暑い夏こそ、熱い温泉! かのせ温泉「赤湯」

 お盆が過ぎても暑い日が続いています。こんな熱い時期には冷泉浴が良いなどど書いたばかりですが、逆に熱い温泉で強制的に汗をかき、その後のさっぱり感を味わうのも良いですね。
 一貫性のない記事ばかりで申し訳ありませんが、冷たくても、熱くても、温泉の楽しみはそれぞれにありますので、大きな心でお付き合いください。

 ということで、新潟県内で熱い温泉といえば、胎内市の「塩の湯温泉」と阿賀町のかのせ温泉「赤湯」が思い浮かびます。
 「塩の湯温泉」については今年の3月に記事にしていましたので、今回は「赤湯」について記事にしたいと思います。

 実は、毎年夏の楽しみにしている冷泉風呂に入るため阿賀町の「七福荘」に行ってきたのですが、その帰りに激熱の「赤湯」という正反対の温泉を楽しんできました。昨年10月以来、10か月ぶりの訪問でした。

 阿賀町の中心の津川市街から鹿瀬方面に進みます。常浪川を渡ってトンネルを抜け、麒麟山温泉を通り過ぎて阿賀野川を渡り、磐越西線の下をくぐって道なりに進み、鹿瀬ダム・鹿瀬発電所を右に見て、その先のレークサイド角神手前で左折して坂道を少し登りますと「赤湯」に到着です。

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 駐車場に車をとめて玄関へ。

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 館内に入り、鍵なしの下足棚に靴を入れて、左手にある受付に行き、料金を払います。

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 以前は券売機がありましたが、昨年から現金払いになっています。入浴料金は、大人500円、小人300円、タオルなしです。
 私は例によって「温パラ」のクーポンを利用し、タオルを無料レンタルさせていただきました。ありがたいことです。

 館内を奥に進みます。

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 この入り口の先が浴室棟です。

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 右が女湯、左が男湯で固定されています。

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 脱衣場入り口に営業開始時の湯温が掲示されています。

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 脱衣場・浴室内ではスマホの使用が禁止されており、撮影はできませんでしたので、中の様子は以前のブログをご覧ください。

 脱衣場には、脱衣棚に脱衣籠。洗面台にはドライヤーがあります。脱衣棚は、コロナ禍でひとつおきに使用するようになりましたが、未だにその名残が残っています。

 浴室に入りますと、洗い場で洗身している人はいましたが、内湯の浴槽は無人で、露天風呂には数人の客がおられました。

 内湯には窓際に長方形の浴槽があり、大・小に仕切られており、右の小浴槽に注湯口があり、注がれた高温の源泉は、仕切りの下を通って左の大浴槽に流れ込んでおり、窓際の浴槽の縁にある排湯口から掛け流されています。

 壁際に仕切りなしの洗い場があり、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。洗い椅子・洗い桶は片付けられていて、積み重ねられていたものを自分で持ってきて、使用後は片付けました。

 洗身して浴槽に浸かろうと思いましたが、右の小浴槽は激熱で50℃以上はありそうでしたので、入浴はあきらめて、左の大浴槽に浸かりました。
 他の客は高温を避けてか、露天風呂を利用しているようでしたので、内湯は私だけの独占入浴となりました。。
 茶濁りの湯は、無臭ですが、若干の塩味・鉄味があります。湯温は小浴槽に比較すればぬるめではありますが、それでも44~45℃程度はありますので、気合を入れて湯を楽しみました。

