掛け流しを堪能 花みずき温泉「喜芳」

 先日の日曜日、長岡に行く用事があり、ついでに花みずき温泉「喜芳」に寄って来ました。前回行ったのは昨年9月でしたので、9か月振りになります。

 ここは長岡市の西部、旧三島町にある温泉施設です。宿泊・日帰り利用のいずれもでも楽しめます。
 この温泉は、2002年に掘削されましたが、当初は宅配温泉で利用されていたほかは有効利用されず、自噴した源泉が垂れ流し状態でした。
 その後宿泊可能な温泉施設が建設され、2004年11月27日にオープンしました。その豪華な施設は、いわゆるセンター系の日帰り温泉とは一線を画し、小ぶりながらも高級温泉旅館の雰囲気を漂させていました。
 その後、2005年に長岡市との合併により、三島町時代は免除されていた入湯税が課税されて料金の値上げがあったり、再び元の料金に値下げされたりなどの混乱もありました。
 そして、3階が改修されて、2012年10月にリニューアルオープンし、その後小規模な改装や安楽椅子等の備品類の変更などがあり、現在の姿になっています。

 いつものように新潟市から国道116号線を進み、大河津橋を渡ってすぐに左折。信濃川沿いの道を走って与板市街に入り、山沿いの道を通って三島市街に入れば、ほどなくして「喜芳」に到着です。

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 駐車場に車をとめて、入館前に右横にある足湯を覗いてみました。

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 利用している人はいませんでしたが、ほどよい温度の湯が満ちていました。

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 いつものように、玄関前のカエル(湯喜之助)にお参り。

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 家内安全・夫婦円満を祈願しましたが、願いは叶いそうもありません。

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 では、入館しましょう。

 玄関を入って、左手の下足箱に靴を入れ、受付に向かいます。

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 入館料は、本年2月15日から値上げされて、大人は平日850円(17時以降は620円)、土日祝日980円(17時以降は830円)、タオルセット140円、館内着150円 ですが、例によって「温パラ」の割引クーポンを利用して、100円引きで入館しました。
 営業時間は、本年5月8日より変更され、平日は10時~21時30分、土日祝日は10時~22時です。

 温泉旅館風の館内を奥に進みますと、ちょっとした休憩スペースがあります。

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 庭が見渡せて落ち着いた和の雰囲気です。

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 1階奥は食事処になっていて、お座敷や椅子席、カウンター席などが十分にあります。

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 浴室は2階にあり、3階には休憩スペースがあります。エレベーターがありますので、移動は問題ないと思います。

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 浴室は、右が男湯、左が女湯で固定されています。

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 脱衣場は広くはないですが、窓際に畳敷きの小さな小上がりがあり、血圧計が置いてあります。
 洗面台・化粧台は、高級温泉旅館並みに充実しており、ドライヤーやヘアブラシのほか整髪料等も揃っています。

 脱衣場から浴室に入りますと、右に進めば内湯、左に進めば直接露天風呂に出ることができます。
 内湯に入りますと、右手にドライサウナと水風呂、掛け湯があり、洗い場を抜けますと、奥に大浴槽があり、その手前にジャグジー風呂があります。
 浴室は狭いのですが、天井が高く、全面ガラス張りになっていますので、開放感があります。木々の間から、田園地帯と長岡市東部の山々を望むことができます。当初はもっと展望が良かったのですが、年月とともに木々が高く伸びて葉が生い茂り、視界を遮るようになりました。

 大浴槽の右側中央には、この施設のシンボルであるカエルが載った注湯口があり、浴槽には淡黄色透明の湯が満ちていてます。大浴槽・ジャグジー風呂とも加水はされていませんが、加熱・循環されており、オーバーフローはありません。

 洗い場は通路を挟んで左右にあり、右に仕切りなしが7か所、左に仕切り付きが8か所あり、ボディソープ、シャンプー、コンディショナーがあります。ほかに洗髪用のブラシや角質除去用の器具もあります。
 浴室入口にピンク色の垢すりが用意されており、自由に使用できるのはありがたいです。

