展望抜群! 寺泊岬温泉「ホテル飛鳥」

 長岡市寺泊の野積地区にある「ホテル飛鳥」は、1999年4月末に開業し、すぐに日帰り利用させていただき、宿泊利用したこともありました。4階にある展望大浴場からの眺めは素晴しかったですが、残念ながら当初は天然温泉ではありませんでした。
 その後温泉掘削に成功し、2005年7月30日に寺泊岬温泉して使用開始され、何度か利用させていただきました。
 しかし、2006年4月16日に、向かいに日帰り温泉の「太古の湯」がオープンし、以後「太古の湯」ばかり利用して、「ホテル飛鳥」を利用することがなくなりました。
 ところが「太古の湯」は、2017年10月末で閉館してしまい、寺泊岬温泉を楽しむには「ホテル飛鳥」を利用するしかなくなりました。
 前の道は度々通るものの、足が遠のいてしまい、2018年1月に立ち寄って以来、利用することがありませんでした。
 今回、新聞の折り込みチラシに割引券があり、その利用期限が5月末まででしたので、先回の土曜日に、6年振りに利用させていただきました。

 越後七浦シーサイドライン(国道402号線)を角田浜から寺泊方面に進み、終点を過ぎて進みますと、野積地区の高台に7階建ての「ホテル飛鳥」があります。周囲に大きな建物はありませんので、すぐわかると思います。向かいには洒落たカフェやレストランがあり、若い人たちに人気です。

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 車をとめて玄関へ。

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 中に入りますと、左に売店・レストラン、正面にフロントがあり、右側に日帰り温泉専用の受付がありますので、料金を払います。
 以前は4階の浴室前に、日帰り温泉専用の受付があったのですが、現在は1階のフロントでの受付になっています。
 入浴料金は、大人800円、小人400円で、タオル貸し出しは50円、バスタオルは100円ですが、私は割引券を利用して、500円で利用できました。

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 日帰り入浴の営業時間は、11:00~21:00で、最終受付は20:00です。休館日や営業時間の変更がときどきありますので、公式サイトで確認して下さい。
 私は、せっかく入浴しに行ったのに、休館日や営業時間外で利用できず意気消沈という出来事が何度かあり、そのため久しく利用していなかったという裏事情があります。

 エレベーターで4階に上がりますと、大浴場があります。

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 正面に宿泊客用のスリッパ入れがあり、左に日帰り客用の鍵付き下足箱がありますので、靴を入れて、鍵は自分で保管します。

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 ロビーには休憩スペースがあります。

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 右奥に展望大浴場があり、手前側が「海彦」、奥が「山彦」と命名されており、男女交互で使用されますが、今回の男湯は「山彦」でした。

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 浴室内のレイアウトや浴槽のデザインの違いはありますが、基本構成は同様です。浴室からの眺めに違いがあり、「海彦」は浴室全体から日本海を一望でき、「山彦」は、日本海のほか、弥彦山が展望できます。

 浴室に入りますと、左に宿泊客用の脱衣場があり、脱衣棚に脱衣籠があります。右に日帰り温泉客用の脱衣場があり、鍵付きロッカーがありますので、空いている場所を自由に選びます。

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 この両者の間に洗面台・化粧台があり、無料のドライヤー、ヘアブラシ、整髪料・ローション等が置いてあります。

 浴室に入りますと、掛け湯があり、右に仕切り付き・仕切りなしが混在する洗い場があり、ボディソープ、シャンプー、コンディショナー等があります。

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 そして、浴室の手前側に、陶器風呂が2つありますが、温泉ではなく、水道水に天然ミネラル水を加水して使用しているそうです。

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 湯温は41~42℃程度で、自己責任でなめてみましたが、味はありませんでした、でも、天然ミネラル水って何のことなんでしょうね。

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 そして、窓際に大浴槽があり、無色透明の湯が満ちており、ここは温泉が使用されています。注湯口から注がれた湯は、排湯口から流れ出ていました。

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 正面の窓からは日本海、そして佐渡の山並みが見渡せ、右の窓からは弥彦山が一望されて、この眺めは絶景と言っても良いでしょう。

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 湯温は41℃程度でしょうか。自己責任でなめますと、塩辛さと強い苦みがあります。

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 大浴槽の向かいには、海藻(ホンダワラ)が入れられた布袋が沈められている「藻枯(もっこ)の湯」と水風呂、そしてドライサウナがあります。

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 「藻枯(もっこ)の湯」を自己責任でなめてみましたが、味はわかりませんでした。以前は海藻の臭気がきつく感じられましたが、随分と大人しくなっていました。

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 そして、外には露天風呂がありますが、温泉ではありません。

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 湯に浸かった状態では、隙間から景色が見える程度です。

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 立ち上がりますと、日本海と佐渡が一望され、爽快な気分です。

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 ホテル自身が高台にあり、さらに浴室はホテルの4階にありますので、素晴しい眺望を楽しめます。下に見える建物は、かつての「太古の湯」です。館内や浴室からの眺めが懐かしく思い出されます。

 各浴槽を楽しみ、サウナを楽しみ、癒やしのひとときを過ごすことができました。泉質もさることながら、景色の良さを前にしますと、泉質を論じることなど無意味に思えるほどです。

 脱衣場に、2023年6月13日付の分析書が掲示されていました。
 源泉名は、寺泊岬温泉。泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(高張性中性低温泉)です。源泉温度 30.4℃、湧出量 37L/分(動力揚湯)。PH 7.3 です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.2、Na 4090、K 28.4、NH4 18.0、Mg 16.7、Ca 1458、Sr 18.2、Ba 9.6、Al 0.0、Mn 0.6、Fe(II) 5.9、Cu 0.0、Zn 0.0、 F 0.7、Cl 9485、Br 32.2、I 4.3、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 4.7、HPO4 0.0、HCO3 32.3、CO3 0.0、メタケイ酸 20.7、メタホウ酸 78.9、遊離CO2 2.7、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は15305mg/kgです。
 水道水を使用して加水、季節によって浴槽温度が低下したときに昇温装置にて昇温、温泉資源の保護と大浴槽の温度ムラを解消するため循環、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒を実施、大浴槽は温泉水を使用し、その他の浴槽は水道水を使用と掲示されています。

 以前、脱衣場の分析書ではナトリウム・カルシウム-塩化物温泉と掲示さながら、実際の湯は無味無臭の湯で、ホームページでは単純温泉と記載されていて、混乱した時期があり、このブログで問題提起したこともありましたが、現在は分析書通りの湯が使用されていて良かったです。

 浴室を出て、ロビーで休憩し、エレベーターで1階に降りて退館しました。受付のお姉さんが「ありがとうございました」と、しっかりと挨拶してくれて、気持ち良く帰ることができました。

 フロントに日帰り入浴専用の受付があり、日帰り入浴に力を入れてくれる姿勢がありがたいです。しばらくご無沙汰していましたが、もっと利用したいと思います。