 独占入浴を楽しんだ後は、露天風呂に移動しました。こちらは水で薄めることが許されており、湯温は低めになっています。
 ここには数人の客がおられ、椅子に座って涼んでいる人もおられました。出て行く人と入れ替わりに浴槽に浸かりました。
 右側の注湯口がら注がれた高温の源泉が、左の窓際に切られた排湯口から掛け流されています。
 茶濁りの湯は、体感で42℃位でしょうか。内湯に比べて、かなりぬるめになっていましたが、一般的には十分に熱めの湯でしょう。
 屋内ではありますが、外側が開放されており、露天風呂と言う表現をしています。外側にはネットが張られて、虫対策がとられています。
 独り占めにはなりませんでしたが、蝉の鳴き声を聴きながら、じっくりと湯に浸かり、湯と語り合いました。

 内湯に戻りますと、大浴槽側に常連さんと思われる高齢の客が浸かっておられ、私も一緒に浸かりました。
 その後、その客が湯から上がって、小浴槽側を湯もみをして、高温の湯に浸かられました。さすが常連さん、大したものです。
 その客が浴槽から出た後に、せっかくのチャンスでしたので、私も少しだけ湯もみをして小浴槽に浸かりました。
 湯もみをして高温の湯面を攪拌し、浴槽の湯温を均一化することで、我慢すれば入浴が可能な温度になります。
 他の客がいるところで、私のようなビジター客が湯もみをするのははばかられますが、常連さんが湯もみをしてくれてありがたかったです。
 ただし、湯もみをしたとはいえ、かなりの激熱であり、「サンセット中条」より高温なのは間違いありません。
 浸かっているうちにも高温の源泉が注湯口から注がれていますので、すぐに湯面は高温になって熱さに耐えられず、実際に浸かっていたのは1分もなかったかもしれません。
 我慢大会ではなく無理することでもないので、小浴槽を出て再び大浴槽に浸かりましたが、こちらも十分に熱い湯です。
 その後常連さんらしき高齢の客が浴槽に入って来られましたので、入れ替わりに浴槽を出て、浴室を後にしました。

 前回は浴室が無人でしたので、自分で湯もみをして高温浴槽に20数年ぶりに浸かることができました。
 今回は他の客がおられて、自分で湯もみをするのを躊躇していましたが、常連さんが湯もみをしてくれて、その流れで高温浴槽に浸かることができました。
 誰もほめてはくれませんが、自己満足はできました。ただし、決して健康的とはいえませんので、くれぐれも無理はなさらないで下さい。
 
 平成27年2月13日付の分析書によりますと、源泉名は、鹿瀬温泉1号。泉質は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物温泉(低張性中性高温泉)、源泉温度 59.4℃、湧出量 234L/分(動力揚湯)、PH 6.4 です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg、平成27年2月13日付)は、Li 0.5,Na 790.5、K 36.4、NH4 1.6、Mg 36.2、Ca 269.5、Sr 4.9、Ba 0.0、AL 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 2.8、Cu 0.0、Zn 0.0、F 2.8、Cl 354.9、Br 1.7、I 0.4、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 1379、H2PO4 0.0、HCO3 678.5、メタケイ酸 57.3、メタホウ酸 6.6、遊離CO2 453.1、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は3623mg/kgです。
 加水なし、加温なし、循環・濾過なし、入浴剤なし、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒あり、浴槽の換水・清掃は毎日実施、レジオネラと大腸菌群の検査は年1回以上実施とのことです。

 源泉は無色透明ですが、鉄分を含みますので、次第に酸化されて、茶濁りを生じています。この源泉が掛け流しされており、湯の鮮度が保たれています。
 高温の温泉が好きな人には、「塩の湯温泉」と並んで、自信をもってお勧めできる温泉です。

 湯上りには浴室の向かいにある広間でひと休み。

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 小腹が空きましたので、2階の食事処に上がりました。

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 今回いただいたのは、冷やし中華(1000円)です。

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 以前は料金が前払いでしたが、後払いになっていました。美味しかったですが、ごま油が効き過ぎだったかもしれません。好みの問題ですけれど。

 クールダウンしたところで退館し、のぼりを眺めて車に乗り込みました。

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 巨大なダムを眺めて国道49号線に出て、新潟市に向けて車を進めました。