掛け流しを楽しむ 新三川温泉「You&湯」

 阿賀町の新三川温泉「寿の湯」は、老朽化に伴う改修工事のため、2024年12月1日より使用が中止され、長らく休業中だった「ホテルみかわ You&湯」の浴室が使用されています。
 期間限定で、改修工事が終われば「寿の湯」が再開されるものとばかり思い込み、このチャンスとばかりに「You&湯」を久しぶりに楽しもうと、年末に行ったのですが、その後も改修工事に関しての情報はなく、そのまま「You&湯」での営業が続けられています。
 今年度版の「温パラ」でも「You&湯」として紹介されており、「寿の湯」の復活はないようです。このまま「You&湯」でいくようですね。

 ということで、先日の夕暮れ時に行ってきました。昨年の12月以来の利用ですので、5か月ぶりになります。前回は雪の中でしたが、季節は巡って、春から初夏へと向かっています。

 国道49号線を会津方面に進み、スノーシェッドから続くトンネルを抜けて、道の駅「三川」の交差点を左折して、坂を上り、道なりに進みますと三川から新発田へと抜ける県道14号線に出ます。ここを左折して進み、新谷川の橋を渡ってすぐに左折しますと新三川温泉に到着です。新潟方面からですとこの経路が一番便利だと思います。

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 広い駐車場に車をとめて、「ホテルみかわ」の玄関に向かいます。

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 中に入りますと、左に券売機と受付があります。

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 入館料は、大人500円、小人250円ですが、「温パラ」の割引を利用して、450円で入館しました。営業時間は13時から20時までで、最終受付は19時30分です。休館日は、毎月第2・第3火曜日です。

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 ロビーを右に見て、館内を奥へと進みます。突き当りの右が「寿の湯」ですが、バリケードで封鎖されていました。

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 ここを左に折れて、長い廊下を奥へと進みます。

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 突き当りが「You&湯」の入り口になります。

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 靴を脱ぎ、右の下足棚に靴を入れます。

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 エレベーターがありますが、一般人は使用できないようです。

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 階段を3階まで上がって行きますと、左右に浴室があります。

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 左が「滝の湯」、右が「杜の湯」という名前で、日替わりで男女が入れ替わるとのことですが、今回も先回と同様に右側でした。

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 暖簾をくぐりますと、コインロッカーがあります。

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 中に入りますと脱衣場があり、右の壁際に脱衣棚、中央に脱衣棚に脱衣籠があります。奥の洗面台には無料のドライヤーがあります。

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 浴室の様子は、前回の記事をご覧ください。浴室に入りますと、右に掛け湯があり、その奥に洗い場があります。左の窓際には、円形の小浴槽、長方形の大浴槽、寝湯浴槽があります。

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 浴室内には先客が3人ほどおられました。まず掛け湯をしましたが、これがかなりの高温でびっくりしました。
 洗い場で洗身しましたが、仕切り付きで6か所あり、ボディソープとリンスインシャンプーがあります。
 この洗い場の奥に、露天風呂へつながる出口があるのですが、残念ながら閉鎖されていました。

 洗身した後は、各浴槽を楽しみました。円形の小浴槽はぬるめの設定ですが、湯温は41~42℃程度の適温でした。大浴槽は熱めの設定で、43℃以上はありそうでした。
 各浴槽とも注湯口から注がれた高温の源泉が、浴槽の縁にある排湯口から掛け流されています。注湯量の違いが湯温の違いになっているようです。

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 無色透明無臭の湯は、極わずかの塩味があり、軽いスベスベ感もありました。「寿の湯」ほどの高温ではないですが、結構熱めであり、温まりは抜群です。
 昭和の空気感を感じさせるタイル張りの浴槽は、趣があって良いですね。ガラス窓からの展望も良いですし、「寿の湯」の浴室より楽しめます。
 窓の眼下に、かつての露天風呂を見下ろすことができますが、使用されていないのが残念です。

 平成28年3月14日付の分析書によりますと、源泉名は、新三川温泉2号(男湯 飲泉口による分析)。泉質は、ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度 59.4℃(調査時における気温3℃)、湧出量 151L/分(動力揚湯)、pH 7.7 です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.2、Na 996.3、K 22.7、NH4 2.6、Mg 16.3、Ca 158.4、Sr 3.5、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.4、Cu 0.0、Zn 0.0、F 3.7、Cl 879.2、Br 2.5、I 0.8、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 1170、HPO4 0.0、HCO3 109.8、CO3 0.0、メタケイ酸 51.3、メタホウ酸 9.4、遊離CO2 3.7、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は3427mg/kgです。
 湯使いについての詳しい掲示は見当たりませんでしたが、源泉100%で、掛け流しされています。

 噴き出る汗を拭きながら、2階に降りて、無人の休憩所でひと休みしました。

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 奥の広間や食堂は閉鎖されたままです。

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 ビールや資料飲料の販売機はありました。

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 古き良き時代の温泉分析書が掲示されていました。

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 汗はなかなか引きませんでしたが、夕暮れが迫っていましたので退館しました。「寿の湯」がどうなるのかの情報はありませんが、この「You&湯」でも不満はありません。階段を上るのは大変ですけれど。
 レジャープールが賑わっていた頃を懐かしく思い起こしながら「ホテルみかわ」を後にしました。中国資本に買い取られてどうなるか心配しましたが、このような形で存続しています。老朽化は進みますので、今後どうなるのかは心配です。

 帰り道の高台からの眺めは好きです。

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 景色を眺め、深呼吸して新潟市へと、快適なドライブで車を進めました。