これぞ新潟の宝! 「新津温泉」
新潟に数ある温泉の中で、強烈な個性で全国にその名を轟かせている温泉、それが「新津温泉」です。
あまりにも強烈すぎて、一般人には敷居が高いと思いますが、通常の温泉では飽き足らない人にはお勧めできます。
ということで、ときどき利用させていただいているのですが、8月末の某日、久し振りに訪問してきました。昨年10月以来ですので、10か月ぶりになります。
他に客はいないようで、駐車場に車はありませんでしたが、玄関の戸は開いていました。玄関の上の看板がいい味を出しています。
玄関の左手に、受付の窓口がありますので、料金を払います。
入浴料(1時間程度)は、大人500円、小人300円で、広間を利用しての1日入浴は700円です。
玄関を入り、右にある下足棚に靴を入れて、スリッパに履き替えて、廊下を奥に進みます。
左に見えるステージ付きの休憩用の広間が、レトロ感を演出していて、いい味を醸し出しています。
奥を右に曲がった先に浴室があり、手前が女湯、奥が男湯です。
この浴室前に玄関があるのですが、使用されていません。
脱衣場に入りますと、ムッとするような暑さに圧倒されました。冷房などあるはずもなく、窓が開けられていましたが、風が入って来るわけでもなく、熱気だけが満ちていました。
脱衣場・浴室とも無人で、私以外の客はなく完全な貸し切り状態でしたので、写真を撮らせていただきました。
脱衣場には脱衣棚と椅子があるのみです。
奥に流しがありますが、洗面台というほどのものではありません。
トイレだけは改修されてきれいになっていますが、昭和の時代のまま、時が止まっています。
ガラス戸を開けて、浴室に入りますと、小判型の浴槽がひとつあるのみです。
浴室内に充満する強烈な石油臭(アブラ臭)に、初めての方は驚かれるに違いありません。今回は客の出入りもなく、空気の入れ替えもなかったため、臭気はいつも以上に強烈に感じられました。
浴室の壁に「禁煙」の掲示がありますが、この石油臭の中にいますと、喫煙というより、火気厳禁は当然だろうと思えてしまいます。入浴しながら煙草を吸う人などいないとは思いますが・・。
蛇口はありますが、洗い場と言うべき状態ではありません。洗い椅子や洗い桶は積んでありますが・・。もちろん、石鹸類などあるはずもありません。
注湯口から源泉が注がれています。
反対側に切られた排湯口からオーバーフローされています。
無色透明ながら、強烈な石油臭を放ち、ツルスベ感が気持ち良い湯です。自己責任でなめてみますと、意外にも甘みを感じます。
湯温は、せいぜい41℃程度でしょうか。夏季は加熱していないとのことで、熱くはありませんでした。
完全なる独泉状態で、静まり返った浴室内は、オーバーフローする湯音だけが聴こえました。風流ですねえ・・。
湯に浸かって無念無想。存分に湯と対話し、新潟が全国に自信をもって誇る石油臭(アブラ臭)を心行くまで味わいました。
ただし、換気されていない浴室でしたので、中毒になりそうでした。この湯に浸かりながら死んでもいいような心地良さでしたけれど。
2019年8月27日付の分析書によりますと、源泉名は、新津温泉。泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(高張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度 43.8℃。湧出量 20L/分(掘削自噴)。PH 7.6。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.5、Na 4765、K 54.0、NH4 51.2、Mg 7.6、Ca 25.8、Sr 1.9、Ba 0.1、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.8、Cl 5410、Br 32.1、I 13.7、NO2 0.0、NO3 0.5、HS 1.3、HSO4 0.0、S2O3 0.5、SO4 10.3、HPO4 0.0、HCO3 2953、CO3 0.0、メタケイ酸 147.2、メタホウ酸 411.9、遊離CO2 124.4、遊離H2S 0.4、など、ガス性除く成分総計は13887mg/kgです。
冬期のみ入浴に適した温度にするため、加温した上水道水を加えている。循環利用はしていない。入浴剤は使用していない。毎日換水し塩素系消毒剤を使用。浴槽での温度は42.3℃。との掲示がありました。
他に客はいないようで、駐車場に車はありませんでしたが、玄関の戸は開いていました。玄関の上の看板がいい味を出しています。
玄関の左手に、受付の窓口がありますので、料金を払います。
入浴料(1時間程度)は、大人500円、小人300円で、広間を利用しての1日入浴は700円です。
玄関を入り、右にある下足棚に靴を入れて、スリッパに履き替えて、廊下を奥に進みます。
左に見えるステージ付きの休憩用の広間が、レトロ感を演出していて、いい味を醸し出しています。
奥を右に曲がった先に浴室があり、手前が女湯、奥が男湯です。
