女湯、手前が男湯です。

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 脱衣場には、脱衣棚に脱衣籠がありますが、ひとつおきに使用ようになっています。

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 洗面台には、ドライヤーのほかに、ヘアブラシや整髪料等が置いてあります。

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 大浴場は撮影禁止との掲示がありましたので、写真はありません。
 浴室に入りますと、左手に洗い場、右に大浴槽があります。外側はガラス張りで、外の露天風呂が見渡せます。
 浴槽は、注湯口のほかに、浴槽の底から加熱源泉が注入されており、浴槽の縁からオーバーフローされています。
 無色透明無臭の湯は、ツルスベ感が強く、炭酸水素塩泉の魅力がダイレクトに味わえます。湯温は私の体感で42℃程度あり、温まりが良かったです。

 洗い場は仕切り付きですが、ソーシャルディスタンスを保つため、今でもひとつおきに使用するように制限されています。ボディソープ、シャンプー、トリートメントがありますが、KOSE製で、ちょっと高級そうです。
 ほかに、広めのTV付きサウナと水風呂がありますが、サウナはオートロウリュ式です。

 続いて、露天風呂に行きましょう。露天風呂は、岩造りで、内湯と同様に、注湯口の他に、浴槽の底から加熱源泉が注入されており、1か所ある排湯口にオーバーフローされています。
 湯温は、内湯より低く、私の体感で、40~41℃位でした。内湯よりツルスベ感が少なく、鮮度も低く感じられました。

 続いて、展望露天風呂「宙の箱舟」に行きましょう。通路を進んで木の階段を上りますと檜造りの浴槽があります。
 注湯口から注がれた源泉は、外側の浴槽の縁からオーバーフローされ、柵の外に流れ出ています。
 湯に浸かった位置では、浴槽の縁と外の景色が一体化します。ホテルは高台にありますので、絶景と言うほどの景色でもないですが、解放感は抜群です。眼下には、胎内川が流れ「胎内川大噴水」も見下ろせます。
 この開放感は泉質以上に魅力があり、吹き渡る風も爽やかであり、癒しの時間を過ごすことができます。

 内湯、露天風呂、展望露天風呂と、各浴槽とも独り占めできました。展望露天風呂は小さいですので、混み合うのは困りますが、階段の下から先客の有無が分かりますから、空いたのを見計らって利用しました。

 さて、源泉名は新胎内温泉。泉質はナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉(低張性アルカリ性高温泉)。源泉温度 51.1℃。湧出量 162L/分(動力)。PH 8.4。ラドン 3.12x10-10Ci/kg(0.86マッヘ単位/kg)。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成25年1月25日付)は、Na 499.8、K 6.7、NH4 3.5、Mg 0.8、Ca 3.2、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、Li 0.0、Sr 0.0、Ba 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 7.2、Cl 47.7、HS 0.0、S2O3 0.0、Br 0.2、SO4 357.8、HCO3 747.5、CO3 16.8、I 0.1、NO3 0.0、HPO4 0.0、HSO4 0.0、メタケイ酸 51.8、メタホウ酸 1.3、遊離CO2 4.2、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は1744mg/kgです。
 入浴に適した温度を保つため加温、衛生管理と浴槽内の温度を維持するため循環ろ過装置を使用、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒を行っているとのことです。
 無色透明無臭ながらツルツル、ヌルヌルの湯は、循環湯とはいえ浴感は良好です。内湯が一番劣化が少なく感じました。

 加熱・循環ながらもツルスベの湯は気持ち良く、眺めの良さもあって魅力的な温泉です。
 温泉旅館・ホテルの立ち寄り湯としては料金も安いですし、お勧めの温泉なのですが、利用時間が限られているのが残念です。再び以前のような利用時間に戻していただけるとありがたいです。

 この周辺は旧黒川村が開発し、国民宿舎の「胎内パークホテル」、ちょっとだけリッチな「ニュー胎内パークホテル」、そして豪華絢爛な「ロイヤル胎内パークホテル」が並んで立ち、右から左へとグレードが上がって行きました。
 川には巨大な「胎内川大噴水」があり、ボート遊びを楽しむことができました。レストハウス、地ビール園、フィッシングパーク、野球場、少し離れて「昆虫の家」や全国植樹祭が行われた胎内平があり、付近一帯は一大リゾート地域となっていました。子供が小さいときは頻回に利用して楽しんでいましたが、今となっては遠い昔の思い出です。
 ホテルで生き残ったのは「ロイヤル胎内パークホテル」だけ。「胎内パークホテル」と「ニュー胎内パークホテル」は集約されて、合宿専門の「胎内アウレッツ館」として営業していましたが、それも過去の話になってしまいました。

 周辺の老朽化してさびれた施設、廃墟となったレストハウス等をみますと、寂しさが禁じえませんが、この魅力ある「ロイヤル胎内パークホテル」には頑張っていただきたいと思います。


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