 サウナは広くはないですがテレビ付きで、窓から景色を見ることができます。水風呂は非常に小さいですので、水風呂の用をなしません。

 露天風呂に出ますと、外側に長方形の大きな岩風呂があり、内湯同様の淡黄色透明な湯が満ちています。ほかに1人用の楕円形の陶器風呂があり、ザバーと浸かると気持ち良いです。
 これらの浴槽は、内湯同様に加熱・循環されています。湯温計は42.4℃を表示していましたが、もっとぬるめに感じました。

 内側に段を上がった所には檜風呂があり、岩風呂を見下ろす形になります。昨年秋に改修されたばかりですので、まだ新しさを感じます。
 檜風呂と称しても、木枠だけが檜の施設もありますが、ここは浴槽の底を含めて、すべてが檜製で、正真正銘の檜風呂と言えます。浴槽のみならず、浴槽の周囲もすべて木製ですので、滑らないように注意しましょう。
 この檜風呂は、加熱されていますが、非加水で掛け流しされています。注湯口から注がれた源泉は、浴槽の縁からオーバーフローされており、浴槽の大きさを考えますと、掛け流し量は十分です。
 浴槽に浸かるときには、ザバーと湯が溢れ出て、何とも言えない贅沢気分を味わえます。湯温は体感で40℃程度とぬるめに設定されており、ゆったりと楽しむことができます。
 
 日曜日にも関わらず、昼時もいうこともあってか、浴室は空いており、各浴槽とも独り占めできました。
 特に掛け流しの檜風呂を独占できて、贅沢で幸せなひとときを過ごすことができました。

 令和3年10月22日付けの分析表によりますと、源泉名は、花みずき温泉。泉質は単純温泉。源泉温度 31.8℃、使用位置 42.0℃、湧出量 42L/分(動力自噴)、PH 8.0 です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1>、Na 42.9、K 16.9、NH4 5.5、Mg 2.9、Ca 4.4、Sr 0.1>、Ba 0.1>、Al 0.1>、Mn 0.2、Fe(II) 0.8、Fe(III) 0.1>、F 0.2、Cl 15.6、Br 0.2>、I 0.2、HS 0.1>、S 0.1>、S2O3 0.7、HSO4 5.0>、SO4 5.0>、HCO3 158.3、CO3 0.5、メタケイ酸 135.5、メタホウ酸 0.1>、メタ亜ヒ酸 0.1>、遊離CO2 6.7、遊離H2S 0.1> など、ガス性除く成分総計は384.6mg/kgです。
 入浴に適した温度に保つため加温、温泉資源の保護と衛生管理のため循環ろ過装置を使用(檜露天風呂は放流式)、衛生管理のため塩素系薬剤を使用とのことです。

 実際の湯は淡黄色透明で、ほとんど無味無臭ですが、ごくわずかのツルスベ感を感じます。
 単純温泉とはいうものの、決して単純ではなく、柔らかな浴感が素晴らしく、万人に勧められる泉質です。特に檜風呂は掛け流しされていますので、満足感は高いです。

 さて、今回は昼食として、限定15食という言葉にひかれて、エビフライと鯖や塩焼き定食(1390円)をいただきました。

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 エビフライは冷凍食品の空気感を感じましたが、脂がのった鯖の塩焼きは美味しかったです。

 3階に休憩所があります。

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 寝転び処もありますが、リラックスルームでテレビを観ながらひと休みしました。

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 3階からの眺めはこんな感じです。

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 小休止した後、次の予定時間が迫ってきましたので退館しました。

 日帰り温泉としては設備が充実し、掛け流しも楽しめるというのは素晴らしいです。料金分の満足感は確実に得られると思います。
 17時以降は夜間割引がありますし、回数券の販売もあります。このような素晴らしい温泉が市街地近くにある長岡市民がうらやましいです。