これぞ掛け捨て! 長岡が誇る名湯「寺宝温泉」

 長岡市で一番鮮度の高い温泉を楽しめる温泉といえば、「寺宝温温泉」がまず思い浮かびます。
 長岡市に行く用事があるときに、しばしば利用しているのですが、先日も立ち寄り湯してきました。前回は4月でしたので、5か月ぶりでした。

 与板から関原への県道沿いに「寺宝温泉」があります。県道沿いのこの看板が目印です。「源泉かけすて」が売りです。

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 土曜日の夕方でしたが、駐車場に混雑はありませんでした。

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 建物の外に飛び出た部分が露天風呂です。

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 玄関を入りますと、すぐ右に下足箱がありますので、靴を入れて、鍵は自分で保管します。

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 中に入り、左の受付に料金を払います。

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 入浴料は、大人800円、小人600円で、平日17時以降は、大人700円、小人500円です。

 雑然としたロビーの奥に浴室があります。手前と奥の浴室を男女交互に使用しますが、基本構造に違いはありません。今回の男湯は手前の浴室でした。

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 脱衣場や浴室内は撮影できませんので、中の様子は、以前の記事をご覧下さい。脱衣場は奥と手前に分散されており、脱衣棚に脱衣籠があります。洗面台には無料のドライヤーがあります。

 浴室に入りますと、まったく余裕のない造りで、初めての人は、その狭さに驚くことでしょう。

 浴室の手前側の左右に2か所ずつ仕切り付きの洗い場があり、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。浴槽との間には仕切りがありますが、非常に狭くて余裕は全くありません。
 この洗い場で驚くべきことは、シャワーとカランのお湯が源泉であるということです。新鮮な源泉で身体を流せるなんて、なんという幸せでしょう。湯量豊富な温泉だからこそなせる業でしょうね。

 内湯は、非常に細い通路の左右にあり、紅茶色の湯が満ちています。右の浴槽は熱交換で加温されて湯温が高めの41℃です。左は源泉そのままの38℃となっています。
 どちらの浴槽も、注湯口から注がれた源泉は、浴槽の縁からオーバーフローされています。「掛け流し」ではなく「掛け捨て」という表現にこだわっていますが、十分量が掛け捨てされていて、鮮度は申し分ありません。

 外に出ますと、手前に岩造りの露天風呂があり、洗い場が2か所あります。奥に檜浴槽があり、隣の浴室との境界部に巨石風呂があります。
 この巨石風呂は、男女交互で使用されますので、その日によっては利用できませんが、今回は男湯側のドアが開放されていて楽しむことができました。

 まずは、手前の浴槽を独り占めで楽しみました。この浴槽は、浴槽の底から泡が噴き上がっていて、アワアワの源泉を堪能できます。湯温は38℃とのことですが、もっと熱めに感じました。
 檜風呂が空いたタイミングで、檜風呂に移動。ここも源泉が大量に供給されており、手前側の縁から流れ出ています。この掛け捨ての量は半端でなく、もったいなく感じるほどです。
 浴槽の底のパイプからボコボコと源泉が噴き上がっています。38℃のぬる湯に浸かり、無念無想のときを過ごしました。湯の鮮度の良さはこの上なく、至福のひとときでした。
 巨石風呂が空いたところで移動。巨石をくり抜いた浴槽で、新発田市の「紫雲の郷」の露天風呂と同様です。
 ここももちろん大量の掛け捨てで、ザバザバ流れ出る湯に浸かって、贅沢な時間を過ごしました。

 再び内湯を楽しみ、浴室を後にしました。

 脱衣場には、前回同様に平成24年4月24日分析の分析表が掲示されていました。
 源泉名は、寺宝温泉 あわの湯。泉質は、ナトリウムー塩化物温泉。源泉温度は、40.7℃、湧出量 330L/分(供給量190L/分)、PH 8.0です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1、Na 1274、K 80.9、NH4 19.1、Mg 9.5、Ca 28.4、Sr 0.3、Ba 0.1、Al <0.1、Mn 0.1、Fe(II) 0.6、Fe(III) <0.1、Cu <0.1、F 0.4、Cl 1863、Br 10.9、I 6.2、HS <0.1、S <0.1、S2O4 <0.1、HSO4 <5.0、SO4 <5.0、HCO3 689.1、CO3 5.2、メタケイ酸 118.9、メタホウ酸 <0.1、遊離CO2 11.6、遊離H2S <0.1 など、ガス性除く成分総計は4110mg/kgです。

 どうして令和4年4月26日付の最新の分析表の掲示をやめてしまったのかが気になります。
 ちなみに、令和4年の分析表では、泉質は、ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性温泉)。源泉温度は、38.7℃。湧出量 330L/分(動力揚湯)。PH 8.0です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1、Na 1053、K 67.0、NH4 14.1、Mg 6.0、Ca 20.6、Sr 0.2、Ba 0.1、AL 0.1未満、Mn 0.1未満、Fe(II) 0.2、Fe(III) 0.1未満、Cu 0.1未満、F 0.4、Cl 1262、Br 7.5、I 4.1、HS 0.1未満、S 0.1未満、S2O3 0.1未満、HSO4 5.0未満、SO4 5.0未満、HCO3 792.2、CO3 6.0、メタケイ酸 126.2、メタホウ酸 2.4、メタ亜ヒ酸 0.1未満、遊離CO2 13.3、遊離 H2S 0.1未満 など、ガス性除く成分総計は 3362mg/kgです。

 まあ、泉質が変わったわけではなく、鮮度の良いアワアワの湯を、大量掛け捨てで、贅沢に楽しめるのですから、何の文句もありません。
 この鮮度の高い源泉を前にしますと、分析表の数字などは何の意味も持ちませんから。

 この日の湯上りの一杯はこれです。

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 お座敷の方は混み合っていましたので、ソファに座ってひと休みして退館しました。

 帰りに裏にある諏訪神社にお参り。

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 稲刈りを待つ田んぼを眺めて家路に着きました。

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 こういう素晴らしい温泉が市街地のすぐ近くにある長岡市民がうらやましいですね。