久しぶりの「紫雲の郷」

 新発田市の紫雲寺地区の海岸部にある広大な紫雲寺記念公園内に温泉施設の「紫雲の郷」があります。
 2002年4月4日のオープン以来のファンであり、その変遷を見守ってきました。第三セクターによって運営されていましたが、トラフグ養殖の失敗などもあって経営破綻し、2024年4月から新発田市の直営になって運営されていますが、食堂部門や宿泊部門は未だ再開されていません。
 先日久しぶりに行ってきたのですが、2024年6月以来でしたので、1年3か月もご無沙汰してしまいました。いつでも行けると思っているうちに、月日が経ってしまいました。

 新新バイパスを蓮野ICで降りて国道113号線を北上し、聖籠町を過ぎて新発田市に入りますとすぐに紫雲寺記念公園があり、案内板に従って進みますと「紫雲の郷」があり、前にはバスが何台も駐車できる広大な駐車場があります。

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 駐車場に車をとめて、玄関に向かいます。玄関へは2方向から入れますが、左側は自動ドア、右側は手動です。

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 玄関を入り、靴を脱いで小さな下足箱に入れ、鍵とともに受付に行き料金を払い、ロッカーキーを受け取ります。
 入館料は、中学生以上700円、3歳~小学生300円、3歳未満無料ですが、65歳以上は600円で利用できます。
 タオルセットは100円、館内着200円で、11枚で7000円の回数券の販売もあります。
 営業時間は10:00~21:00までで、最終受付は20:30です。休館日は8月を除く毎月第3木曜日です。

 立派な館内を奥に進みますと、ロビーをはさんで大浴場があり、左が「紫雲の湯」、右が「藤塚の湯」で、男女交互で使用されます。
 2つの浴室は、室内の配置に違いがあるだけで基本構成に違いはありませんが、露天風呂が「紫雲の湯」が大きな巨石風呂が1つなのに対して、「藤塚の湯」は、小・中の2つの巨石風呂という違いがあります。

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 前回の男湯は「紫雲の湯」でしたが、今回は「藤塚の湯」でした。浴室内は土曜日にもかかわらず混雑はなく、ゆっくりと過ごせました。

 脱衣場に入りますと手前に洗面台があり、この奥にスチール製の脱衣ロッカーが多数並んでいます。洗面台には100円で5分のダイソンドライヤーが4台あります。ヘアブラシが置いてあるのは良いですね。

 浴室に入りますと、すぐ左にドライサウナと水風呂、右に仕切り付き洗い場が並び、安価そうなボディソープとリンスインシャンプーがあります。
 奥に浴槽があり、通路をはさんで左にジャグジー付きの中浴槽、右に大浴槽があり、黄褐色透明な湯が満ちています。良く言えば黄金色の湯とも表現されましょうか。
 湯温計は42.1℃を表示し適温でした。アンモニア臭・ヨウ素臭が入り交じったこの地区の強塩泉特有の臭気があり、温泉好きの心をくすぐってくれます。
 舐めれば当然塩辛く、ツルスベ感もあって気持ち良く湯に浸かりました。大浴槽を独り占めして、湯と語り合いました。

 窓から外の様子を覗いて混雑具合を確認し、空いたタイミングで露天風呂を利用しました。
 左の小巨石風呂には先客がいましたので、右の大巨石風呂に浸かりました。先客が1人おられましたが入れ代わりに出て行かれ、ゆったり空を眺めながら湯に浸かりました。
 湯温計はありませんが、内湯より若干熱めに感じられ、空を見上げながら気持ち良く浸かりました。
 浴槽からはオーバーフローがあり、掛け流し気分で湯を楽しむことができました。

 内湯に戻り、空いていましたのでサウナを利用しました。室温計は82℃を表示。ドライサウナとしては低めの温度でしたが、その分ゆったりと汗を流しました。
 次の客が入って来るまでサウナ室から出ないと決めたのですが、なかなか来られず、かなり頑張ってしまいました。

 温泉にサウナと十分に楽しみ、浴室を後にしました。

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 令和元年7月21日付の分析表によりますと、源泉名は、紫雲寺温泉。泉質は、含よう素ーナトリウム-塩化物強塩泉(高張性中性高温泉)です。
 源泉温度 54.8℃(気温23℃)、PH 6.8。湧出量 89L/分(動力揚湯)、掘削深度 1330.5mとのことです。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 5.0、Na 11800、K 421.8、NH4 454.6、Mg 144.9、Ca 803.4、Sr 5.4、Ba 3.2、Al 0.0、Mn 0.3、Fe(II) 4.5、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.0、Cl 22000、Br 146.5、I 97.3、NO2 0.0、NO3 1.4、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.1、SO4 3.3、HPO4 0.0、HCO3 659.0、CO3 0.0、メタケイ酸 121.9、メタホウ酸 121.0、遊離CO2 87.8、遊離H2S 0.0 などで、ガス性除く成分総計は、36794mg/kgです。
 源泉温度が高いので、40℃位になるよう指示計で制御し、水道水を加水、入浴に適した温度に保つため加温、設定温度から2℃下がると加温、衛生管理と浴槽内の温度を維持するため、常に循環濾過装置を使用、衛生管理のため、塩素系薬剤による消毒を実施、定められた濃度になるように、タイマーで調整、非塩素系薬剤を1日に1回併用して消毒、浴槽の換水・清掃は男湯と女湯を交互に毎日実施、浴室内は毎日清掃、水質検査は2カ月に1回実施し、結果をフロントに掲示、入浴剤は使用していない と掲示されています。

 なお、泉質名は、以前はよう素泉の基準(10mg/kg)を満たしながら泉質名に「含よう素」が抜けていましたが、正しく訂正されていました。

 湯上がりにはロビー奥でひと休み。

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 その後は2階の休憩所に移動しました。

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 ここでしばし休息しましたが、空いていてゆったりできました。

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 頃合いを見て退館しましたが、値上げラッシュが続く昨今にあって、タオルなしながら700円の料金はありがたいですね。休憩場所もあってゆっくりできて良いのですが、後は食堂の復活を願いたいと思います。

 8月4日から貸し切り個室の利用が再開され、今月から温泉入浴+お弁当+貸し切り個室がセットになったプランも始まりましたが、2人以上の利用で、前日の15時までの予約が必要です。
 家族連れには良いかもしれませんが、フリーの客が気軽に飲食できるようになると良いですね。

 体育館や温水プールも併設されており、プールには温泉を使用したバーでプーデや寝湯、打たせ湯、スチームサウナもあるそうです。運動をしてプールも楽しみ、温泉に浸かるという楽しみもありそうですね。

 束の間ではありますが、ストレス解消して退館し、国道113号線を南下して帰路に着きました。