久しぶりに 「灰下の湯」

 長岡市から柏崎市方面に進んだ先の山中に、隠れた名湯の「灰下の湯」があります。国道8号線からすぐの場所なのですが、秘湯気分を味わえるのが魅力です。
 ときどき利用させていただき、このブログにも何度も紹介していたのですが、最近行っておらず、すっかりご無沙汰していました。
 たまには行かねばと思いつつ月日が流れ、先日長岡方面に行ったおりに立ち寄り湯してきました。2022年7月以来でしたので、実に3年9か月ぶりでした。実は、2023年5月にも行ったのですが、このときはたまたま休館日でした。

 国道8号線を柏崎方面に進み、峠道になる手前の大積橋のすぐ手前を左折しますと、この看板が迎えてくれます。

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 その後は道なりに谷間の小道を進んでいきます。車のすれ違いも難しいクネクネ細道を進みますので、初めての人は不安になることでしょう。まるで「ポツンと一軒家」への道みたいです。やがて次の看板が見えてひと安心します。

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 さらに進んで見えた建物が「灰下の湯」です。

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 向かいにある建物の看板が迎えてくれます。

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 駐車場といいますか、広場に車をとめて玄関に向かいます。

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 普通の民家風の玄関です。

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 玄関前に、手書の案内が掲示されています。

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 玄関を入りますと、右手に下足棚がありますので、靴を入れ、スリッパに履き替えて受付に行きます。

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 入浴料金は600円で、休憩は別料金になり、相部屋は1000円、個室は1500円です。営業時間は、平日は11:00~18:30、土日祝日は10:00~18:30です。定休日は、火・水・木曜日です。
 私は例によって「温パラ」の割引クーポンを利用して、500円で利用させていただきました。

 奥に進みますと浴室があります。

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 浴室前には、流し台とコイン返却式の貴重品ロッカーがあります。

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 脱衣場には、脱衣棚に脱衣籠があります。以前あった脱衣籠が前回来たときはなかったのですが、その後に復活したんですね。

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 洗面台のシンクは2つで、無料のドライヤーが2台あり、整髪料がありました。

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 浴室に入りますと、浴槽がひとつあり、紅茶色の湯が貯められています。注湯口から湯が注がれていますが、オーバーフローは全くなく、循環されています。

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 窓の外は、ちょっと殺風景で、ここに来るときに通った道が見えます。

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 左の手前の壁際に洗い場が2か所あり、ボディソープとリンスインシャンプー、固形石鹸があります。板が積んでありますが、浴槽の蓋です。

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 先客が1人おられましたが、すぐに出て行かれ、浴室は私だけの独占になりました。洗身して浴槽に浸かりました。

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 紅茶色の湯は、ほとんど無味無臭ですが、極わずかにモール臭を感じます。ツルスベ感のある湯は柔らかく、ため湯状態の循環湯ながらも浴感は良好でした。湯温は41℃程度でしたが、良く温まりました。
 
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 令和4年8月31日付の分析書によりますと、源泉名は灰下鉱泉。源泉温度 14.3℃(気温23℃、源泉中継槽で測定)、使用位置 41.0℃(浴場湯口での温度)、湧出量 10.0L/分(掘削自噴)、PH 9.1。
 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.1>、Na 216.5、K 9.2、NH4 2.7、Mg 0.4、Ca 2.1、Sr 0.1>、Ba 0.1>、Al 0.1>、Mn 0.1>、Fe(II) 0.1>、Fe(III) 0.1>、Cu 0.1>、F 0.5、Cl 51.0、Br 0.2、I 0.2>、HS 0.1>、S 0.1>、S2O3 0.1>、HSO4 5.0>、SO4 5.0>、HCO3 420.2、CO3 40.1、メタケイ酸 54.9、メタホウ酸 0.6、メタ亜ヒ酸 0.1>、遊離CO2 0.6、遊離H2S 0.1> など、ガス性除く成分総計は798.4mg/kgです。ラドン未測定。

 本鉱水は温泉法第二条の別表に規定する「メタけい酸」「重炭酸そうだ」の項により温泉に適合する とのことです。
 要するに、メタケイ酸と炭酸水素ナトリウムが規定以上含まれるため鉱泉に該当しますが、療養泉の基準は満たさないため泉質名は付きません。そのため、温泉分析表別表には一般的禁忌症、入浴法と注意点の記載がありますが、適応症の記載がありません。
 湯は、加水なし、入浴に適した温度に保つため加温あり、衛生管理のため循環ろ過装置使用あり、入浴剤使用なし、衛生管理のため塩素系消毒剤使用ありと掲示されています。

 以前の記事でも書いていますが、ガス性除く成分総計が798.4mg/kgと、塩類泉の基準(1000mg/kg)に足りませんが、もし基準を満たせば、ナトリウム-炭酸水素塩泉となります。PH 9.1とアルカリ度が高く、ツルスベ感がある良質なモール泉です。
 休館したまま再開の兆しがない県内最強クラスのモール泉の「三島谷温泉」を薄くした感じです。「たかまちの湯」「ホテル アン」「HOTEL COCORO」などと同様の泉質であり、共通のモール泉系の湯脈があるものと推測します。
 独り占めの湯を堪能し、癒しの時間を過ごしました。ため湯状態の循環湯を受け入れられる人にはお勧めの温泉です。

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 帰り際に、いつものように玄関の横にある薬師如来像にお参りし、家内安全と健康、そして世界平和を祈願して退館しました。

 すれ違いも困難な曲がりくねった細道を走って、国道8号線に出て、次の目的地へと車を進めました。

 国道8号線からは2~3kmの距離でしかないのですが、周囲は何もない一軒家であり、手軽に秘湯気分を味わうことができます。
 3~4人で満員の小さな浴室ですので、混み合うと困りますが、混雑することは少ないと思います。