食べる源泉掛け流し? 「麻生の湯」

 先日長岡に行く用事がありましたが、せっかくですので、長岡市内の温泉を楽しむことにしました。
 長岡市にはたくさんの温泉施設がありますが、先回は市街地を挟んで西側にある「喜芳」に行きましたので、今回は東側にある「麻生の湯」にしました。前回利用したのは、2023年9月でしたので、1年4ヵ月ぶりになります。

 ここは、オープン前の源泉垂れ流し状態の時代からの馴染みの場所です。オープンまでの間、私がネットで紹介した直後に、源泉を破壊した人がいて、紹介記事を削除したりなど、思い出深い温泉です。
 こんなこともあって、2007年4月のオーブン以来、思い入れがあるのですが、さすがに長岡には頻回に行けませんし、長岡は温泉の宝庫ですので、ここばかり行くわけにもいかず、たまにしか行けていません。

 国道8号線川崎ICから栃尾方面に進み、山道になる手前で左折し、見附方面への県道を数百メートル進みますと、右手の高台に「麻生の湯」があります。

 広い駐車場の横に、2018年10月に作られた足湯があります。

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 名前は、足ばす(ふっと ばす)だそうです。

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 注湯口から注がれた源泉は、反対側から掛け流されています。

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 微白濁した湯は、わずかにアブラ臭もあり、自己責任でなめますと、塩味と苦味があるまぎれもない源泉で、鮮度は申し分ありません。

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 高台にありますので、雪に覆われた田園地帯や長岡市街、その先の西部の丘陵地帯を眺めることができます。

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 では、玄関へ。

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 玄関前には、無料の送迎バスが止まっていました。長岡駅からの送迎がありますので、車がなくても利用できるのが良いですね。

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 歩いた先の奥に玄関があります。

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 中に入りますと、右に下足箱がありますので、靴を入れます。

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 左の受付で料金を払います。

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 料金は、タオルなしで大人840円、タオルセット付は980円、子供は半額です。営業時間は、10時~22時です。

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 受付の左奥に浴室があります。手前が男湯、奥が女湯です。

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 脱衣場は広くはなく、スチールロッカーが多数並んでいて、窮屈感を感じます。洗面台にはドライヤー、へアブラシ等があります。

 浴室への戸をあけますと、すぐにシンクが二つあります。さらに右の戸を開けて、浴室に入りますと、シャワーブースが 2つあります。
 奥に進みますと、左に掛け湯、さらに左に、サウナ、水風呂があります。その奥に、大浴槽があります。
 右には、洗い場があり、仕切り付きが4ヵ所、仕切りなしが11ヵ所あり、ボディソープ、リンスインシャンプー、コンディショナーがあります、
 浴室内は照明が落とされていて、うす暗くて重厚感を感じさせ、落ち着いた雰囲気が魅力に感じられます。

 洗身して、まず内湯に浸かりました。かなり大きな浴槽で、ジャグジー部分とジェット付きの部分とがあります。
 湯温は40~41℃程度とぬるめです。黄褐色透明な湯は、強塩味と、苦味があり、かなりの存在感を醸し出しています。

 内湯を楽しんだ後は、露天風呂に移動しました。露天風呂は、手前の屋根の下に大きな石造りの露天風呂があり、少し歩いた外側に、木製の細長い浴槽があります。
 まずは、手前側の露天風呂を利用しました。湯は紅茶色で透明で、内湯同様にぬるめです。湯温計は40.6℃を表示していました。
 空いたタイミングで外側の木製露天風呂に移動しました。注湯口側は非常に狭く、右側に行くにしたがって多少広くなっています。
 左端の注湯口から注がれた湯は、右端の浴槽の縁からオーバーフローされています。湯は、やや緑がかって白濁していて、茶色い湯花が浮遊していました。湯温は40℃程度でぬるめですが、その分、ゆったりと湯を楽しめます。
 高台にありますので眺めは良く、田園地帯の先に長岡市街を眺望することができます。

 内湯、二つの露天風呂、それぞれ、同じ源泉のはずですが、湯色が違うのが興味深く思われます。木製露天風呂が、アブラ臭も感じられて、一番鮮度が高そうでした。

 空いていましたので、サウナも利用しました。テレビ付きで3段あり、各段の幅が広く作られていますので、ゆったり利用できるのが良いですね。

 温泉にサウナと、十分に楽しんで浴室を後にしました。

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 平成28年8月16日付の分析表によりますと、源泉名は麻生田観音堂温泉、泉質は含よう素-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(高張性中性高温泉)です。源泉温度は44.1℃、湧出量は150L/分(動力揚湯)、PH 7.2 です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.7、Na 4259、K 244.8、NH4 8.2、Mg 57.4、Ca 1868、Sr 14.6、Ba 3.2、Al 0.1未満、Mn 2.3、Fe(II) 1.9、Fe(III) 0.1未満、Cu 0.1未満、F 0.3、Cl 10320、Br 57.7、I 21.3、HS 0.1未満、S 0.1未満、S2O3 0.8、HSO4 5.0未満、SO4 5.0未満、HCO3 53.2、CO3 0.1未満、メタケイ酸 118.6、メタホウ酸 41.5、遊離CO2 7.1、遊離H2S 0.1未満 など、ガス性除く成分総計は17070mg/kgです。
 入浴に適した温度に保つため加温、衛生管理と浴槽内の温度を維持するため循環ろ過装置を使用、常に新しい温泉を補給し浴槽からあふれ出た分は掛け流しし、衛生管理のため塩素系薬剤による消毒を実施と掲示されています。

 湯上りには、食事処で昼食をいただきました。いただいたのは、もちろんこれです。これが今回の題名になっている話題です。

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 梅塩ラーメン、800円です。

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 「食べる源泉掛け流し」というキャッチコピーの通り、麻生の湯の源泉の塩分が使用されています。
 確かに、ただの塩ラーメンではなく、どこかアブラ臭を感じさせ、源泉の面影が感じられます。
 私のように、源泉があればすぐになめてしまうような温泉好きの人には、たまらない味わいだと思います。

 外の雪景色を見ながらいただきましたが、梅干しが良いアクセントになっていて、蒸し鶏が大変美味しく、お勧めです。

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 お腹を満たして退館し、長岡市内での目的地へと向かいました。

 市街地からすぐのところに、このような素晴らしい温泉がある長岡市民がうらやましく感じられました。