新年と言えば 「西方の湯」

 胎内市の海岸部にある「西方の湯」。正式名は「越後の里親鸞聖人総合会館 西方の湯」といい、巨大な親鸞聖人像が目印です。

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 総合会館としては1991年に開業しましたが、温泉営業の許可を得て「西方の湯」として開業したのは1999年12月でした。
 開業早々から利用させていただきましたが、当時は屋台村があり、ステージ付きの大広間で休憩したりできました。
 現在の館内を回ってみますと、当時の名残を感じ取ることができますが、今となっては遠い過去の思い出になりました。
 なお、40mの高さを誇る親鸞聖人立像部分は1989年から営業を開始し、立像の内部を階段で登ることができました。私も拝観料300円を払って、工事途中で照明もない立像内を、備え付けの携帯ライトを持って登ったことがありました。
 立ち入りできなくなって久しくなり、今となってはこれも懐かしい思い出となり、私の自慢でもあります。

 と、その数々の変遷を見守ってきましたが、思い出話を語り出せばきりがないので止めにしますが、毎年新年の初湯は「西方の湯」に決めて、元日の朝の営業開始の一番湯を楽しむのが恒例になりました。
 しかし、2023年を最後に元日の営業がなくなり、この年には源泉ポンプの故障で4月から8月まで長期に休館したりもありました。そして、2024年からは営業開始が1月3日になり、新年の初湯は「西方の湯」という私の個人的伝統は崩れてしまいました。
 2025年も1月3日が営業開始でしたが、今年は1月4日が営業開始になりました。新年の初湯を楽しめなくなったのは残念ではありますが、ご主人も女将さんもご高齢になってきましたから、ゆっくり正月をお休みになるのは良いことだと思います。
 
 ということで、2026年の初湯は別の施設で済ませ、この日の午前にも緒立温泉の新年の一番湯をいただきましたので、今日は「西方の湯」に行くのはよそうと思いましたが、午後になり、やはり私の新年は「西方の湯」なしでは始まらないという思いが強くなり、出かけることにしました。
 前回利用したのが2025年の源泉の定期点検のための休館前の6月初めでしたので、7か月ぶりでした。

 新潟西バイパス~新潟バイパス~新新バイパスと、快適に車を進めて蓮野ICを下り、国道113号線を北上。「紫雲の郷」入り口から2~3kmで「塩の湯温泉」があり、さらに2.5kmくらい進みますと「西方の湯」があります。

 広大な駐車場には数台の車がありました。まずは例年のように初詣代わりに親鸞聖人にお参りしました。

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 昨年はこの直後に苦難に見舞われて、何のご利益もなかったのですが、今年はそんなことがないようにと、強くお願いしました。

 みぞれが降る中に玄関へ。

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 毎週火曜日が定休日なのですが、今度の火曜日(6日)は営業する旨の掲示がありました。

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 いつもの看板が迎えてくれます。

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 玄関先で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えます。下足箱がありますが、常連客は利用しません。

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 玄関を入りますとチャイムが鳴り、受付で料金を払います。大人500円、小人300円、タオル200円です。営業時間は、10時30分~20時で、火曜日が定休です。

 女将さんは、私がいつ来るかと待っていたそうで、恐縮しました。営業開始後すぐに来ると思っていたとのことで、午後になってしまったことをお詫びしました。遅れてでも今日来て良かったと安堵しました。
 年に何度も来ない私を待っていて下さるとは、ありがたいことです。来年も初日に行かねばなりません。行けるように元気でいなければ・・。

 雑然としたロビーを抜けて、長い廊下を歩いて浴室へ。男湯は右側の廊下、女湯は左の廊下を進むのが便利です。

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 突き当りに浴室がありますが、右が男湯、左が女湯です。入り口にスリッパ置きがありますが、かなりのスリッパが並んでいました。

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 脱衣場に鍵付きスチールロッカーのほか、脱衣棚・脱衣籠もあります。

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 洗面台には無料のドライヤーがあります。

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 浴室に入りますと、もうもうとした湯気と、アンモニア臭・ヨード臭が迎えてくれました。先客が7~8人おられ、なかなかの賑わいでした。
 洗い場で洗身し、大浴槽に浸かりましたが、湯温は低く42~43℃程度でした。もっと熱くないと「西方の湯」らいしくないのですが・・。

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 熱くはなかったですので、注湯口前で温まりました。本来であれば、熱くて注湯口に近付けないのですけれど。
 例年のように今年も袋に入れられた柚子が浮かべられていましたが、この源泉に柚子を浮かべても負けてしまうので、ありがたみは感じません。

 小浴槽は非常にぬるく、40℃程度でしょうか。すぐに上がって、大浴槽にじっくりと浸かって温まりました。
 この間に客の出入りがありましたが、最少でも4~5人の客がおられ、なかなかの賑わいでした。繁盛してなによりです。
 ぬるめとはいえ県内屈指の濃厚な強塩泉ですので、長く浸かれば温まりは十分です。たっぷりと湯を楽しみ、浴室を後にしました。

 脱衣場には、これまで同様に、2024年9月25日付の分析書が掲示されていました。しかし、前回の記事にも書きましたように、調査日は平成30年11月15日、分析終了日は平成30年12月12日であり、分析書の数字自身は前回訪問時の分析書の内容と同様でした。
 何が違うかと言いますと、泉質名が「ナトリウムー塩化物強塩温泉」から「含よう素ーナトリウムー塩化物強塩温泉」になっていました。
 以前から泉質名が間違っていると指摘させていただいていましたが、正しい泉質名に訂正されています。


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 源泉名は、N12-2号井。泉質は、含よう素ーナトリウムー塩化物強塩泉(高張性弱アルカリ性高温泉)。源泉温度 59.8℃。湧出量 測定不能(動力揚湯)。PH 7.5(試験室では7.7)です。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 1.5、Na 13210、K 153.9、NH4 199.4、Mg 85.4、Ca 646.4、Sr 6.5、Ba 1.7、Al 0.0、Mn 0.3、Fe(II) 4.2、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.2、Cl 20790、Br 134.5、I 88.8、NO2 0.0、NO3 0.7、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 9.7、HPO4 0.2、HCO3 629、CO3 0.0、メタケイ酸 106.7、メタホウ酸 172.1、遊離CO2 21.0、遊離H2S 0.0、など、ガス性除く成分総計は36241mg/kgです。

 加水なし、加温し、循環・ろ過なし、入浴剤の使用なし、消毒処理なし と、生の源泉をそのまま味わうことができます。

 現在の源泉は、かつてのイメージソングまで作られた伝説の黒湯には遠く及ばない一般的な強塩泉であり、近くにある「塩の湯温泉」にも個性では負けていますが、アンモニア臭漂う源泉は、これはこれで魅力があります。
 前にも書きましたが、以前の「黒湯」を知らない人が、現在の「西方の湯」を臭い湯などと書いているのを見ますと、文句を言いたくなってしまいますが、まあ、楽しんでもらえれば良いです。

 脱衣場から外を眺めますと、寒々とした風景。

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 露天風呂は昨年は使用されることがありませんでした。今年はどうでしょうか。復活は無理でしょうね。

 美術品が飾られた廊下。

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 雑然としたロビー。

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 この不気味にも思える空間を含めて「西方の湯」の魅力です。

 女将さんに挨拶をして退館し、親鸞聖人にもう一度お祈りをして、みぞれが降る道を進んで家路に着きました。

 昨年はこのときに悲しい知らせがありました。今年は良い年になりますように・・。せめて悪いことが起きませんように・・。