この浴室前に玄関があるのですが、使用されていません。
脱衣場に入りますと、ムッとするような暑さに圧倒されました。冷房などあるはずもなく、窓が開けられていましたが、風が入って来るわけでもなく、熱気だけが満ちていました。
脱衣場・浴室とも無人で、私以外の客はなく完全な貸し切り状態でしたので、写真を撮らせていただきました。
脱衣場には脱衣棚と椅子があるのみです。
奥に流しがありますが、洗面台というほどのものではありません。
トイレだけは改修されてきれいになっていますが、昭和の時代のまま、時が止まっています。
ガラス戸を開けて、浴室に入りますと、小判型の浴槽がひとつあるのみです。
浴室内に充満する強烈な石油臭(アブラ臭)に、初めての方は驚かれるに違いありません。今回は客の出入りもなく、空気の入れ替えもなかったため、臭気はいつも以上に強烈に感じられました。
浴室の壁に「禁煙」の掲示がありますが、この石油臭の中にいますと、喫煙というより、火気厳禁は当然だろうと思えてしまいます。入浴しながら煙草を吸う人などいないとは思いますが・・。
蛇口はありますが、洗い場と言うべき状態ではありません。洗い椅子や洗い桶は積んでありますが・・。もちろん、石鹸類などあるはずもありません。
注湯口から源泉が注がれています。
反対側に切られた排湯口からオーバーフローされています。
無色透明ながら、強烈な石油臭を放ち、ツルスベ感が気持ち良い湯です。自己責任でなめてみますと、意外にも甘みを感じます。
湯温は、せいぜい41℃程度でしょうか。夏季は加熱していないとのことで、熱くはありませんでした。
完全なる独泉状態で、静まり返った浴室内は、オーバーフローする湯音だけが聴こえました。風流ですねえ・・。
湯に浸かって無念無想。存分に湯と対話し、新潟が全国に自信をもって誇る石油臭(アブラ臭)を心行くまで味わいました。
ただし、換気されていない浴室でしたので、中毒になりそうでした。この湯に浸かりながら死んでもいいような心地良さでしたけれど。
2019年8月27日付の分析書によりますと、源泉名は、新津温泉。泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(高張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度 43.8℃。湧出量 20L/分(掘削自噴)。PH 7.6。
主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.5、Na 4765、K 54.0、NH4 51.2、Mg 7.6、Ca 25.8、Sr 1.9、Ba 0.1、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.8、Cl 5410、Br 32.1、I 13.7、NO2 0.0、NO3 0.5、HS 1.3、HSO4 0.0、S2O3 0.5、SO4 10.3、HPO4 0.0、HCO3 2953、CO3 0.0、メタケイ酸 147.2、メタホウ酸 411.9、遊離CO2 124.4、遊離H2S 0.4、など、ガス性除く成分総計は13887mg/kgです。
冬期のみ入浴に適した温度にするため、加温した上水道水を加えている。循環利用はしていない。入浴剤は使用していない。毎日換水し塩素系消毒剤を使用。浴槽での温度は42.3℃。との掲示がありました。
前回も書きましたように、よう化物イオンを13.7mg/kg含み、よう素泉の基準を満たしますので、正しい泉質名は、含よう素ーナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉となります。
さらに、硫化水素イオンが1.3mg/kg、チオ硫酸イオンが0.5mg/kg、遊離硫化水素が0.4mg/kgあり、総硫黄を概算しますと1.92mg/kgとなり、硫黄泉の基準(総硫黄 2mg/kg)にはぎりぎり足りませんが豊富に含み、炭酸水素イオンの2953mg/kg、メタホウ酸の411.9mg/kgも高濃度であり特筆できます。
なお、この温泉は間欠泉で、周期的に源泉が噴き出すのが名物ですが、私はその場に出会ったことがありません。
湯上りにクーリングと思いましたが、前記しましたように、脱衣場には冷房はなく、扇風機があるのみです。開け放たれている窓からは源泉のタンクと、玄関が見えましたが、風は全く入ってきませんでした。
扇風機の風に当たって涼もうと思いましたが、室温が高いですので、温風が吹き付けるだけでした。早々に退館して、車の中で涼みました。
暑い日で利用客がなかったのかもしれませんが、タイミング良く、終始独り占めできました。
全国アブラ臭ファンの聖地「新津温泉」をたっぷりと楽しむことができ、大満足でした。
昭和レトロの館内、そして浴槽以外何もない浴室、強烈なアブラ臭。どれをとっても、一般向けとは言えません。でもそれが最大の魅力でもあります。新潟の温泉遺産として、末永くこのままであってほしいと勝手に思っています。