展望の良さに感激! 湯田上温泉「ホテル小柳」

 田上町の温泉といえば、もちろん湯田上温泉です。ほかに普代温泉(老人憩の家 心起園)がありますが、一般向けではありません。
 そして、湯田上温泉といえば、日帰り温泉の「ごまどう湯っ多里館」はときどき利用していますが、旅館に関しては、10年前に「末廣館」と「わか竹」の立ち寄り湯をし、6年前に「初音」に宿泊して以来利用していません。
 そこで、今回は、久しく利用していなかった「ホテル小柳」の立ち寄り湯をすることにしました。
 2020年に浴室が改装されてインフィニティ露天風呂が誕生しましたが、利用したことがありませんでしたので、どんなものか確かめたいと思い立ちました。

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 「ホテル小柳」は20世紀の時代に、家族で何度か宿泊したことがありましたし、その後仕事を兼ねて宿泊利用したこともありました。しかし、もう20年以上も利用しておらず、本当に久しぶりになります。
 この旅館のキャッチフレーズは「遠くの名湯より、近くのい湯」です。まさにその通りだと思います。近くのいい湯を楽しみたいと思います。

 温泉街というほどではありませんが、湯田上温泉に入って左側に進んで「初音」を過ぎ、「わか竹」を過ぎた先に「ホテル小柳」があります。
 坂道を上がりますと、正面玄関があり、その奥に広い駐車場がありますので車をとめて玄関に向かいます。

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 玄関前に昔ながらの赤いポストがあり、郷愁を誘います。

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 玄関の階段を上がって中に入りましょう。

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 正面のフロントで料金を払います。

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 日帰り入浴(1回90分)は、タオルなしで、大人1300円、小学生650円、未就学児500円で、タオル・バスタオルは各200円です。営業時間は、11:00~20:30(最終受付19:00)です。
 「温泉 de ランチ」と称してランチ営業(火曜日定休)をやっており、ランチ利用の場合は800円で入浴できます。
 新潟駅南口からランチのための無料送迎バス(要予約)がありますので、この利用も良いと思います。
 なお、受付時には、受付用紙に名前、電話番号、入館時間を記入し、質問項目にチェックして提出しなければなりません。

 右奥に進みますとラウンジがあります。

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 その奥にエレベーターごありますので、最上階の6階に上がります。

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 エレベーターを降りますとロビーがあり、ここで休憩できます。

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 男女浴室の入り口が並んでいますが、男湯は右側でした。公式HPを見ますと、左側の女湯の方が眺めが良さそうですね。
 ほかに、展望源泉貸し切り風呂「百湯」があり、宿泊客と客室での食事・日帰り利用客は、40分2200円で利用できます。

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 脱衣場は、鍵なしの脱衣棚があり、貴重品は鍵付きの貴重品入れに入れます。

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 洗面台には、備品類は十分に備えられています。

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 浴室に入りますと、右手の大きなガラス窓に面して大浴槽があります。

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 左には陶器製の水風呂。

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 そして洗い場があります。

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 洗い場は仕切り付きで、ボディソープ、シャンプー、コンディショナー、シェービングフォーム、炭入り固形石鹸があります。

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 大浴槽には無色透明な湯が満ちています。

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 特徴は感じられませんでしたが、大きなガラス窓越しに露天風呂が見え、その先の景色も見えて、開放感があり、気分良く入浴できます。

 そして、外には露天風呂。

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 大きくはありませんが、深さがあって、浴槽内の段に腰掛けるとちょうど良い深さです。

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 いわゆるインフィニティ風呂となっていて、浴槽の縁がなく、注湯口から注がれた湯は、外側にオーバーフローされています。湯に浸かった状態では、湯面と景色が一体化します。

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 6階にある露天風呂ですので、新潟平野が一望できます。眺望の良さと開放感は、泉質以上の喜びを感じます。

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 階段状に湯が流れ出てくる給湯口は珍しいですね。

 ドライサウナもあります。

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 サウナマットを持って中に入ります。

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 広くはありませんが、露天風呂と同様にガラス窓からの展望が抜群です。

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 ボナサウナといい、オートロウリュウ式で、定期的にサウナストーンに水が掛けられて、熱波が発生する仕組みになっています。

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 セルフ熱波用の団扇が置いてあります。

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 これで扇ぎますと、強烈な熱波が発生して、効果は絶大です。まさにセルフ・アウフグースです。

 サウナの横には氷が入れられたクーラーボックスがあり、氷をなめながら水分補給することができます。

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 露天風呂横の椅子に座っての外気浴も気持ち良かったです。

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 さて、令和2年12月17日付の分析表が掲示されていました。

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 源泉名は、田上ごまどう温泉。泉質は、ナトリウムー塩化物温泉(低張性アルカリ性温泉)。源泉温度 34.5℃。湧出量 393L/分。PH 記載なし。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 334.4、K 2.5、NH4 0.7、Mg 0.0、Ca 19.1、Sr 0.1、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 1.2、Cl 436.5、Br0.9、I 0.0、NO2 0.0、No3 0.0、HS 0.3、HSO4 0.0、S2O3 0.7、SO4 96.7、HPO4 0.0、HCO3 53.7、CO3 18.6、メタケイ酸 46.4、メタホウ酸 4.1、遊離CO2 0.0、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は1016mg/kgです。

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 加水(減水時)、加温(適温維持)、循環・ろ過(資源保護等)、消毒(衛生維持)との掲示がありました。

 この源泉の使用開始当初は、ガス性除く成分総計が4045mg/kgのナトリウム-塩化物・硫酸塩泉でしたが、成分が薄くなり、現在はかろうじて塩類泉の基準(1000mg/kg)を満たしています。
 湯は無色透明でほとんど無味無臭で、特徴は感じられません。硫黄泉の基準は満たしませんが、硫黄分を含みますので、生の源泉は硫黄味がするのですが、加熱・循環・塩素消毒された湯は、その面影はありません。
 でも、6階からの眺めの良さ、インフィニティ風呂の爽快感を前にしますと、泉質がどうのと論じることは意味がないように思えます。

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 途中、掃除のお姉さんが出入りしていましたが、独り占めの浴室、独り占めの入浴を楽しみました。
 泉質の評価は別にして、浴室からの展望の良さ、特に小さいながらも開放感・爽快感が抜群の露天風呂は感動ものです。
 サウナで汗を流して、新潟平野を眺めながら、氷をほおばってクーリング。最高ですね。

 湯上がりには浴室前のラウンジでひと休み。

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 ここに飲泉所があります。

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 紙コップがあり、飲泉できるのですが、利用時間が4時~8時、15時~24時に制限されていて、残念ながら今回は飲泉できませんでした。

 ここに、湯田上温泉の歴史についての掲示がありました。

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 元文2年(1737年)の開湯といいますから、286年の歴史を誇ります。現在の源泉が使用開始されるまでの歴史が細かく書かれています。

 十分に温泉を楽しみ、エレベーターで下に降りて退館し、駐車場脇に咲く花を眺め、帰路に着きました。

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 1回90分の時間制限がありますが、1300円の入浴料に見合う感動と満足感は得られました。
 新潟駅から送迎付きのランチ利用も良いように思いますが、宿泊して、ゆっくりと過ごしてみたいですね。