新潟平野を一望 眺めは最高!「ごまどう湯っ多里館」

 GWは遠出できず、近くのなじみの温泉でお茶を濁しているのですが、今回は田上町の湯田上温泉の「ごまどう湯っ多里館」です。
 ここは、田上町が総事業費8億3800万円で建設した日帰り温泉施設で、2001年4月21日オープンしました。開業翌日に駆けつけて、以来ときどき利用させていただいていますが、前回利用したのは、昨年の11月でしたので、半年近くもご無沙汰していました。

 田上町の湯田上温泉の北側、ファミリーマートの交差点を山側に入り、特別養護老人ホームの先を右折して坂道を上がっていきますと、教会の先に駐車場があります。
 すぐ隣がゴルフ場(湯田上カントリークラブ)で、木々の間からゴルフをプレーしている人が見える距離ですので、駐車場の上にはゴルフボールよけのネットが張られています。

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 「ごまどう湯っ多里館」は更に上の高台にありますので、車はここにとめて、エレベーターで上に上がります。

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 エレベーターを降りますと、長い通路が延びています。

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 この通路の窓からの眺めも良いです。

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 通路を出ますと飲泉所があり、源泉が流れ続けています。

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 当然飲泉しないわけにはいきませんので、手で受けて飲ませていただきましたが、かすかに硫黄味を感じる飲みやすい源泉です。

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 飲泉所があるのは新潟県でも貴重ですね。

 その先を進めば玄関です。

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 この玄関前まで車で来れるのですが、駐車はできません。

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 玄関を入りますと、右手に下足箱がありますので、靴を入れて入館します。

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 券売機で入浴券を購入。入館料は700円(17時以降600円)で、タオルセットは100円ですが、例によって「温パラ」の割引クーポンを使用して、入館料が100円引きになりました。タッチパネル式の券売機に「温パラ」用のボタンが用意されていて驚きました。
 下足箱の鍵とともに受付しますと、鍵と交換用の番号札が渡されます。営業時間は10時~21時で、最終受付は20時です。定休日は毎月第2火曜日です。

 雑然としたロビーの奥からは、新潟平野が一望されます。

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 カーブを描いた廊下を進みますと、すぐに浴室があります。

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 左が「ごまどうの湯」、右が「あじさいの湯」で、週替わりで男女交互に使用されます。
 左右対称の配置で、大きな違いはありませんが、サウナが「ごまどうの湯」はソルティサウナ、「あじさいの湯」は高温ドライサウナという違いがあります。今回の男湯は前回同様に「ごまどうの湯」でした。

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 脱衣場にはコイン返却式のスチールロッカーがあり、空いている場所を自由に使用します。100円硬貨が必要なのが煩わしいですね。
 洗面台のドライヤーは、昨年8月9日から有料化され、5分100円のダイソン製ドライヤーが4台ありますが、持参のドライヤー用のコンセントも2つ用意されています。また、ピンク色のヘアブラシが置いてあり、自由に使用できます。

 浴室に入りますと、すぐ右にシャワーが2か所、その右に3種類のジェットバス(ドリームバス、肩たたき、エステバス)があります。
 浴室に入ってすぐ左には、小さな水風呂とソルティサウナ、正面に掛け湯(源泉100%)があります。
 奥に仕切り付きの洗い場があり、ボディソープ、シャンプー、コンディショナーがあります。

 右側の窓沿いに大浴槽と小浴槽があり、無色透明無味で、若干のカルキ臭を感じる湯が満ちています。窓からは新潟平野が見渡せて、開放感が抜群です。
 大浴槽の湯温は41℃程度。豊富に湯が供給されている加熱源泉の注湯口のほかに、浴槽の隅に非加熱源泉の注入があり、ちょろちょろと源泉が流れています。
 小浴槽はぬる湯になっていて、39℃程度でしょうか。ここにも源泉がちょろちょろ供給されています。
 
