再び燃料調整費徴収! 「百花の里 城山温泉」

 また残念なニュースがあります。新発田市の「百花の里 城山温泉」は、燃料費・電気料金の高騰により、2月1日より燃料調整費として100円を徴収するとのことです。

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 入館料は、2024年9月2日から値上げされて、大人900円、小人600円ですが、これに燃料調整費の100円が加わります。
 実質的に100円の値上げなのですが、あくまで燃料調整費として100円を徴収するということで、値上げという言葉は使用していません。

 2022年12月から燃料調整費として50円を徴収していましたが、昨年9月の値上げに際して燃料調整費は廃止されました。
 このときも燃料調整費の徴収ということで、値上げという言葉は最後まで使用されませんでした。

 入館時には100円増しの料金を取るわけで、利用者にとりましては、入館料が値上されたと同等です。
 「当面の間」とのことですが、すぐに燃料光熱費が下がる見込みは全くないのですから、ここは潔く100円の値上げと表現してほしいですね。

 結局料金は、入館料900円に燃料調整費100円が加算されて1000円になります。ほかにタオルセットは150円、館内着は200円ですので、結構な料金になります。
 ということで、燃料調整費100円が加算される前に利用しておこうと思い、1月の月末に行ってきました。

 雪道の国道290号線で向かいましたが、視界が悪くて「城山温泉」の入り口を通り過ぎてしまい、引き返してしまいました。
 国道からのアクセス道路も除雪はきれいにされていましたが真っ暗で、入り口を探すのも大変でした。近くのスキー場のナイター照明が夜空をオレンジ色に染めていて、ちょっと不気味でした。
 営業しているのか心配になりながら、真っ暗な坂道を上りますと、玄関の明かりが見えてほっとしました。

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 空いていた駐車場に車をとめて玄関へ行き、中に入りますと、すぐに燃料調整費についての掲示がありました。

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 靴を脱いで、右手にある「さくらの湯」と同様の小さな下足箱に靴を入れて、鍵とともに受付へ。

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 入館料は、昨年9月2日から改定されて、タオルなしで、大人900円、小人600円に値上げされました。
 2022年12月から加算されていた燃料調整費50円という意味不明の料金がなくなってわかりやすくなったばかりなのですが、2月1日から再び燃料調整費100円が加算されます。
 JAFカードを提示して100円引きになり、800円で入館して、右手の浴室に行きました。

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 浴室は、週替わりで男女交互で使用されますが、今回の男湯は手前側の浴室でした。二つの浴室は左右対称の配置で、設備や基本構造は同じですが、奥の浴室は大きな庭園に面していて開放感があります。手前の浴室は景色が制限されますが、どうせ夜ですから景色は見えなくても支障ありません。

 狭い脱衣場には木製ロッカーが多数並んでいます。洗面台には、2023年10月から導入された5分100円のオレンジ色のダイソンドライヤーが、所狭しと4台並んでいて壮観です。というより、圧迫感を感じます。

 浴室に入りますと、正面に掛け湯(かぶり湯)があり、左に仕切り付の洗い場が、壁際に9か所、中央に4か所の計13か所あり、ボディソープ、リンスインシャンプーがあります。うち壁際の2か所は故障中です。
 浴室手前の右側には打たせ湯が2か所ありますが、1か所はずっと故障中で、修理される気配はありません。
 そして奥に浴槽があり、中央に島状の部分が2つあります。右側はジェット付きです。右隅に注湯口があり湯が注がれているほかに、浴槽内の何か所かに加熱源泉の注入があります。

 天候の悪い冬の夜ということもあってか、浴室は空いていて、ゆったりと利用することができました。
 洗い場で洗身して内湯に浸かりましたが、湯温は41℃程度ですので、加熱源泉の注入場所で背中あぶりをして温まりました。
 浴槽の湯はオーバーフローはなく、典型的な循環湯です。無色透明な湯は無味で、カルキ臭を感じますが、ツルスベ感があって浴感は良好です。
 独り占めの浴槽に浸かって無念無想。湯と語り合いましたが、いつもよりカルキ臭をきつく感じました。

 露天風呂に移動。デッキチェアでサウナーがクールダウンしておられましたが、浴槽は無人で独り占めしました。
 前回にも書きましたが、湯量を節約するためか、湯面が低くなっています。今回は前回以上に湯面が低く、胸くらいしかありませんでした。首まで浸かるには、身体を寝湯状態にしなければならず、湯温も40℃くらいでぬるめで、真冬には適さないように思いました。
 かつてオーバーフローがあった頃の湯面の線が周囲の石に刻まれていて、古き良き時代を寂しさとともに思い起こしました。

 サウナが空いていましたので利用しました。8人程度が利用できる小型のドライサウナですが、室温は100℃程度と高めです。先客がいなくなって、独占使用となりました。
 サウナ室のドアはガラス窓になっていて、露天風呂を見渡せます。テレビがありますので、テレビを見ながら汗をたっぷりと流しました。

 サウナに温泉と、空いていた浴室を気兼ねなく楽しみ、浴室を後にしました。

 令和5年11月5日付の分析書によりますと、源泉名は、城山温泉。泉質は、含硫黄ーナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩温泉(低張性アルカリ性低温泉)。源泉温度 28.5℃(気温16℃)、使用位置 42℃。PH 8.8。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1>、Na 707.4、K 1.3、NH4 0.7、Mg 0.8、Ca 0.7、Sr 0.1>、Ba 0.1>、Al 0.1>、Mn 0.1>、Fe(II) 0.1>、Fe(III) 0.1>、Cu 0.1>、F2.6、Cl 81.7、Br 0.2、I 0.2>、HS 3.5、S2 0.1>、S2O3 0.1>、HSO4 5.0>、SO4 386.6、HCO3 1004、CO3 38.1、メタケイ酸 20.1、メタホウ酸 2.7、メタ亜ヒ酸 0.1>、遊離CO2 2.1、遊離H2S 0.1> など、ガス性除く成分合計は2369mg/kgです。
 入浴に適した温度に保つため加温、衛生管理のため循環ろ過装置を使用、衛生管理のため塩素系薬剤を使用、毎偶数月にレジオネラ属菌の検査を完全実施とのことです。

 毎回書いていますが、硫化水素イオンが3.5mg/kgありますので、硫黄泉に該当しますが、塩素消毒された循環湯ですので、浴槽の湯からは硫黄泉らしさは全く感じられません。
 炭酸水素塩泉の魅力は感じられ、暑い時期には湯上りのさっぱり感が魅力ですが、冬向きではありません。

 湯上がりには、いつものように浴室前の休憩所でのどを潤してひと休み。

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 夜も更けていましたので、長居はせずに退館しました。駐車場はガラガラになっていて、寂しさを感じました。真っ暗な夜道を進んで国道に出て、家へと向かいましたが、新潟市街に近付くにつれて雪はなくなり、路面も乾いていました。

 燃料調整費として100円の徴収は、このご時世では、民間経営としては理解できますが、100円値上げしますと言ってくれた方がわかりやすいと思います。
 おそらく前回同様に、次の値上げで廃止ということを見込んでのことなのかもしれませんね。