大荒れの夜の 「ヴィネスパ」

 新潟市郊外の角田山山麓に、広大なブドウ畑に囲まれたカーブドッチがあり、ワイナリーやレストラン、ホテルなどが点在しています。その中に温泉施設として「ヴィネスパ」があります。
 2009年4月22日に開業して以来のファンであり、その変遷を見守ってきました。その歴史はこのブログの過去記事を検索してご覧いただきたいと思います。
 毎週日曜日には朝6時から500円の朝湯を楽しみ、常連を自認してきたのですが、2013年7月末を最後に、その朝湯がなくなってしまいました。
 それでも朝7時から1000円で利用できましたし、平日夕方は600円で利用できましたので、度々利用させていただいてきました。
 その後平日夜間割引が値上げされて残念に思いましたが、2022年1月から大掛かりな改装工事が行われ、たくさんの本に囲まれてくつろげるブックラウンジを併設した温泉施設として生まれ変わり、3月1日にリニューアルオープンしました。
 2022年8月からは繁忙期特別料金1500円が設定され、それが9月の土日祝日にも延長され、さらに10月からは正式に休日料金1500円が恒常的に設定されました。
 一般の日帰り温泉とは一線を画し、セレブな雰囲気の中で、本に囲まれたラウンジでゆったりと寛げるのは魅力的なのですが、休日料金がタオルなしで1500円というのはあまりにも高額であり、足が遠のいているのが実情です。
 ということで、平日17時からの夜間割引800円の時間帯を利用するのが次善の策となりますが、場所的に平日夜に利用するのも大変であり、前回8月に利用して以来、4か月以上ご無沙汰してしまいました。

 前置きが長くなってしまいましたが、12月の某日、寒冷前線の通過による暴風雨で、大荒れになった夜に訪問しました。
 仕事を終えて、帰宅せずに方向を変えて通り過ぎ、暴風雨で視界不良の中、国道402号線を角田山に向けて慎重に進みました。
 平日の夜遅くで悪天候ということもあって、駐車場はガラガラでした。雨の切れ目を狙って、玄関へと急ぎました。

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 玄関を入りますと、大荒れの外界とは一変して、そこは穏やかな別世界です。

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 左手に進み、券売機で入浴券を購入します。

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 入館料は、平日1000円、土日祝日・繁忙期は1500円、平日17時以降の夜間割引は800円です。タオルセットは350円、館内着も350円です。
 営業時間は、7時~22時で、木曜日のみ10時~22時です。月曜日の9時~10時は、浴室・脱衣場の利用ができません。

 下足箱に靴を入れ、鍵と共に館内を進みます。

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 異空間に入ったかのような、この落ち着いた雰囲気が素晴らしいですね。料金に見合ったセレブな空気感を感じます。

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 本棚にはたくさんの本が分野ごとに並べられており、図書館と休憩施設が合体した、まさにブックラウンジです。
 奥に入浴受付があり、入浴券と下足箱の鍵を渡し、ロッカーキーを受け取ります。

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 脱衣場はガラガラでした。脱衣場洗面台にはドライヤー、ローション類、綿棒等がありますが、以前あった櫛がなくなって残念です。
 飲水器がありますが、以前はプラスチックのコップでしたら、紙コップになっていました。

 浴室に入り、掛け湯して内湯に浸かりました。この日はゆず風呂ならぬミカン風呂で、ミカンが多数浮かべられていました。
 湯温は41.3℃を表示。個人的にはもう少し高めが好みですが、一般的にはちょうど良い温度でしょう。
 洗い場に先客がおられましたが、浴槽は独り占めできました。ミカンの香りを楽しみながら入浴を楽しみました。

 洗い場は仕切り付きで8か所あり、ボディソープ、シャンプー、コンディショナーがあります。

 内湯を楽しんだところで、露天風呂に出ましたが、暴風雨が吹き荒れて大変な状況でした。今年の1月に来たときの猛吹雪よりは良かったですけれど。
 左手にある小露天風呂に、小走りして駆け込みました。ほかに客はなく独り占めでしたが、湯温計は39.4℃を表示。ぬるめでしたので、加熱源泉の注湯場所であたたまりました。

