あれ? かなり薄味 安田温泉「やすらぎ」

 阿賀野市の安田温泉「やすらぎ」は、日帰り温泉のほかに、宿泊もできますし、大衆演劇の公演もやっています。まさに、昭和のヘルスセンター的なB級の空気感が魅力です。
 2004年8月13日のオープン以来、私の温泉ライフにも欠かせない温泉のひとつであり、このブログへの登場回数が多くなっています。もう20年もの付き合いになるんですねえ・・。
 と、感慨にふけってしまいますが、先日の金曜の夜に、仕事帰りに寄ってきました。前回行ったのが2月でしたので、3か月ぶりでした。

 日は長くなり、明るさが残る中に、農村の集落の中にある「やすらぎ」に到着しました。

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 この入り口にある塀の内側が露天風呂です。安田瓦の工場だった建物を改装して作ったたため、いかにもというような、横に長い建物が特徴です。

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 味わい深い派手な玄関を入って館内へ。

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 玄関を入り、右手にずらりと並ぶ下足箱に靴を入れて入館しますが、下足箱の上の招き猫が迎えてくれます。

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 券売機で入浴券を購入して受付へ。料金は、タオル付き1000円、タオルなし850円、平日17時以降は、タオル付き800円、タオルなし650円、館内着200円です。
 昨年10月にこの料金になりましたが、昨今の値上げラッシュの中にあって、この料金はかなりお得だと思います。
 2階に岩盤浴がありますが別料金で、私は利用したことがありません。2階の劇場で公演されている大衆演劇との各種セット料金もあります。食事処のメニューは充実していますし、1日ゆっくりと過ごせます。

 受付は、宿泊客のチェックインで混雑していましたが、平日夜間割引の650円で入館しました。「温パラ」のクーポンを利用して、タオルセットを無料で付けていただきました。

 多彩な品々が並ぶ売店と食事処となっている大広間を横目に、一番奥にある浴室に向かいました。

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 脱衣場にはスチールロッカーがずらり。その数は何と496。圧巻です。

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 洗面台は合わせ鏡となっていて、不思議な世界を楽しめます。ドライヤーは無料で、ここにはまだ有料化の波は来ていません。

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 では浴室へ。

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 入って左側には、手前にシャワー、奥に仕切り付きの洗い場がずらり。ボディソープとリンスインシャンプーがあります。
 右には、ドライサウナと従来からの小さな水風呂と、以前はジェット浴槽だった水風呂の浴槽があります。水風呂の木製浴槽が撤去されて、ジェット浴槽が水風呂に転換されました。サウナーの皆さんへの配慮でしょうか。

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 そして、その奥に、ジャグジー付きの寝湯、大浴槽があり、その横に高温の小浴槽があります。内湯は温泉ではなく、五頭山系の伏流水、つまり地下水の沸かし湯です。

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 大浴槽の湯温は、40.6℃を表示していて、いつもの温度でした。一般的にはこれくらいが適温でしょう。空いていて、独り占めで楽しみました。
 熱い湯が魅力の小浴槽は、41.7℃を表示していました。これではあまりにぬるすぎです。43~44℃が普通で、最高48.2℃の激熱のときもあったのですけれど。最近こういうことが多く、以前も同じようなことを書いていました。

 ちょっと不満を感じながら露天風呂に移動しました。

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 すぐに、いつもと違う光景に愕然としました。茶褐色に混濁した湯が特徴なのですが、色が緑がかっていました。小浴槽と大浴槽は、まさに濃緑色と表現すべき色で、中浴槽だけが茶濁りの面影を残していました。こんな色は初めてです。

 手前の小浴槽は、本来は一番高温のはずなのですが、湯温は40~41℃程度とぬるく、その横の中浴槽は42℃程度の適温、奥の大浴槽はいつもの39℃程度のぬる湯でした。
 湯色が薄く、緑色調に混濁しており、いつものアンモニア臭、ヨード臭は感じられず、塩辛いはずの湯が、程よい塩味で、抵抗なく舐めれるほどでした。ガス性除く成分総計が28740mg/kgのナトリウム-塩化物強塩泉の面影はありません。
 中央の柱に、非加熱源泉が注がれ、加熱源泉と混合されて各浴槽に分流されて供給されていますが、その源泉も薄味でした。

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 一番湯温が高かった中浴槽の、浴槽内の加熱源泉注入場所で温まりましたが、分流されて浴槽に供給される湯量はいつもより多く、掛け流し量も多くなっているのは良かったです。
 でも、湯色の変化や臭気の乏しさと薄い味から、源泉がかなり希釈されているように思われました。どうしたことでしょう。
 たまたまそのときだけの問題だったのか、源泉のトラブルがあったのか、あれこれ思い巡らしながら湯と対話しました。

 空いていましたので、サウナも利用し、不安と不満を感じながら浴室を後にしました。

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 湯上がりは浴室横の休憩所で休めます。

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 大広間が空いていましたので、薄味のお茶をいただきながら、もうひと休み。

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 夕食を食べている人たちを横目に広間を後にして、退館しました。

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 いつものように玄関前の座敷童に挨拶して車へと向かいました。

 今回は薄味で、ぬるめ。臭気も感じられず、ちょっと残念であり、源泉が心配になりました。このときだけの問題であってほしいと願いながら、家路に着きました。