秋も深まり、「美人の泉」で月岡温泉を楽しむ

 10月も半ばとなり、いつの間にか秋も深まりました。気温が下がって、温泉がますます恋しくなる季節を迎えました。
 今回はエメラルドグリーンの硫黄泉が恋しくなり、7月に行って以来、3か月ぶりに月岡温泉の「美人の泉」に行ってきました。

 某所での仕事を終えて、月岡温泉の外れにある「美人の泉」に到着しました。いつも同じような時刻に行くのですが、日没が早くなって真っ暗、赤い文字の看板が迎えてくれました。

DSC_0121.JPG
 平日の夜ということで、駐車場は空いていました。車をとめて、明かりが灯っている玄関へと向かいました。

DSC_0095.JPG
 玄関前の券売機で入浴券を購入。600円です。

DSC_0096.JPG
 玄関を入って、左の受付に入浴券を提出し、右にある下足棚に靴を入れて入館します。玄関のすぐ前に浴室があり、左が男湯、右が女湯です。

DSC_0118.JPG
 脱衣場には、手前側に鍵付きスチールロッカーがあり、奥に脱衣棚に脱衣籠がありますので、好きな場所を使用しましょう。洗面台には無料のドライヤーがあります。

 浴室に入りますと、奥の窓際に浴槽があり、エメラルドグリーンの湯が満ちていて、室内には硫化水素臭が漂います。
 手前側の左右に洗い場があり、右に4か所、左に5か所あり、2か所ごとに仕切り付きです。ボディソープとリンスインシャンプーがあります。

 浴室内は空いていて、私がいる間では、最大でも4人で、ゆったりと湯を楽しむことができました。数分の間は、浴槽を独り占めもできました。
 2つの注湯口(1つは循環湯、もう1つは新源泉)から注がれた湯は、浴槽の反対側の排湯口からオーバーフローされています。
 基本は循環式ですが、新源泉の注入分はオーバーフローされていますので、掛け流し気分で湯を楽しむことができます。
 湯温は体感で41℃程度。硫化水素臭が漂い、苦くて不味い湯は、ツルスベ感があって、浴感に優れています。

 2023年6月8日付の分析書によりますと、源泉名は、月岡5号井。泉質は、含硫黄ーナトリウムー塩化物・硫酸塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。源泉温度 50.3℃、使用位置 42.0℃。湧出量 440L/分(動力揚湯)。PH 7.7 です。 
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.3、Na 1047、K 23.7、NH4 8.3、Mg 20.8、Ca 50.5、Sr 2.6、Ba 0.0、Al 0.0、Fe(II) 0.7、Cu 0.2、Zn 0.0、F 3.0、Cl 1061、Br 4.6、I 0.8、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 34.9、HSO4 0.0、S2O3 32.2、SO4 557.4、HPO4 0.2、HCO3 477.2、CO3 0.0、メタケイ酸 44.1、メタホウ酸 12.3、遊離CO2 16.0、遊離H2S 7.9 など、ガス性除く成分総計は3494mg/kgです。
 入浴に適した温度に保つために加温、温泉資源の保護と衛生管理のため循環ろ過装置を使用とのことです。

 分析書の数字上では、以前に比して硫黄泉としてのパワーダウンが否めませんが、その満足感が失われるわけではありません。

 エメラルドグリーンの湯を視覚で味わい、硫化水素臭を嗅覚で楽しみ、ツルスベの湯を触覚で味わい、五感を総動員してじっくりと湯と語り合い、この上ない喜びの時間を過ごしました。

 次の客が続いて来られましたので、浴室を後にしました。湯上りには、もちろんこれ。

DSC_0114.JPG
 毎回書いていますが、冷たくて美味しいです。

DSC_0117.JPG
 横の休憩所でクールダウン。

DSC_0116.JPG
 奥の広間でひと休みし、夜も更けてきましたので退館しました。

 共同浴場を名乗る割には600円という料金は高額ですが、休憩設備は整っていますので、妥当な料金設定でしょう。
 旅館の立ち寄り湯はハードルが高いですので、手軽に利用できる「美人の湯」は重宝します。
 硫黄泉が恋しくなりましたら、また利用させていただきたいと思います。