掛け流しを楽しむ 三川温泉「寿の湯」

 梅雨空が続き、ジメジメの毎日です。こんなときには、熱い温泉に入って汗を流すのが最高ですね。
 ということで、今回紹介するのは、久しぶりに阿賀町の三川温泉にある日帰り入浴施設の「寿の湯」です。前回訪問したのは、昨年の10月でしたので、9か月もご無沙汰していました。

 「寿の湯」は、「ホテル三川」に併設された日帰り温泉施設として、2004年12月30日にオープンしました。
 「ホテル三川」は経営難から、2017年に中国資本に買い取られ、阿賀町との第三セクターにより運営されていましたが、2020年3月20日をもって営業は休止され、以後「寿の湯」のみ阿賀町の直営により営業が継続されて現在に至ります。

 国道49号線を阿賀野市から津川方面に進み、スノーシェッドから続くトンネルを抜けますと「道の駅 三川」があります。
 ここを左折して坂道を上がり、高台を道なりに進みます。しばらくして新発田方面への県道14号に突き当たりますので、ここを左折して進みます。
 橋を渡って直進しますと三川温泉街ですが、すぐに左折して奥に進んだところに閉館した「ホテル三川」の立派な建物があります。
 新潟市方面からですと、シュートカットで三川温泉にアクセスできるこの道は、三川駅前経由より距離が短く、時間がかかりませんのでお勧めです。

 立派な「ホテル三川」の右横に「寿の湯」があり、その隣には廃墟となったレジャープール棟があり、
「You & 湯」としてにぎわっていた「ホテル三川」の全盛期を知る者としましては、現在の姿を見ると寂しくなります。

DSC_9262.JPG
 広大な駐車場に車をとめて、立派な「ホテル三川」の玄関を入ります。

DSC_9290.JPG
 館内に入り、すぐ左にある券売機で入浴券を買って、隣の受付に提出します。

DSC_9265xx.JPG
 料金は、大人500円、小人250円です。営業時間は、13時~20時(最終受付19時30分)で、休館日は、現在は毎月第2・第3火曜日ですが、ご確認ください。

 館内を右奥に進んだ突き当りに、かつての「寿の湯」専用の受付の名残りがあり、券売機も置かれたままです。

DSC_9266.JPG
 入口の上に「寿乃湯」という看板が掲げられています。

DSC_9267.JPG
 中に入りますと、右手に下足棚がありますので、靴を入れて上がります。

DSC_9288.JPG
 左手に畳敷きの休憩スペースがあり、奥に浴室があります。

DSC_9269.JPG
 浴室の戸を開けますと、すぐに貴重品ロッカーがあり、その奥に脱衣場があります。
 脱衣場には脱衣棚があり、奥に洗面台とトイレがあります。洗面台にはドライヤーがあります。

DSC_9276.JPG
 浴室に入りますと、大小の2つに仕切られた浴槽があり、手前側に仕切り付きの洗い場が6か所あり、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。

DSC_9271.JPG
 奥には飲泉所があり、高温の源泉が絶えず流れ出ています。

DSC_9275.JPG
 大小の浴槽の左側の小さい方に源泉の注湯口があり、高温の源泉が注がれています。左右の浴槽の仕切りの上部に穴があり、源泉は小浴槽から大浴槽へと流れ込むようになっています。

DSC_9272.JPG
 大浴槽の端に排湯口があり、オーバーフローされています。

DSC_9274.JPG
 大浴槽は、今回はぬるめで、右端の方では42~43℃程度の適温でしたが、小浴槽側は高温の源泉が流れ込んでいますので、かなり熱めでした。右端へ行くにつれて湯温が下がりますので、好みの場所で湯を楽しみましょう。
 小浴槽は44~45℃程度とかなり高温でしたが、もっと熱いときもありますので、今回はぬるめと言えましょう。それでも湯口付近はかなりの熱さでした。

DSC_9273.JPG
 無色透明な湯は、ほぼ無臭で、軽い塩味がします。ツルスベ感はなく、サラリとした湯です。
 2022年6月29日付の分析表によりますと、源泉名は、新三川温泉2号(男湯 飲泉口における分析)、泉質は、ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)、源泉温度 60.2℃、湧出量 117/分(動力揚湯)、pH 7.6。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.4、Na 933.2、K 21.3、NH4 2.3、Mg 16.0、Ca 156.3、Sr 3.3、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.3、Cu 0.0、Zn 0.0、F 3.8、Cl 924.1、Br 2.8、I 0.3、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 1167、HPO4 0.0、HCO3 114.7、CO3 0.0、メタケイ酸 45.4、メタホウ酸 6.3、遊離CO2 4.8、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は3398mg/kgです。
 加温なし、源泉かけ流しで循環なし、毎日湯の入れ替え実施、入浴剤使用なし、源泉の温度が高温のため加水とのことです。

DSC_9281.JPG
 鮮度の高い高温の源泉が掛け流されており、満足感は高いと思います。浴槽が仕切られていて、好きな温度の場所で楽しめるのも良いですね。飲泉所があるのも貴重です。

DSC_9282.JPG
 大きな施設ではありませんので、混雑しますとゆっくりできません。混み具合を見て利用されることをお勧めします。

 休憩所でひと休みして退館しました。

DSC_9270.JPG
 帰り道の道路沿いからの眺めも素晴らしいです。

DSC_9294.JPG
 梅雨空でしたが、ちょうど良いドライブで気分転換になり、束の間のストレス解消になりました。

 阿賀町には魅力ある温泉が点在していますが、ここは新潟方面に一番近い温泉であり、車では行きやすいと思います。
 鮮度の高い源泉の掛け流しを楽しめますので、設備にこだわらず、入浴のみを楽しみたい人にはお勧めできる温泉です。