「岩室温泉・黒湯の日」認定記念キャンペーン

 ご存じのように、新潟市西蒲区の岩室温泉は、2015年3月から新源泉(岩室4号源泉)が供給されています。
 泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、源泉温度は52.2℃、ガス性除く成分総計は11490mg/kgです。
 旧源泉(ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、源泉温度41.8℃、ガス性除く成分総計8005mg/kg)と性状は大きく異なり、硫黄分が多く、黒い湯花が沈殿し、足の裏やお尻が黒くなってしまいます。
 この黒い湯花は、源泉中の硫黄分と鉄分が反応して硫化鉄になるのが原因だそうですが、各旅館の湯の使い方や、その日のコンディションによって湯の性状は異なり、白濁したり黒濁したりなど、様々な様相を呈します。

 現在の岩室温泉を特徴付けるこの黒い湯花は、私のような温泉好きにはとっては大きな魅力であり、足の裏が真っ黒になったりしますと喜んでしまうのですが、普通の一般利用客には不評かもしれません。
 この魅力にもなり欠点にもなる黒い湯花を逆手にとって、岩室温泉は「黒湯」として売り出しています。
 そして、日本記念日協会に申請して、9月6日は「岩室温泉・黒湯の日」に制定されました。
 国内外にも「黒湯」を売り出そうとしており、英語のパンフレットも作成され、5月に新潟市で開催されたG7財務大臣・中央銀行総裁会議参加者向けのツアーで、「いわむろや」の足湯でフランス財務省局長らに黒湯を体験してもらっています。

 この「黒湯」を売り出すキャンペーンとして、岩室温泉では、6月1日~9月30日まで、「岩室温泉・黒湯の日」認定記念キャンペーンが開催されています。

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 期間中に岩室温泉に宿泊した客を対象に、「ゆめぐり手形」が1枚1196円(イイクロユ)で各旅館で販売されています。
 この「ゆめぐり手形」1枚で、キャンペーン参加の旅館の中から2カ所の温泉が利用できます。利用可能日・時間については、各旅館に確認してほしいとのことです。
 「ゆめぐり手形」で入浴可能な旅館は、「めんめん亭 わたや」「ゆもとや」「木のぬくもりの宿 濱松屋」「越後平野と弥彦連山一望の宿 穂々 -hoho-」「割烹旅館 松屋」の5施設です。

 また、認定記念イベントとして、9月10日(日)に「穂々 -hoho-」に於いて、記念式典と「佐藤ひらりコンサート」が開催されます。

 岩室温泉に宿泊して、他の旅館の浴室も楽しむことができるというのは魅力です。このイベントを通して、岩室温泉の活性化が図られると良いですね。

 なお、岩室温泉の旅館の中で、「めんめん亭 わたや」は、「黒湯(岩室温泉4号源泉)」と「だいろの湯3号源泉」の混合泉「わたやの湯」(含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、源泉温度41.0℃、ガス性除く成分総計8369mg/kg)を独自に使用しています。
 また、「富士屋」と姉妹館の「著莪の里 ゆめや」は、独自源泉の「上ノ郷おんせん」(含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、源泉温度56.6℃、ガス性除く成分総計5133mg/kg)を使用しています。
 このように、岩室温泉と言っても、使用源泉はいろいろであり、「黒湯」を使用していない旅館もありますのでご注意下さい。