 外には深めの露天風呂があります。浴槽に浸かった状態では景色は全く見えませんが、ここからの眺めは最高です。
 田植えが進む平野の先の左には、弥彦山・角田山の穏やかな山並みが連なり、正面には佐渡、右には新潟市のビル群やビッグスワンが見渡せます。

 温泉と眺めを楽しみ、空いていましたのでソルティサウナも楽しみました。サウナ室内に塩が置いてあり、身体に塗りつけてサウナを楽しみました。
 基本はドライサウナだと思うのですが、スチームサウナ的な雰囲気で楽しめるのが魅力です。

 さて、脱衣場には令和5年12月20日付の分析書が掲示されていました。
 源泉名は、田上ごまどう温泉。泉質は、ナトリウム-塩化物泉。湧出量は、167L/分。源泉温度は、36.0℃です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1未満、Na 459.3、K 3.5、NH4 0.4、Mg 0.1未満、Ca 31.1、Sr 0.3、Ba 0.1未満、Al 0.1未満、Mn 0.1未満、Fe(II) 0.1未満、Fe(III) 0.1未満、Cu 0.1未満、F 1.7、Cl 616.0、Br 2.4、I 0.6、HS 0.8、S 0.1未満、HSO4 5.0未満、SO4 174.7、HCO3 52.5、CO3 2.5、メタケイ酸 46.4、メタホウ酸 7.8、メタ亜ヒ酸 0.1未満、遊離CO2 0.1、遊離H2S 0.1未満など、ガス性除く成分総計は1400mg/kgです。

 源泉温度の低さ、湧出量の少なさから、加水・加熱・循環ろ過は避けられませんが、源泉100%の上がり湯を設けており、飲泉所があるのは評価できます。
 飲泉所で流し続けている源泉がもったいなく感じますので、その分で「さくらんど温泉」のように、小さくても非加熱掛け流し浴槽でも作れば良いのにと思ったりもしますが。それだけの湯量はないようですね。

 なお、今回の最新の分析表では、ガス性除く成分総計が1400mg/kgとなり、前回の1016mg/kgよりかなり増えていました。
 オープン当初は、ガス性除く成分総計が4045mg/kgと濃厚な源泉が585L/分で自噴し、掛け流しで楽しめましたが、次第に源泉が薄くなるとともに湧出量が減り、前回の分析では塩類泉の基準である1000mg/kgぎりぎりになり、単純泉に陥落するのではと心配していました。
 また持ち直したようでなによりですが、
湧出量は、前回が393L/分だったものが167L/分と減っていますので、これを各旅館にも分配するとなりますと、厳しい状況がうかがわれます。
 これまでたびたび源泉が不調になり、長期休館したり、沸かし湯営業になることがありましたので、今後も注意して見守っていきたいと思います。
 
 抜群の眺望を満喫し、各種浴槽やソルティサウナを楽しみ、源泉100%の上がり湯をして、十分に満足して浴室を出ました。

 湯上がりには、脱衣場2階の休憩スペースで、新潟平野を見渡してクールダウンしました。

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 浴室を出ますと、横にこどもの日にちなんでの飾り付けがありました。

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 奥の大広間に行きましたが、さすがにGWであり、混雑していました。

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 軽食でもいただこうと思ったのですが気が引けて断念し、2階の休憩所で、新潟平野を展望しながら休憩しました。

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 やっぱり、この眺めは最高ですね。

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 これでのどを潤し、TVを観ながら休息しました。

 最後に、玄関ロビー奥の椅子で休憩。

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 岩の上のネコの後ろ姿が、ネコ好きにはたまりませんね。

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 しばし景色を眺めて退館しました。

 昨今の値上げラッシュの中にあって、料金は700円(夜間割引600円)は手頃であり、タオルセットも100円に抑えられているのはありがたいです。1日何回でも再入館できるというのも素晴しいですね。設備的にも充実していますし、これからも公共の日帰り温泉として親しまれていくものと思います。