随分ご無沙汰 桂の関温泉「ゆーむ」

 8月3日から4日にかけて、新潟県北部は記録的豪雨に見舞われ、村上市、関川村を中心に大きな被害を受けました。
 関川村には、荒川沿いに高瀬温泉、鷹の巣温泉、雲母温泉、湯沢温泉、桂の関温泉がありますが、これらの温泉も大きな被害を受けました。
 このうち日帰り温泉の桂の関温泉「ゆーむ」は被害を免れ、被災者のために8月末まで無料開放されたことは記憶に新しいところです。
 大雨報道以来、関川村の温泉が気になていましたが、先日「ゆーむ」に、思い立って行ってきました。前回行ったのがいつだったか思い出せないくらいにご無沙汰してしまいましたが、このブログでの最終記事は、2013年8月でしたので、随分と久しぶりの訪問です。

 「ゆーむ」は、関川村の公共日帰り温泉として1997年7月にオープンしました。2011年4月にリニューアルして再オープンし、その後の改修を経て現在の姿になりました。オープン当初に駆け付けたことを思い出しますが、もう25年にもなるのですね。
 新潟から山形へと向かう国道113号線沿いの道の駅「関川」内にあり、場所はわかりやすく、迷うことはありません。日本海東北道・荒川胎内ICから一直線で来れますし、新発田から国道290号線経由で来ても便利です。
 村上市の荒川市街から荒川沿いに国道113号線を進みますと、川の両側に土砂崩れの跡が何か所も散在しています。国道113号線と並走するJR米坂線は、未だに再開の目途が立っておらず、被害の甚大さに驚きを隠せません。

 国道をから駐車場に入り、車をとめましたが、「ゆーむ」の看板が否が応でも目に入ってきます。

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 「ゆーむ」の手前に、関川村の地域文化交流施設の「ちぐら」という店があるのですが、その前に足湯があります。

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 せっかくですので覗いてみましたが、時間帯が悪かったのか、湯はわずかしかなく、ぬるま湯で、足湯としては楽しめませんでした。

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 気を取り直して、「ゆーむ」に行きましょう。

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 建物の外見はぱっとしませんが、明るい玄関が出迎えてくれます。

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 玄関を入りますと、左手に下足箱があります。

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 下足箱は鍵付き(コイン返却式)と鍵なしがありますが、面倒でも鍵付きをお勧めします。
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 券売機で入浴券を購入。

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 入館料は2022年4月から改定され、大人(12歳以上)700円、大人(村民)500円、小人300円、幼児(4歳未満)無料、障害者・介助者300円です。回数券(6回分)は大人3500円、村民2500円、小人1500円です。
 営業時間は9時~21時30分までです。休館日は毎月第3水曜日で、休日の場合は翌日です。

 男湯は手前側の浴室でした。

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 脱衣場のロッカーは空いている場所を自由に選びます。洗面台にはドライヤーがあります。

 浴室に入りますと、掛け湯、ジェット付きの大浴槽、ジャグジー風呂、サウナ、水風呂があります。浴室中央にはジャグジー風呂がありますが、男女浴室とも故障中だそうで、お湯が張られていませんでした。
 サウナは、この手の施設にしては大きめで、対面式になっているのは珍しいですね。空いていましたが、密閉空間を避けて利用しませんでした。
 洗い場は、アクリルの透明な仕切り付きが8か所、仕切りなしが3+4で7か所の、計15か所あり、ボディソープとリンスインシャンプーがあります。

 浴室内は空いていて、他の客とは十分な距離を保って楽しめました。大浴槽の湯温は41℃と表示されていて適温でしたが、無色透明無味無臭の湯は、特徴は感じられませんでした。
 皆さん黙浴を励行していましたが、女湯からは賑やかな話声がして、男湯まで大音量で響き渡っていました。ご婦人方のパワーには負けますね。

 外にはかなり広い露天風呂があります。他に客はなく、私がいる間は完全にひとり占めでした。
 湯温は41.5℃を表示し、内湯より熱めでした。浴槽の縁からオーバーフローがたっぷりとあり、掛け流し気分で湯に浸かれました。
 注湯口からの供給のほか、浴槽内に加熱源泉の注湯があり、背中あぶりをして気持ち良かったです。岩造りの浴槽は深く、口元まであり、湯量豊富でした。

 平成26年7月31日付の分析表によりますと、源泉名は、桂の関温泉。泉質は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉)。源泉温度 74.5℃。湧出量・PHは記載なし。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 1.0、Na 416.0、K 14.2、NH4 0.2、Mg 0.6、Ca 103.9、Al 0.00、MN 0.1、Fe(II) 0.2、Fe(III) 0.0、Sr 1.6、F 4.5、Cl 290.1、Br 0.9、I 0.2、HS 0.2、S2O3 0.0、SO4 645.3、OH 0.0、HCO3 63.0、CO3 0.2、メタケイ酸 58.7、メタホウ酸 3.0、遊離CO2 9.9、遊離H2S 0.1 など、ガス性除く成分総計は1604mg/kgです。
 大浴槽・露天風呂は源泉温度が高いので地下水を加水し適温に調整。温泉資源の保護と衛生管理のため、循環ろ過装置を使用し、常時新しいお湯も供給。洗い場と浴槽から溢れたお湯は排水し、再利用していない。各浴槽とも、衛生管理のため塩素系薬剤を使用。入浴剤は使用していない。ジャグジー風呂およびシャワー等は水道水を加温して使用。温泉水は飲用できない。と記載されていました。

 前記しましたように、無色透明無味無臭の湯はツルスベ感もなく、特徴は感じられませんでしたが、そこが特徴なのかもしれませんね。
 露天風呂はオーバーフローもたっぷりあり、浴槽を独り占めしてリラックスできました。温まりも良くて、温泉の楽しみは味わえました。

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 湯上がりには広間でゆったりとと思いましたが、地元民の社交場となっていましたので、避けて、ロビーでクールダウンしました。

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 しばしこの原稿を書きながら休息しました。

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 なお、「ゆーむ」の隣に、健康増進施設のフイットネススタジオ「コラッシェ」が4月1日にオープンしており、直接行けるようになっていました。
 運動した後、温泉で汗を流すというのが良さそうですね。村民の皆さんで賑わうと良いですね。