掛け流しを楽しむ 「交流の館 八幡」

 先月「ゆり花温泉」に行った折、せっかく新潟県最北の地まで来ましたので、そのすぐ近くにある「交流の館 八幡」にも立ち寄りました。
 「ゆり花会館」から笹川流れ方面に国道345号線を少し進んで左折しますと、山北徳洲会病院の左隣に「交流の館 八幡」があります。

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 この施設は、1996年に閉校した山北町立南中学校の校舎を使用して、2001年4月に「ふるさと体験の宿 交流の宿 八幡」としてオープンしました。
 山北町の施設でしたが、2008年4月1日に村上市に合併後は市の施設となり、以後「さんぽく体験交流企業組合」が指定管理者となって運営しています。体験・宿泊施設ですが、日帰り入浴が可能です。

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 玄関前に山北町立南中学校の閉校記念碑があります。

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 この記念碑の裏に玄関があります。

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 中に入りますと、殺風景な広い空間となていて、まさに「学校」という空気感に満たされています。

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 左手に下足棚がありますので、靴を入れ、スリッパに履き替えて受付に行き、料金を払います。
 入浴料は、大人350円、小学生100円、未就学児無料です。日帰り入浴時間は11時~18時までで、最終受付は17時30分です。
 私は例によって「温パラ」の割引クーポンを利用して、なんと200円引きの150円で入浴できました。

 いかにも学校というような長い廊下を歩いて、一番奥の浴室に向かいます。

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 途中には教室を改装した施設がいろいろあります。以前に来たときにはなぜか相撲場があったのですが、なくなっていました。

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 突き当りに「ゆり花温泉 八幡の岩風呂」という看板が掲げられています。

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 ここでスリッパを脱いで浴室に向かいます。

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 手前が男湯、奥が女湯でした。

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 脱衣場には、簡素な棚に脱衣籠があります。

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 洗面台にはドライヤーがあります。

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 浴室に入りますと、大きな岩風呂があります。

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 無色透明でほとんど無味無臭の湯が満ちており、注湯口から源泉が注がれており、白い析出物が付着しており、温泉好きの心をくすぐります。

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 注湯口から注がれた湯は反対側からオーバーフローされており、掛け流しになっています。

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 洗い場が壁際に5ヵ所あり、「ゆり花温泉」と同じボディソープとリンスインシャンプーがあります。

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 湯温は高めで、温まりは抜群です。

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 他に客はなく、浴室は完全なる独り占めであり、掛け流しの湯を思う存分に楽しみました。
 設備的には「ゆり花温泉」に劣りますが、こちらは掛け流しであり、温泉そのものを楽しむなら、ここがお勧めです。

 脱衣場に掲示されている平成27年6月16日付の分析書によりますと、源泉名は、勝木・ゆり花温泉、泉質、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)、源泉温度 54.5℃、湧出量 250L/分(動力揚湯)、PH 7.8 です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.4、Na 565.0、K 9.3、NH4 0.8、Mg 0.7、Ca 265.7、Sr 3.4、Ba 0.0、AL 0.0、MN 0.0、Fe(II) 0.1、Cu 0.0、Zn 0.0、F 4.9、Cl 156.1、Br 0.5、I 0.3、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 1559、HPO4 0.0、HCO3 36.0、CO3 0.0、メタケイ酸 61.8、メタホウ酸 4.4、遊離CO2 1.0、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は2669mg/kgです。

 浴室清掃終了後にお湯を張るときのみ温泉供給量の不足を補うために加水(水道水)し、常時はゆり花温泉の源泉をかけ流しし、循環ろ過装置の使用や入浴剤の使用はないとのことです。

 かけ流しの湯は、非常に素晴らしいのですが、脱衣場は扇風機があるのみで、冷房はありません。クールダウンどころではなく、噴き出る汗は止まりません。
 浴室の入り口に休憩スペースはあるのですが、ここも扇風機があるのみで、冷房はありません。

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 ほかに、玄関ホールにソファがあるのですが、ここも冷房はありません。

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 個室や大広間での休憩も可能のようですが、別料金が必要であり、和個室・研修室での休憩は1時間500円、大広間での休憩は1人100円で、冷暖房費が1時間200円です。
 冷房で涼むにもお金が必要というのは、この時期にはつらいですね。さすがに扇風機だけではクールダウンもできず、車に戻ってエアコンで涼みました。

 猛暑の時期や厳寒期にはつらいですが、ほかの季節では楽しめるものと思います。350円という低料金で、源泉かけ流しを楽しめるというのは大きな魅力です。

 笹川流れの行楽のついでに立ち寄るには便利な温泉です。設備的には問題ですが、源泉の良さは最高ですので、お勧めの温泉です。