 タイミングを見て大露天風呂に移動。こちらには先客が1人だけおられました。湯温計は40.8℃を表示。屋根のある場所で、風雨を避けて浸かりましたが、寒風が吹きつけて温まり切れませんでした。

 そこで、風雨の中にサウナへ駆け足しました。先客が1人おられましたが、私と入れ替わりに出て行かれ、独り占めできました。
 しばし汗を流して外に出ましたが、水風呂の温度は9.4℃を表示。これは冷たすぎですね。水風呂に浸かることなく、寒風にさらされて、強制的に「ととのう」ことができました。

 内湯に戻って、再度ミカン風呂を楽しみました。魅力ある源泉に、ミカンを浮かべることなど邪道だと思うのですが、せっかくの心遣いに感謝しましょう。

 このとき外国人の二人連れがおられました。天候が悪くて残念でしたが、温泉の魅力を味わっていただきたいですね。

 さて、ここでは2つの源泉が使用されていますが、内湯と大露天風呂に使用されているのが角田山2号源泉で、「ひすいの湯」と命名されています。
 
泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)、源泉温度48.0℃、湧出量記載なし、PH 9.0です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Na 258.1、K 2.0、Ca 2.3、F 1.3、Cl 147.1、Br 0.3、I 0.2、NO2 0.2、SO4 187.6、HPO4 0.1、HCO3 152.6、CO3 27.0、メタケイ酸 61.0、メタホウ酸 3.7、遊離CO2 0.1 など、ガス性除く成分総計は844mg/kgです。(平成29年9月5日付)
 無色透明無味無臭ながらもトロトロ・ツルスベ感のある湯は、アルカリ性単純温泉の魅力が十分に感じられ、肌に優しい万人に勧められる源泉です。
 この源泉が、内湯では掛け流しで使用され、大露天風呂では循環併用で使用されています。

 小露天風呂で使用されているのが角田山温泉1号源泉で、「るりの湯」と命名されています。
 
泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)、源泉温度42.7℃、湧出量記載なし、PH 9.0です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Na 192.2、K 3.0、Mg 0.2、Ca 2.5、F 0.9、Cl 55.1、Br 0.2、I 0.2、NO2 0.5、SO4 123.9、HCO3 245.9、CO3 27.0、メタケイ酸 46.3、メタホウ酸 2.1、遊離CO2 0.3 など、ガス性除く成分総計は700mg/kgです。(平成29年9月5日付)
 無色透明無味無臭の湯は「ひすいの湯」と同様の泉質ですが、ツルスベ感は軽く、さらりとした印象の湯です。これが掛け流しで使用されています。

 2つの源泉とも、強塩泉や硫黄泉のような個性はありませんが、アルカリ性単純温泉の魅力を感じさせてくれる優れた源泉だと思います。
 
 十分に温泉を楽しみ、噴き出る汗をぬぐいながら浴室を出ました。

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 湯上りには、風に揺れる噴水を見ながら、ラウンジで休憩。

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 このセレブな雰囲気はいいですねえ・・。

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 いつもでしたら2階に上がって寛ぐのですが、入館時間そのものが遅かったですので、長居もできず、ほどほどにクールダウンして退館しました。

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 暖かな玄関ホールから噴水のある中庭をもう一度眺め、セレブな空間に別れを告げました。
 外に出ますと冷たい雨風。天候の落ち着くタイミングを見て車まで走り、暴風雨の中に車を進めて家へと向かいました。

 非常にいい温泉なんですが、懐も心も寂しい私は、料金に躊躇してしまうのがつらいところです。
 他に類はなく、料金に見合った満足感を得られる施設には違いないですので、心豊かに、ゆったりとお過ごし下さい。